遠距離M女ですが、何か?
井原りり



 ほんとうの自分

一生に一度の大きなイベント。

旧制中学から新制高校までの同窓会総会の幹事学年がめぐってきて、幹事長は名前だけのやつで、あたしが細かいとこみんなやった。


当日は着物で、そういう細かい仕切りの苦労など、見せずに涼しい顔していた。


ここにいる古い友だち、仲間、昔あこがれた男子生徒のなれのはての中年男たち。……。


みんなほんとうのあたしを知らない。






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2004年06月17日(木)



 関係

誰かに説明しようなんて、もう思わない。


誰も理解しないだろう。


こんなに離れてるのに、二世のえにしに結ばれて……。


現実はもう越えた。


あとは……。






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2004年06月06日(日)



 長電話

「少し話があるから、夜に……」


短いメールだった。


通話は長くなった。


逢えるかもしれない予定の日は、抜けられない仕事とかさなり、あえなく断念。


「久しぶりに声を聞かせてよ」


もう十分話をしてからのせりふ。
普段の声であるわけがない。







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服の上からでも、カラダを強くつかんでゆさぶると、喘ぎ声がもれる。


「ふん、どうなの? 気持ちイイ?」

「……はい……」

「イイ声で啼くよね」


お褒めにあずかり光栄です。


2004年06月03日(木)
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