探し物するたび資料見つけてるこれもひとつの才能かしら
公園の傍らに咲く椿花香らなくても心に留まる
華やいだ花一輪のやすらぎを求めてやまぬ山場であれば
裏方に回れば少し満たぬ月我を照らして頑張れという
福寿草(さちはな)の黄色の花のどっしりと根づいているをいとおしみたり
ひたすらに重い主題を受け止めて氷雨打つ中家路を急ぐ
追い込みを間近に控えひと休み英気養う週末となり
折り返し地点を過ぎて少しずつ形が見えてきた心地して
沈丁花小さき蕾顔出せば繁忙期まであとわずかかな
穏やかな陽射しを集め染めたよな蝋梅香る貴く香る
ミスをした自覚もなくて自己主張続ける彼をいかに使わん
冬滝に沈めてみたき想い持ち報告書類ひたすらに打つ
ひたすらに空へ空へと伸びていくビル群に見る時の流れよ
潮風を受けて群れ咲く水仙の一輪となり海でも見たい
良い本を選ぶ視点を学びたる銀座の老舗店を閉めたり
梅の香の漂う坂を登るとき君の笑顔をふと思い出す
更新を重ねるたびにため息をつきたくもなる不備の数々
凛として生きたく思うそんな夜は冬美の歌が胸に響けり
学生の頃と違わず面倒な後始末する我に呆れて
タイトルを眺めてしばし考えて探し当ててくパズルのように
食い違うタイトル眺めスタッフがため息もらす昼休みかな
忙しいときほどバグが現れて昼食抜きでもぐらを叩く
ひたすらにデータ眺めて方針をようやく決めて夜業を終える
冷え込んだ書庫でひたすらバーコード読み取る音が響き渡りぬ
とにかくも仕事始めは無事に済み次年度見据え作業は続く
ゆるやかに仕事に戻る支度して上司の顔に我も戻りぬ
暮れ方の茜の空に浮かび来るホテルの灯り色鮮やかに
笑顔満ち自信に満ちた友の顔ほほえましさの増すお正月
後輩に想いを託し迎えたる松葉杖つく君の姿や
穏やかな湘南の海光る中若人たちのレースは続く
初茜遠くの峰を照らすとき一年の計考えており
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