■ 先生に食べさせてあげたい |
2003年12月04日(木) |
台所の引き出しからスーパーの袋を出してきて、いろいろオモチャを詰め込むのが好きな海渡。今日もごそごそ詰め込んで、私の前でひとつずつ出しては海渡語で説明してくれました。
ガラクタたちに混じってその中に、台所から仕入れてきたらしいスパゲッティの袋がひとつありました。
「海ちゃん、これ食べるものだよ。持ってきたらダメ」
と言うと、スパゲッティの袋を持って、何か言いたそうですが、言葉が出てきません。そして、言葉に代わってジェスチャーが始まりました。何かを作るように両手を動かしています。そして
「○○せんせい」
と言って、麺をすするまねをしました。
「スパゲッティを作って、○○先生と食べたいの? 先生に食べさせてあげたいの?」
海渡はニコッと笑って
「うん!」
スパゲッティを作って、特学の先生と食べたいということらしいです。 どうしてお父さんやお母さんじゃなくて、先生なのかはわかりませんが(笑)、人に何かを食べさせたい、一緒に食べたいという気持ちがあるというのは、素晴らしいことじゃないかと思います。
お母さんとと言ってくれたら、もっと嬉しかったような(笑)
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個人懇談会がありました。 特学の先生、1組の先生、私と海渡と、4者面談の形で始まりました。主な内容としては、学校生活にも慣れ、体力がついてきて、4階まで休まずに登れるようになった、朝礼のあとみんなと同じ速度で歩けるようになった、チャイムが鳴ったら授業が終わるとわかるようになった、ひらがながかなり読めるようになった、数字の6まで理解できるようになった、健康観察カードを自分のクラスの分(といっても海渡一人なんですが)を一人で職員室まで毎朝持っていけるようになった...などなど。
また、図工の時間に作った作品は、出来上がると必ずクラスのみんなに見せてまわり、お友達が「海ちゃん、上手だね」と拍手してくれるそうです。そして、そのあと必ず職員室にいる特学の先生までまた作品を見せに行くんだそうです。それを聞いたときには「え?」と思いましたが(笑)、作品を職員室まで嬉しそうに持っていく海渡を想像すると何だか笑えてきました。
差別や偏見、いじめなども見当たらず、上級生もよく面倒みてくれているようで、ありがたいというお話もありました。これには本当に感謝しています。小学校へ嫌がらずに嬉しそうに通えるということは、周りの子どもたちの理解とそれを指導してくださる先生方のおかげだと思います。
もっと注意することなどを言われるかなと思ったのですが、海渡がこの半年あまりの間に成長したことなどを教えてもらえて、親としては嬉しいことだらけでした。
海渡なりに小学校生活をがんばり、楽しんでいることがよく分かる内容でした。ホッと一安心・・・・
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避難訓練があったらしい。海渡に
「避難訓練したの?」と聞いたら、
「火事、きた!」
と言いました。火事の時の避難訓練だったようです。
「火事になったの?海ちゃん、それでどうしたの?」
海渡は口元を両手で押さえました。煙を吸い込まないようにハンカチで口を覆ったらしいです。
「そか、口を押さえたんだね、次にどうしたの?」
今度は走るまねをしました。そして、
「いーねんせい、こわいもん」
1年生、怖いから・・・ということでしょう。こんなにスムーズに話して?くれるなんて、よほど印象深かったんでしょうね(笑)
火事になったら、本当にその通りにしてね、海ちゃん。
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■ みんなといっしょ |
2003年12月01日(月) |
下校時間になり、小学校へ迎えに行きました。 教室に面した中庭に、プランターがずらりと並んでいます。夏のあいだ、あさがおが咲いていたプランターに、今度は色とりどりの小さな花が咲いていました。海渡のプランターは一番端っこに置いてありました。
1組の先生が、
「これね(海渡のプランター)、初めは特学の先生のと一緒にふたつ離れた場所に置いてあったんです。でも、海ちゃんが自分でこっち(みんなが並んでいるほう)へ持ってきたんです」
と教えてくれました。
海渡は特学の先生が大好きです。その大好きな先生のプランターと並んで置いてあったのに、1組のみんなのプランターの一番端っこに自分のを持っていったのでした。
「ちがうよ、僕の場所はこっちだよ」
と心の中でつぶやきながら自分のプランターをよいしょよいしょと持っていく海渡の様子が浮かんできました。そうだよね〜、特学の先生には申し訳ないけど・・・・こっちだよね(笑)
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