ワ ス レ ル タ メ ニ
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忘れるためにこうして私は日記を書いた。
まさくんのことしか書いてないこの日記を。
いつかゆっくり読める日がくるだろうか。
周りから最低だと言われた彼を。
私はとても好きで。
結局今も忘れてなくて。
どうしようもないな・・・と自分に呆れるけれど。
こんなことがあっても大丈夫だよ〜。
と無理してでも笑っている自分は嫌いじゃない。
彼に出会って私は強くなれた。
彼には言ってあげないけれど。
私は彼に出会ってよかったと思う。
ありがとう。
まさくんに会いに行った。
とても勝手なことだけれど。
彼の顔を見て。
別れたかった。
「もう2度と会わない」
そう言った私に。
彼はわかったと言った。
遅すぎたのかもしれないけれど。
やっと彼と別れられた。
私はまさくんにとって何ですか?
まさくんにとっての私の存在価値は。
1番知りたくて。
けれど1番知りたくない。
まさくんは。
まきのは1番だと言う。
いなくなるのは耐えられないと言う。
その言葉を信じてきた。
けれど。
心のどこかでは。
信じている私を馬鹿だと思っていた。
本当はそんなことはないってわかっている。
本当はちゃんとわかっている。
夢を見た。
知らない男の人と笑っている夢。
起きて。
本当にこうなればいいと思った。
私がこのまままさくんのそばにいたら。
これは俗に言う不倫だろう。
法律的にも。
これはいけないことだ。
私のまさくんを好きという気持ちは。
世間から批判され。
彼の周りにいる人を悲しませることにもなる。
それはわかっている。
けれど。
わかっていてやめられるほど。
簡単な気持ちではない。
こんなに悩み。
苦しいのなら。
さっさとまさくんから離れたらいいんだろうね。
それがみんなにとって幸せだ。
私にとっても幸せだ。
何にもないところに行きたいな。
まさくんに罰だと言われ。
私は自ら連絡を断った。
だけど。
まさくんににできる限りのことをしたい。
私はそう思い直して、しばらく彼のそばにいた。
けれど。
やっぱり。
結婚する彼のそばにはやっぱりいられない。
そう再び思い直した。
だから。
彼にできる限りのことをしたいなんてただの思いあがりだ。
それはもう私の仕事ではない。
そう何度も何度も自分に言い聞かせた。
それでも。
彼から離れられなかった。
私はどうしたらいいのかわからない。
毎日考えがころころ変わる。
私はこんな中途半端な状態をずっと続けていくつもりなのか?
私はまさくんにとって何だっただろう。
その言葉がぐるぐる回る。
私にとってまさくんは。
1番で。
絶対で。
全てで。
大切で。
愛しくて。
こんな言葉では言い表せないぐらいの存在だった。
まさくんと一緒にいれば。
たとえ喧嘩をしていても楽しかったし。
とても癒された。
幸せだった。
私もまさくんにそう思われたかった。
結局私より彼女を選んだんだ。
そう私は意地悪を言った。
そこでまさくんは頷けばいいのに。
頷かなかった。
私は彼の1番になれなかった。
私は彼女の妊娠がわかってからずっと。
彼の優しさからの言葉を。
信じようとしていたけれど。
いい加減現実を受け止めなければならない。
彼のそばに一生いることができるのは。
私ではない。
全部きちんと忘れよう。
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