2004年02月27日(金) |
サヌカイトと古代の響き |
2月22日郡山市立美術館で臼杵美智代さんと共演しました、尺八、能管は添川浩史さんです。 原石サヌカイトは、約1350万年前、瀬戸内地方のきわめて大規模な火山活動で噴火したマグマが冷え固まった多石基質ガラス質銅輝石安山岩。緻密でガラス質の材質でたたくと独特の金属的な音を発する。「カンカン石」とも呼ばれているが、1891年ドイツの学者が四国「讃岐の石」という意味で「サヌカイト」と命名した。 そして美術館ではテーマとして縄文土器を展示していました、リハーサルの合間その展示室を見て心底驚きました、とにかくアートとして素晴らしいし、これを作ったのがご先祖様?と疑いたくなるような、まるでインカ帝国やティオティワカンの古代遺跡にある黄金の偶に似ているし、何か底知れぬパワーを感じました。
郡山市立美術館企画展
僕はあえて素朴な打楽器、桶胴と小鼓を演奏しました、桶胴とは江戸囃子や歌舞伎で使う楽器で木桶に牛の皮を張っただけの太鼓です。
臼杵さんは何か古代の巫女のように思えました、サヌカイトが奏でる音、倍音でいうと雅楽の演奏時に出る響きと同じだと思いました。
サヌカイト、縄文土器土偶から不思議なパワーをもらって、良いコンサートになったと思います。終了後お客さんが僕に「パフォーマンスに重点が置かれている今の和太鼓の世界で、真に耳を傾ける太鼓を初めて聞きました」と嬉しい感想を頂きました。やはりサヌカイト土器土偶のおかげですね。
昨年の八月末、何かするとすぐ疲れてしまうので、丁度実家に戻っていたので、H医科大学で検査をしてもらうことにしました。 内科に行って、レントゲンを撮ってもらいました、そうしたら腎臓が腫れているのが解りました、そして泌尿器科に回されて、超音波エコー検査でなおはっきりとした状態が解りました。 水腎症だったのです、そして仕事の都合もあるので、九月に内視鏡による入院検査を受ける事にしました。
その内視鏡検査とは麻酔をしてオ○ン○ンに細い管のカメラを居れて行くのです、勿論患者も見る事が出来ます。「はい、今尿道から膀胱に来ました、そして尿管へと進みますよ」と医師は言う。 しかしその内視鏡が途中までしかはいらなかったのです、さーどうしましょうか? 「はい中止しましょう」なんて言っている・・・。
2004年02月15日(日) |
美しく才能に溢れる弟子act2 |
これの話は僕の弟子の事なんだけれども、どうしてもカミ−ユクローデルとダブってしまうのです、最初巴里に行った時は10代だった、ロダン美術館へ足を運ぶと止まってしまう作品があった、これは20数年たった今でも同じ、彫刻に篭められた人間の情念がオーラを発していた。 その部屋がカミ−ユクローデルの作品展示場所だってことが解ったのは随分後の事で、イザベルアジャーニが主演した映画「カミ−ユクローデル」を見て解った。まー間抜けな話でそれまでロダンの作品だと思っていた。 【ワルツ】 彫刻というのは極限まで肉体を探求して当然なんだろう、二人は師弟を超えて愛し合っていたというよりは、肉体を貪っていたのだと思う。のロダンにはローズという内縁の妻がいて、苦しむクローデル、この「ワルツ」はそのなクローデルと一時引かれ会ったあのドビュッシーのピアノの傍らに置いてあったもの。
故上村松園 不思議な事に時を同じくして、日本ではその頃女流画家・上村松園が15歳で画壇にデビューした。師である鈴木松年との間に男児をもうけた彼女は、未婚の母として、その子を育てながら、ひたすら画業一筋に歩きつづけてゆく。世間の目は厳しく、画家仲間の嫉妬による仕打ちに涙しながらも、彼女は美人画の第一人者としての地位を着実に固めていった。その子供も孫も画家として大成している。 何が言いたいか?それは同じ環境での悲劇のクローデル、藝術家として成功した上村松園、でも羨ましいのは二人とも作品が今でも残っているという事実。
ドビュッシーはどう思ったのだろう、同じ思いではなかったろうか、二人がもし一緒に暮らしていたら?
2004年02月10日(火) |
美しく才能に溢れる弟子 |
弟子にして下さいと突然現れた、その才能の素晴らしさ、そして・・・その美しさ、僕は彫刻家でも画家でもない・・・やはりロダンとカミ−ユ・クローデルのことを思い出してしまう。 19世紀末、フランスの女流彫刻家カミーユ・クローデル。天才ロダンの弟子であった彼女は、美貌と才能に恵まれていながら、人生を闇の中で終える。ロダンの子を宿しながら、未婚の母になることを断念した彼女は、ロダンとの愛に破れ、芸術家としての成功にも挫折し、破滅する。女としての幸せを求めながらも彫刻家としての自立をめざそうとしたカミーユ。そのいずれの望みも崩れ去ったとき、彼女の精神は次第に狂い始める。
僕は巴里に疲れると必ずロダン美術館に行く、最初の印象があまりにも強烈すぎたからだ、この作品を見ていたフランス人の女性が「これはクローデルの作品なのよ」と言った。 又オルセー美術館には”壮年”という作品がある、老婆に連れ去られようとしている男の左手が、今まさに追いすがる若い女の両手を振り解いた瞬間である。男はロダンであり、カミーユの愛を断ち、内妻の許へ立ち去ろうとしている。必死に追いすがろうとしている女は、クローデル自身の姿だと言われている。ちなみに老婆は、ロダンの内妻:ローズである。
イザベルアジャーニが好演した映画に獲り憑かれてしまう。
彫刻家や画家は作品が後生に残る、しかし音は空間に消えていく、この刹那、二度とは戻らない時間・・・。
今日、いや昨日TBSに行きました、受け付けのガードマンに「どちらへ?」と言われ??? もらったFAXに書いてあった番組名、担当ディレクターの名前・・・朝ね、小鼓の鞄を入れ替えている時に忘れたんやね、「なんかねー邦楽が入って、僕は鼓を打ちますねん、たしか金妻とかいうとったかな?」「金妻?」 なんか一生懸命電話してはりました、そしたら5階の会議室へ行って下さいと言われ誤解が解けたようでした。
中井君?知らんがな、スマップ?新撰組?それなーNHKやで・・・
金スマ100回総集編やったんです、なんか可愛い女の子が江戸時代の廓にいるかむろのような、そいで僕等はリハーサルで箏、尺八、締太鼓、小鼓で音出しました、これって邦楽なんやけど、台本見たら雅楽て書いてあった。 こら!どこが雅楽やねん、アーなめとったらいかんぜよー!時代考証ぐらいちゃんとせえや!
床山さんとこへ行ったら横にベッキーちゃんていう可愛い子が鬘をあれこれ試していました、おーかわゆい子やなーと、以前やったら・・・言うてたけど、最近のShinchanは紳士やさかい、「よーにおてるねー」まー言うたのは確かやけど、俄然やる気になった。
この手の番組で一番気にいらんのは、収録中にあのなんちゅうの・・・ADやらダクションの奴等、おもろないのにハハハなんて笑ってけつかる!あれって何、お客さんの代わり?わからん・・・。
まー番組のホームページぐらいえんぴつShinchan日記としては載せてやろか http://www.tbs.co.jp/kinsma/
闘病記2のつづきだけど、昨年入院手術したという事には未だ辿りついていないんですねー、でもあの痛い痛い思いが去ってしばらくして石がオ○ン○ンから飛び出すのを待ってていたんですが、忘れるんですね−、困ったもんだ! そしてワールドカップ日韓共同開催が確か2002年だったからその前年の2001年11月に韓国のソウルで記念演奏会が日本音楽集団と韓国国立国樂団で行われました。練習で忙しい日々に、なんとなく脇腹に鈍痛があるのでもしやと思って、O総合病院の泌尿器科に検査にいったのです。 レントゲンも造影剤を点滴しながらというけっこうしんどい撮影でした。 あったあった石が、それで医者(まー威勢の良い先生だった)に1週間後に文化庁の仕事で韓国に行くんですと言ったら「んーしかたない、国際交流に貢献しよう」と言って、体外衝撃波による結石破砕術を優先的に一日入院でやってもらう事になりました、これって本当にコンピューターゲームみたいで、あの湾岸戦争の時、戦闘機から発射されたミサイルがレーダーによって、対象が段々絞られて爆破するというのをテレビで見ましたよね、あれと全く同じです。
体外破砕装置(シーメンス社製) 尿管の石をレントゲンで見ながら、コンピューターゲームさながら毎分何百発とかいって撃つのです、麻酔をしているのですが、機関銃よりはゆっくりめの射撃はけっこう衝撃を感じます。 そして腎臓から尿が普通に流れていたので、完全に粉砕されたかを確認できないまま(それは急いでいたから)退院したのです。 これがよくなかった!後々祟るのだ! そして韓国で飲めや食えの宴会もし、その後検査に病院には行かなかったのが、昨年の入院手術となったのだと、思っています。 たかが石されど石でっせ!
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