ワ ス レ ル タ メ ニ
目次|未来
指輪をとうとう外しました。
まさくんがベタだよなぁと言って。
私にプレゼントしてくれたティファニーのリングです。
指輪にすっかりなれてしまったあたしの左手は。
なんだか寂しい。
でも。
仕方がない。
この日記に逃げ込んで。
何日がたったのだろう。
あれから何をしていても。
どこかに彼のことが頭にあって。
私は少しだって忘れていない。
それどころか。
昔のメールを読み返したりしてる。
だけど。
12月とか1月とかという日付を見ると。
このときかぁ・・・と思ってしまう。
そうすると。
とたんにメールの言葉が嘘に思えて。
哀しくなる。
みじめになる・・・。
彼に子どもができても。
彼に裏切られても。
私は彼が好きなんだ。
全てを忘れたふりをして。
ずっとずっとそばにいてもらおうか。
ううん。
そんなこと考えたらダメだよね。
どうにもならないことなんだから。
あきらめなきゃいけないよね。
離れなきゃいけないよね。
そう思いたいけれど。
どうしても無理がある。
好きな気持ちはごまかせないみたい。
どうしていいのかわからない。
まさくん、私はどうしたらいい?
まさくんのいいところをあげてみましょう。
おもしろい。
優しい。
かっこいい。
礼儀正しい。
サッカー上手い。
ちょうどよくえろい。
では逆に。
彼の悪いところをあげてみましょう。
みんなにも優しい。
意外ともてる。
意外と人に甘える。
仕事ばっか優先する。
浮気した・・・。
子どもができた・・・。
人を嫌いになるには。
その人の悪いところをいっぱい思い浮かべればいいんだよ・・・
ってよく聞くけれど。
悪いところは。
実は意外とそこが好きなところでもあって。
しかも。
悪いところを思い浮かべるには。
いっぱいいっぱい彼を思い出さなければならないから。
余計つらい。
そんな方法では嫌いにはなれない。
そのことに今気づきました。
ほんとうに無気力です。
頑張らなければいけないことが。
たくさんあるのに。
無気力です。
日曜日で。
今日はとても良いお天気だったのに。
お出かけする気はありませんでした。
暖かくなってきたから。
そろそろ公園でものんびりできるかしら。
前の春は。
二人でぼ〜っとしによく公園に行ったよね。
サッカーやバトミントンもしたね。
よく下手くそ〜って笑われたっけ。
私は。
ぼ〜っとするのが前以上に好きになってる。
困ったなぁ。
彼はとうとう私に会いにきました。
家に来られたら。
さすがの私も無視できません。
車でいつもの公園に行きました。
ドライブの帰り。
なかなか離れたくなくって。
いっつもよっていた公園です。
公園のわきに車を止める。
場所もいつもと一緒。
しばらく黙ってたいたけれど。
私は。
「彼女ってどんな人?」
と聞きました。
別に彼女がどんな人なのか知りたいわけでもないのにね。
今思えば。
彼を苦しめたかったのかしら?
彼女のことをぽつぽつ話す彼の言葉をさえぎって。
「ふ〜ん。じゃあ仲良くやってね。」
と私は言いました。
そうしたら。
「でも俺はまきのが好きだから」
まさくんはそう答えました。
・・・
じゃあどうして。
なんで他の人とせっくすするんですか。
私はまさくんだけでよかったのにねぇ。
まさくんだけがよかったのにねぇ。
そのまま話を続けても。
私にはきつい言葉しか出てこない。
「でもまさくん子ども好きでしょ」
とか。
「だったらちょうどいいじゃない。その彼女さんと結婚すれば?」
とか・・・。
そしてまさくんは。
半分泣きながら言う私を哀れ思ったのか。
彼は私をぎゅ〜ってしようとしたけど。
そんなことされたらたまらない・・・と思った私は。
「子どもいるくせに・・・」
・・・自分でもびっくりするぐらいきつい声で。
そう言いました。
たぶんそれは。
彼が一番言って欲しくなかった言葉でしょう。
彼はまた話そうって言いましたが。
私はこれから会うたびに。
彼にきつい言葉を言いつづけよう。
そして離れよう。
あれから
まさくんとは会っていません。
電話とメールだけです。
それでさえ時々拒否してしまいます。
会ってきちんと話なよ・・・とお友達は言うけれど。
会ってどうなるのだろう。
もしも。
たとえ。
彼が私とそのままつきあいたいと言っても。
私は別れます。
絶対後悔すると思うから。
それが二人の幸せだとは思えないから。
私のそばに彼がいたら。
彼の子どもはどうなるのでしょう?
彼は彼女におろしてくれなんて言うのかしら?
私は子どもが大好きです。
彼も子どもが大好きです。
彼のお兄さんの子どもと。
3人でお出かけするぐらい好きです。
そんな私たちが。
彼女が子どもをおろしたことを知ったら。
きっと後悔する。
自分がその子を殺したってずっとずっと苦しむと思う。
そんなの幸せじゃない。
そうだよね?
だから彼の幸せを祈ろう。
そして彼を忘れよう。
まさくんというのは。
彼です。
モトをつけた方が正しいのかもしれません。
私より2つ年上で。
働いてます。
私は大学生です。
今まで学生で。
しかもしょっちゅう一緒にいたい派の彼としか。
おつきあいをしたことがなかったので。
まさくんとつきあって。
初めて。
遊んでもらえない・・・ということを覚えました。
会えなくても我慢する・・・ということを覚えました。
仕事で遅くなった彼を待つ・・・ということを覚えました。
キスがこんなにもしたいものなんだ・・・ということを覚えました。
彼とつきあってからとてもたくさん新しいことを覚えました。
今までおつきあいしていた彼に。
自分の時間がほしいの〜。
トモダチと遊ぶ〜。
触れられるのはあんまり好きじゃない〜。
っと言っていた私は。
どこにいっちゃったんでしょうね?
いつのまにかまさくん仕様の私になっていました。
まさくん仕様の私は。
けっこう自分では好きだったのにな。
初めて会ってから。
しばらくして。
桜が見たい〜と言う私を。
彼はドライブに連れていってくれました。
桜の下に車を止めて。
いつものように。
バカ話をしてました。
そしたら。
突然ぎゅ〜っとされて。
いつのまにかキスしてて。
さすが社会人だ。
慣れてるなぁとぼけ〜っと私は思いました。
何度もキスをしているうちに。
やっと我に返って。
「ちょっとまってよ〜。」
っと今さらながら拒否っていたのですが。
そんなんでやめるはずもなく。
「彼氏以外の人とはやなんだけど・・・」
と言う私に。
「俺が彼氏じゃだめ?」
っと彼は言いました。
つきあってほしいと言われ。
私は悩みました。
だって別に好きではなかったんだから。
でも。
彼がいなくなることを考えると。
なんか哀しくなって。
「つきあうとかはわかんないけど、まさくんがいなくなるのはやだ」
っと思いっきり我侭っぷりを発揮してしまいました。
そしたら彼は。
「別にふられても、いなくなったりしないってば〜。
いつもどおり愚痴でも何でも聞きますから。」
と笑顔で答えてくれました。
そのセリフで。
私は彼にそばにいてほしいなぁと思いました。
それから。
私とまさくんのおつきあいが始まりました。
携帯メールをするようになって。
毎日何通もメールが行き来するうちに。
遊ぼうかということになりました。
もちろん。
この頃でも彼に恋愛感情などありません。
ネットで知り合った人と。
お会いしたことのなかった私は。
かなり躊躇しましたが。
彼とならよいトモダチになれるかもしれないなぁ・・・ということで会ってきました。
初めて会ったのに。
違和感を感じるどころか大盛り上がり。
また遊ぼうねぇっと約束をして帰りました。
彼との出会いはネットです。
サッカーが好きな私は。
とあるサッカーサイトで彼と出会いました。
もう2年が経ちます。
出会った当時。
つきあってる彼もいたし。
ネット恋愛なんかないわ・・・と思っていた私は。
彼に対して恋愛感情などありませんでした。
彼とはすっごく気があって。
ほぼ毎晩メッセをするようになったけれど。
ただメッセをするだけの関係で。
メールすらほとんど送りあうことはありませんでした。
恋愛感情が芽生える予感さえもありませんでした。
くだらないことばっか楽しく話してて。
別にチャットを1ヶ月しなくても。
またチャットに入ればフツウにバカを言える関係。
それが私と彼でした。
そんな彼と初めて会ったのは。
冬の終わりです。
お互い忙しくてチャットを数ヶ月もしてなくて。
久々にチャットに入ったら。
偶然にその日彼もいて。
その偶然に盛り上がったわけですね。
携帯番号なんか教えちゃったりして。
今思えば。
盛り上がりすぎでした。
15日の夜は大泣きしたけれど。
あれからはまったく泣いてません。
やっぱり私は大丈夫だ。
彼の子どものことを。
詳しく聞きました。
妊娠2ヶ月だそうです。
2ヶ月前というと。
1月?
お正月にまさくんは。
私が一番だと言ってくれました。
ずっとずっと好きだからと言ってくれました。
一番ということは。
他にも女の人がいたってことなのですね。
妊娠した彼女と私。
どっちが浮気なのかわからないけれど。
私は全然気づきませんでした。
これからどうするの?って聞こうと思ったけれど。
子ども好きなまさくんが。
私を選ぶはずはないので。
聞くのをやめました。
冗談っぽく。
「あ〜私が一番だと思ってたのになぁ。」
と言うと。
「いつでもまきのが一番なんだけど。」
って彼はすぐに言いました。
一番聞きたくて。
一番聞きたくなかったセリフでした。
昨日。
彼の部屋に訪れた私に彼は
「子どもができたんだ」
と言いました。
彼は浮気をしていたらしいのです。
私は彼を忘れるしかないのでしょうね。
だから。
彼のことを。
すべてここに書き尽くして。
すっきり忘れます。
私は強いから大丈夫。
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