白痴日記

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■　孤独の夕暮れ

底の抜けた穴に，落ちていくような
用事の終わった夕暮れ．
誰かと他愛のない話をしたくて
何となく，でも切実に触れたくて
空気が薄くなっていく．

口をパクパクさせながら
何とか1錠放り込んで，待つ．

自覚していることを．

2017年04月27日(木)

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■　残響

これは夢だとわかっていた．
それでも，たぐり寄せるように，しがみついて
カサカサした声で
「大好き」
と呟く．

憎んでいるのに．

2017年04月26日(水)

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■　一生の毒

じゃあ，どんな生活が良かったの？
洗濯物を畳みながら，自分を問い詰める．
苛々が指先に伝染しないように．

どんなに求めても，手に入らないもの．
色鮮やかに輝いて．
それは，一生の毒のようだ．

2017年04月24日(月)

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■　死ねばいいのに

曇りの日で，コーヒーを飲んで
ぼんやりしている．
フラットに感じる，心の底には憎しみ．
喉元にある，死ねばいいのに，という言葉．

あなたは，憎まれることを選んだ．
そこまで考えなかったかもしれないけれど．

ボコボコした傷は，いつでも湿っている．
死ねばいいのに．

2017年04月21日(金)

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■　自由と幸福

縛られる幸福もあるだろうけれど
たぶん，これは違う．

どんなに苦くても，それをしなくては．

2017年04月17日(月)

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■　40

散歩をして，空を見上げて
お風呂に入って，ごしごし身体を洗って
髪を乾かして，ストレッチをして

そうやって単純な答えを見つけ出す．
少し，色々なものを放り投げる．

そんな誕生日．

2017年04月13日(木)

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■　運命

苦しい私を救うのは
手っ取り早く，1錠の薬．
束の間の，歪む焦点．

もう見つめ続けることを
止めたらいいのに．

2017年04月12日(水)

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■　努力

隣人の幸せが眩しく見えた．
自分にはないものを数える．
努力が足りないと人は言う．

努力すれば何か残ったの？
悪態をつきながら，歩き出す．
それでも歩き出す．

2017年04月06日(木)