++ 記憶の中へ
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■ ともだちの輪 2003年06月29日(日)

 日曜日の午前10時、ピンポ〜ン。
 誰かと思ったら海渡のクラスメートの男の子ふたりでした。

「海ちゃん、遊べる?」
「あそぶ! あそぶ!」

 ちょくちょく遊びに来てくれるT君と初めて来てくれたM君。海渡は大喜びでお友だちを部屋へ招きいれました。

 こんなときは本当に地域の小学校へ入れて良かったと心から思います。
 もし、遠方の養護学校へ入学すれば地域の同じ年頃の子供達はこうして遊びには来てくれないだろうし、海渡の名前すら覚えてもらえないかもしれません。養護学校にはハンディに合わせてきめ細かくフォローしてもらえるという良いところがあるのですが、地域から離れてしまうことはどうしても残念です。

 お昼にお友達が帰って昼食を食べているとき、「海ちゃん、お友だち来てくれたね」と言うと、海渡は本当に嬉しそうな笑顔を見せて

「〇〇君とぉ、〇〇君、ふたぁり、きた」

と指を2本立てて言いました。家でお兄ちゃんやお姉ちゃん、あるいは一人で遊んでいるときよりも、数倍も十数倍も嬉しそうな表情の海渡。

 親は友達の代わりにはなれないと言いますが、まさに海渡の笑顔がそれを物語っているようです。

 その後、午前中来てくれたM君が、今度は上級生の男の子を連れてまたまた遊びに来てくれました。友達の友達は友達・・・というところでしょうか。M君とその上級生は縦割り活動のときに一緒だそうで、横つながりと同様、縦にもどんどん友達の輪が広がりそうです。

  


■ ダウン症のピアニスト越智さんが小学校へ 2003年06月26日(木)

 今日は2回目の町たんけんでした。
 このあいだとは違う公園へ出かけました。海渡は行きも帰りもスムーズに歩いてくれました。逆に他の子供達のほうがふざけて先生に叱られたりしていましたが(笑)

 同じ年頃の男の子はすごいです。
 木に登り、アスレチックジムをすいすいこなし、いつも動き回っています。いまさらながらにその運動量の違いに驚かされます。
 女の子はおままごとが好きなようで、海渡相手にはっぱや石でお弁当を作ってくれました。

 さて、町たんけんが終わって学校でお茶をいただいていたら、校長先生から2学期にダウン症のピアニストの越智さんを小学校に招いてコンサートを開く予定だということを聞きました。

 ダウン症を持ちながら作曲もするピアニストの越智章仁さんは、ダウン症の子どもを持つ親ならたいていの人が知っている有名な方です。昔、海渡が赤ちゃんの頃にコンサートに行ったことがあり、そのときに海渡を抱っこしてもらったことがありました。ダウン症にしては珍しい背の高いスラッとしたステキな人でした。

 考えてみれば住んでいるところが比較的近いので小学校へ招くのも不思議ではないのですが、以前海渡の就学の相談のときに学区外の小学校をすすめた校長先生からこんなお話が聞けるとは思ってもみなかったので、嬉しいのと同時にびっくりしてしまいました。

 越智さんを招くということと、海渡がこの小学校にいるということはまるっきり無関係ではないと思います。どんないきさつがあったのかは知るよしもありませんが、また6年ぶりに越智さんのピアノが聴ける日が楽しみです。

 ちなみに越智さんは、普段は我が家から車で30〜40分のとある小さな町の「ホッとハウス」という福祉作業所でパンを焼いています。そのかたわらピアニストとして、全国で演奏活動をしていらっしゃいます。

 海渡は抱っこしてもらったことも、コンサートに行ったことも覚えていないだろうな・・・。赤ちゃんだった海渡を抱きしめながら聞いた素晴らしいピアノ演奏の数々・・・・不安だらけだったあの頃、演奏も素晴らしかったけれど、私はあのとき、越智さんそのものに海渡の将来を思い、そしてかすかな希望を見つけようとしていたように思います。



■ あさがおが咲いた 2003年06月25日(水)

 せいかつ科の時間に海渡と一緒に蒔いたあさがお。
 芽が出るのがクラスで一番遅かったのに、誰よりも早く一番に花が咲きました。



 この花は二つ目の花です。

 町たんけんや、プール開き、給食試食会と小学校では楽しいことがいっぱい。海渡もようやく小学校生活に慣れてきたようです。小学校で覚えた言葉もいっぱい増えました。

「さん、こ〜ご」は「さんすう、こくご」のこと。
「しのもろ」はなぜか「わすれもの」のこと。
 「忘れ物をしないように」と先生が毎日のようにおっしゃっているのでしょう。

 連絡帳に書いてあったのですが、突然ひらがなドリルを開いてお手本を見ながら一生懸命書き出したことがあったそうです。お友達が寄ってきて

「海ちゃん、すごい!」

と褒めてくれて、大得意だったとか。1組の先生が「〇〇先生(個別学級の先生)に〇つけてもらおうか」と言ったら、先生を探しに飛び出して行ったそうです(笑)

 今日、持たせるのを忘れたプールの用意を届けに行ったら、廊下まで海渡の声が聞こえてきて、そっと個別の教室をのぞいたら、先生と頭をつきあわせるようにして一生懸命答えている海渡がいました。

 あんまり真剣だったので、声をかけずにそっと離れました。

 学校から帰ってきた海渡は最近わがままいっぱいで、叱られてべそをかくことも多いのですが、こうして学校で一生懸命やっている姿を見ると家では甘えたくなるのも無理ないかなと思えます。

 明日は、2回目の町たんけんです。
 

 



 

 





■ 学童(児童クラブ)見学 2003年06月23日(月)

 隣の学区の小学校内にある学童に見学に行ってきました。
 海渡の小学校の中には学童がなく、一番近い学童といえば、子どもの足で歩いて20分くらいの児童館の中にある私立の学童だけでした。人数も多く、私立だけに費用もそれなりに高い(1年生はさらに割高になる)、でもここしかないし・・・と就学前からずっと悩んでいました。

 しかし、海渡が下校してからビデオやゲームをさせて仕事をするのも限界を感じているのも事実だし、本来ならば弟の事務所(一応編集プロダクションなのです)で仕事しなければいけないのを、無理して入学後しばらくだけはということで自宅勤務にしてもらっていたので、そろそろ事務所勤務に戻らないといけません。

 どうしたものかと悩んでいたら昨年度から隣の学区の小学校の中に町立の学童ができ、少人数の上に費用も私立の半額とわかりました。海渡のクラスの子も3人ほど通っています。ただ、町立だけに障害児を受け入れてくれるのかどうか、不安があります。でもでも、よ〜く考えてみたら町立の保育園が障害児の受け入れをしているんだから、その延長として学童も受け入れてもらえるのが自然だと思うのですが・・・・。

 海渡となかよしで家にも時々遊びにきてくれる男の子や同じマンションの子も通っている学童。今日、小学校が終わって迎えに行き

「今から〇〇ちゃんや、〇〇君が行ってる学童にいくけど、行ってみる?」

と聞いてみると、

「いく!いく!」

と大喜び。歩いていくには帰りもあるので無理だろうと車で出かけました。

 行ってみると、広い室内には子どもがひとりもおらず、指導員の先生が一人だけいました。海渡の小学校の子どもたちはまだ到着しておらず、この小学校の子どもはたまたま今日全員学童をお休みということでした。聞いてみると、学童が設置されているこの小学校で学童を利用している児童は3人だけで、あとは海渡の小学校から4人。つまり、全員で・・・・7人。保護者の都合や、習い事などで休む子もあるので、毎日7人全員がいるわけではないそうです。

 指導員の先生は3人で、交代でお休みしているのかこの日は一人お休みでした。子どもが全員来ていても7人で指導員が最低でも2人・・・・これは結構良い環境かもしれない・・・と思ったのですが、町立ですから役場がNOと判断すればそれまで。(そのときには交渉に行きますが)

 今日、お会いした指導員の人も何とも言えないというお返事でした。

 海渡はだれもいない部屋に入るのを怖がっていたのですが、オモチャや絵本を見て靴を脱ぎました。空き教室を改造したのか、ちょうど教室一つ分の広さがありカーペット敷きになっていました。そのうち4分の1のスペースすが畳になっていてテーブルが置いてありました。エアコン完備、新品らしい大型テレビデオ、真新しいオモチャや絵本、一歩外へ出れば広い運動場というすばらしい環境です。

 海渡はブロックを見つけて遊びだしました。
 海渡のことをいろいろとお話しているうちに、お友だちが到着しました。「あ、海ちゃんがいる〜!」と一緒に仲良くブロック遊びです。ブロックが飽きると今度は3人並んでビデオ鑑賞。

 学童に入れるかどうかは役場からの連絡待ちということになって、海渡に帰ろうと誘うのですが、案の定「帰らない」の一点張り(笑)
 帰りに車の中で「面白かった?」ときくと「おもしろかった!」と大満足の様子。そりゃ、オモチャで遊んでビデオ見て、楽しいでしょうね。今日は知っている子、それも女の子しか来ていなかたし。これで、もし入れても行くのを嫌がったらどうしようという不安はなくなったかな?

 さあ、あとは、果たして入れるのかどうか・・・・・
 結果はいかに???



 

■ せんせいとおともだち 2003年06月13日(金)

 小学校へ入学して2ヵ月半、海渡はたくさんの先生方に関わっていただいています。

 40人のうちの一人として海渡を受け入れて下さっている1年1組の担任の先生。
 海渡にあわせて算数と国語を教えてくださる個別学級の担任の先生。
 図工の補助をしてくださる大好きな大好きなI先生。
 何かと目をかけてくださる養護の先生。
 そしていつも可愛がってくださる諸先生方・・・・。

 どの先生にもいつも声をかけてもらい、見守っていただいています。

 最近の海渡は個別学級の先生の後をついて歩いているそうで、職員室までくっついていき、すでに職員室はフリーパス状態。いりびたっているらしく、職員会議のときは終わるまで廊下で待っていることもあるそうです(苦笑) 
 この間は職員室で校長先生に風船で遊んでもらっていたと連絡帳に書いてあって小心者の母は「ひぇ〜」とびっくりしてしまいました(笑)

 入学当初はいろんなことがいっぱいあって、落ち込むことだらけだったけれど、ついこの間偶然お会いした教頭先生に

「海渡くん、随分慣れてきましたねぇ」

と声をかけてもらい、ほんの少し胸をなでおろしています。

 ただ、一番海渡のことを心配し、入学までいろいろと励ましてくださった1年1組の担任の先生がどうしても一番の嫌われ役に回ってしまって、申し訳ないなぁと思っています。

 たとえば、放課などで外にいるときや個別学級から1組に戻るとき、海渡にとっては1組の先生はやりたくない勉強のために連れ戻しに来た人ということらしく、迎えに来た1組の先生の顔を見ると、あろうことか嫌な顔をするそうです(大汗)

 その話を聞いて、またまた小心者の母は「ひぇ〜」と冷や汗が出る思いです。でも、きっと海渡にも先生方がどれだけ海渡のことを考えてくださっているかが理解できる日がくると思います。

 保育園の頃と比べると格段におもらしが減ったことに驚いています。
 40人の中の一人というのは大変なストレスがあると思いますが、個別学級や時々遊びにいく職員室が海渡にとっては自分を取り戻し、ホッとできる場になっているのかなと思います。

 障害を持つ子どもを持つ親にとって、小学校時代というのは「第二の告知」とも言うべき厳しい時期ともなるそうです。「第一の告知」というのは、もちろん産まれたときに我が子がダウン症だと初めて知らされる「告知」。それを苦しい思いをしながらも少しずつ受け入れ、比較的穏やかに過ごせる幼児期を過ぎ、本来なら親子ともに嬉しい節目となるはずの就学が、障害を持つ子どもとその親にとっては、改めて「障害児である」ということを目の当たりに突きつけられる「第二の告知」となるのだと思います。

 私も保育園時代は下手をすると海渡がダウン症だとか、障害児だとかいうことさえ忘れる日もあるほどのんきに過ごしていました。
 そして、今改めて我が子が背負っているハンディを自覚する日々です。

 でも、いろいろあったけれど、こうして先生方に見守られ、楽しく登校できる海渡の笑顔が見られ、そして小学校に毎日通うというこんな当たり前のことに感謝できるのもまた障害を持った海渡と先生方のおかげです。

 まだまだ始まったばかりの小学校。本番はこれから。
 もうすぐ海渡の大好きなプールが始まります。
  

 

■ 天使の条件 2003年06月11日(水)
 
 「うるさいなぁ、もう〜」

 と、今朝、海渡がつぶやいたらしい。

 「はやく服きなさい」「ごはん食べて」「顔洗ったの?」「時間ないよ」

 言いたくないけど言わなきゃいられない私、テレビを見ていた海渡はパンツとランニングのままリビングを出てドアを閉めながら、このセリフを吐いたのだそうな(長女が聞いていた)。

 海渡はダウン症特有の発音の悪さもあるし、まだ上手に言葉が話せません。会話もトンチンカン。「あした」「きのう」などの抽象的な話はわからないし、語彙もものすごく少ない。

 でも、こういう言葉だけはなぜか、はっきり言えるのです。
 この間、夕食を食べながら、歯科検診、視力検診、内科検診、海渡は全部異常なしだったと言う話をしていたときに、長女がポツリと言ったっけ。

 「海ちゃんが悪いのは、口だけ」

 ほんとにその通り(苦笑) 

 よくダウン症の子どもは天使に例えられます。
 天使の条件というものがあるとしたら、きっと「無口」あるいは「可愛いらしいおしゃべり」があるような気がします。少なくとも余計なことは言わないでしょう。

 だとしたら、海渡は「口の悪さ」で、天使からは程遠い。最近は「まったく〜」「ダメ」「やだもーん」連発。「バカ」も覚えました。すれ違ったオバサンに「ヘンなの」。こんな口の悪い失礼な天使はいません(苦笑)

 誰かが使っているから覚える言葉。
 誰かに言われるから覚える言葉。

 言葉が増えるのは嬉しいけれど、ますます「天使の条件」から離れていきます(笑) いえ、別に海渡は天使じゃなくったってちっともかまわないし、普通(じゃないかもしれないけど)の子どもで充分です。

 でも、もう少しお行儀のいい「言葉」を覚えてほしい母なのです。 


 

■ しあわせな瞬間(とき) 2003年06月10日(火)
 
 今日は、算数の授業で「いろいろなかたち」を勉強するそうです。いろいろな形のものを組み合わせて、好きなものを作るらしい。マーブルチョコの箱、キャラメルの箱、石鹸の箱などを入れたビニール袋を海渡に見せました。

 「海ちゃん、これで今日ゾウさん作ってね」(図工じゃない!)

 「うん!!」

 海渡は大好きな「図工」があると思って大喜び。
 朝の集合場所へ着くと、海渡は会う子会う子に自慢げに袋の中身を見せていました(笑) 

 小学校へ着くと同級生の女の子が一人海渡を待っていてくれました。
 海渡はその女の子にも、得意そうに袋の中身を見せました。すると、その女の子も持ってきた袋の口を開けました。海渡がその中を覗き込んでいます。するともうひとり女の子がやってきて、同じように袋の中をのぞいています。

 3人で頭を寄せ合いそれぞれの袋の中を見ては、嬉しそうにおしゃべりしています。そして海渡が両手を広げて教室へ向かって走りだし、あとの2人も駆け出しました。3人でじゃれあうように走り去っていく後ろ姿を見届けてからそっと学校の門を出ました。

 何だか、嬉しくて嬉しくて・・・・
 そういえば、うれしくて、うれしくて、言葉に出来ない・・・っていう歌があったっけ。小田和正サンが歌うCMを思い出し、家に戻り何気なくテレビを見ていたら、ワイドショーであのCMが取り上げられていました。

 テレビの前で正座して見ました。
 そして、やっぱり涙が溢れて止まりませんでした・・・・・

 ひとにはそれぞれ「しあわせな瞬間(とき)」があるけれど、今の私にとってのそれは、今朝、海渡が見せてくれたお友だちとの嬉しそうなあの瞬間(とき)かな・・・・

 

■ すごく、いたい@海渡 2003年06月09日(月)
 
 おでこ4針縫った海渡は、毎日消毒のために外科へ通っています。
 消毒自体は痛くなさそうですが、ガーゼを留めてあるテープにひたいの生え際の産毛がくっついて、はがすときに相当痛いみたいです。毎回テープをはがすときは歯を食いしばり「いたたた・・・」とつぶやく海渡。

 でも、泣いたり、動いたり、ましてや逃げたりしない、本当に我慢してじっとしてくれます。こういうときの海渡は、驚くほどしっかりしています。虫歯の治療、予防注射、一度も泣いたり嫌がったりしたことがありません。

 教室へ戻るのがイヤで駄々をこねたり、ちょっとしたことで固まって動かなくなる頑固な海渡とは全く別人のように、物分りがよく、立派です。いったいどっちがホントの海渡なの?と聞きたいくらい。

 それでも、一応家では「病院へ行くよ」と言うと「やだ!」と言います。
 「おでこもっと痛くなるから、お薬つけないといけないの」と言っても「やだ!」です。「テープはがすとき、痛い?」と聞いたら

「すごく、いたい」

 私、びっくりしました。だって、「すごく」という言葉を使ったのが初めてだったから(笑) そうか、よっぽど痛いんだ。今まで使ったことがない言葉を覚えてしまったくらい、痛いんだ。

 でも、だからと言って行かないわけにはいかないので、「ジュース買ってあげるからね」とモノで釣って毎日連れて行ってます。

 今日は、私がどうしても仕事で連れていく時間がなかったので、実家の母に頼みました。病院を嫌がっていた海渡もおばあちゃんにイイとこ見せようと張り切って出かけました(こういうところは扱いやすい)。

 病院でジュースをねだられたおばあちゃん、海渡が指差す「CCレモン」を確認してその番号と「決定」を押したのに、

「出てきたのは牛乳だったよ。」

 番号押し間違えたんだよ、お母さん。

「でも、海渡は美味しそうに飲んでたよ」

 良かったね、泣かれたり、怒ったりしなくて。
 もちろん、テープをはがすときも、がんばって我慢したそうです。


 

■ 授業参観&ふれあい学級 2003年06月07日(土)

 毎年、海渡の小学校では、この時期の土曜日に「授業参観」と「ふれあい学級」があります。

 「授業参観」は、個別学級での算数を見学しました。
 海渡はお父さんとお母さんが見ているので、とても張り切って「起立、礼」もバッチリ。もうやる気満々で算数に取り組んでました。

 1年1組ではもう10までの数を使って、足したり引いたりをしていますが、海渡の場合は「1から5」までの数を覚えることが今の課題です。
 まだ、一人では1から5まで数えることも出来ないし、「1」が「ひとつ」という数と数字の対応もしっかりとしていません。

 カードやサイコロを使った授業でした。いつもは15分ほどしか続かない海渡の集中力もギャラリーがいるせいか、30分続いて先生もびっくりしていました。そのあとは大好きなビデオを見せてもらって、終始ニコニコの海渡でした。こんな授業なら毎日楽しいよね〜。
 
 「ふれあい学級」では、家族でふれあう様々な行事が毎年開催されていて例年はゲーム大会だったのですが、昨年から「ウォークラリー」が取り入れられています。小学校周辺をコース別に歩いて、チェックポイントでカードにシールを貼ってもらいます。アートバルーンを作るイベントもあったり、途中で空き缶を拾ったり、歩きながら楽しめるプログラムです。



元気よく小学校の門を出てお父さんと歩く海渡。

 でも、海渡にとっては「ウォークラリー」の意味がよく分からないようで、昨年6年生だったお姉ちゃんのときについて行ったときは、暑さと果てしなく歩かされることにすぐにギブアップしてしまいました。

 今年はコースも短くなり、涼しかったので大丈夫かなと思ったのですが、やっぱり少し歩いたら座り込んでしまい、結局予想通りお父さんのおんぶになってしまいました。

 でも、住んでいるマンションの公園についたらゴールだと思ったらしく(実際はちょうど中間地点で、このあとまた学校へ戻る)ゴキゲンになり、お父さんが作るバルーンアートを興味深く見ていました。




 来年はもう少し長く歩けるかな??


 

■ おでこ、4針縫いました 2003年06月06日(金)

 物騒なタイトルですが・・・
 小学校の廊下で転んだ海渡、おでこを4針縫う怪我をしました。

 昨日、体調が悪かったんで、熱が出ましたという電話があるかなぁと覚悟していたら、電話は電話でも「転んで頭を打って切れたのでこれから外科へ連れていきます」という電話をもらってしまいました。

 なんでも、近ごろの海渡は個別学級の先生の後ばかりチョロチョロついているらしく、後を追って職員室の中まで入っていったり、職員会議のときには職員室の前の廊下で終わるまで待っていたりするそうです。

 昨日も先生のあとを追いかけて走ってしまったのか、転んでおでこをどこかで打ち、2ヶ所切れて出血したんだそうです。
 病院へ行くと、前髪を輪ゴムで止めてもらって、おでこを包帯でぐるぐる巻いた海渡が養護の先生に付き添われていました。意外とケロリとしています。診察の結果、やはり縫った方がいいということで、このときはわからなかったのですが、今日消毒に行って傷口を見て、初めて4針縫ってあることを知りました。

 縫ってある皮膚というのは・・・コワイですね(笑)
 縫うとき、待合室で待っている間全然泣き声が聞こえなかったんですが、よく我慢したなぁと思います。

 上の子2人は、学校で怪我をして病院へ連れて行かれるということが一度もありませんでした。海渡は恐らく1度はこういうことがあるだろうと覚悟してはいたのですが、こんなに早くその日が来るとは・・・。
 お願いだから、これ以上怪我しないでね〜。

 今朝も前髪カラーゴムでアップにして登校した海渡。

 「海ちゃん、女の子みたい、かわいい〜」

と褒められて?ニコニコしていました。あんまりみんなが寄ってくるので、うるさくなったのか、途中で隣の個別学級に逃げ込んでいました。

 それにしても、怪我をしたのがプールが始まる前でよかったです。
 プールが大好きな海渡、この怪我で見学は可哀相だもんね。



  

 

■ 「びよ〜ん」の意味は・・・ 2003年06月04日(水)

 昨夜10時に寝たわりに今朝起きるのが早かった海渡。
 ちょっと風邪気味のようで、鼻がつまっています。熱は平熱だけれど、どうもしんどそう。食欲もないらしく、大好きなおにぎりに見向きもしませんでした。

 今日はお父さんと小学校へ行く水曜日なのに、「学校、おやすみ」と言って両手を合わせてほっぺにあてて「寝る」サインをします。ランドセルは嫌がりませんでしたが、自分でテレビを消したもののランドセルのまま寝転んでしまいました。するとお父さんが「海渡、ゴミ捨てに行こう」と声をかけました。「いく!」海渡は飛び起きて玄関へ走って行き、自分で靴を履こうとしています。さっきのゴロゴロは何だったんだ!

 どうも、海渡は目的や自分の役割がないと動かないところがあります。
 お父さんに言わせると誰でもそうだということなんですが、イヤでも動かないと小学校の集団生活は送れません。こういうところ何とかしないとねぇ。

 お父さんによると、いつもなら手をつながなくてもいいのに、今日は手をつないできたり、学校の中まで来てほしいというしぐさをしたりと、やはりちょっと調子が悪いみたいです。電話かかってくるかな・・・・


 ところで、タイトルの「びよ〜ん」というのは、昨日海渡が言った言葉です。「びよ〜ん、いこ」としきりに言うのです。病院でもないし、ばあちゃんちでもない、いったいなんのことだろうと思っていたら・・・「びよ〜ん」は、「ビデオ屋」さんのことでした。

 「ビデオ」は「びえお」と言うのに、「ビデオ屋」さんは「びよ〜ん」になるのね。海渡語はフクザツ。

 私も仕事があって海渡にはおとなしくしていてほしいので、リクエストにお答えして「びよ〜ん」に行き、「のんたん」と「ハム太郎」の「びえお」を借りてきました(笑)



 

■ 親の心子知らず・・・ 2003年06月02日(月)

 先日覚えた「Gets!」(ゲッチュではなくてゲッツなのね)を海渡は小学校で披露しているらしい。しかも教室だけじゃなくて職員室でも。大ウケだったそうです(苦笑)

 入学して2ヶ月過ぎて、だいぶ小学校生活にも慣れてきたかなと思っていたのですが、やっぱりまだまだいろいろとあるようです。
 今日は、体育館で朝礼をしたあと、教室に帰りたがらず全校生徒が教室に戻ったあとも一人だけ残っていたと連絡帳に書いてありました。

 どうして、教室に戻らなかったのだろう。
 どうして、先生の言うことが素直に聞けなかったのだろう。

 考えられるのは、

 つまらない朝礼がやっと終わったので、体育館で遊びたかった。
 お友達と何かもめごとがあってそれを引きずっていた。
 甘えて先生が何度も来てくれるのを待っていたら、一人になってしまい引っ込みがつかなくなった。

 どれもありそうなこと。これから遊びたかったのなら「今はその時間じゃない」ことを説明してあげないと納得しないだろうし、お友達と何かあったのならそれを言葉では言えないのでうまく聞き出さないとますます固まるし、甘えてわがままをしているなら叱ることもありだと思います。

 最後は個別学級の先生にきつく注意されて動いたそうです。

 夕食の準備中、私に頼まれてポテトサラダを一生懸命かきまわしている海渡に

「海ちゃん、朝礼終わったらちゃんと教室に戻らないといけないよ。」

と言うと、海渡はポテトサラダの中を見つめたまま

「・・・うん」

と言ました。何を言われているのかは、海渡はちゃんと分かっていると思います。そしてあのとき、教室に戻らなければいけないことは分かっていたと思います。多分・・・・。

 こういうことがあるたびに、今までの育て方が悪かったのかなぁとふと思います。保育園にまかせきりで、きちんと向き合っていなかったからなのかとか、甘やかしすぎていたのかとか、もっともっと障害のある子どもの育て方を勉強しなければいけなかったのかとか・・・・・

 それでも、連絡帳の最後に「起立、礼」にはきちんと一人で反応できるようになったことが書いてあって、ちょっとだけホッとしました。

 できることから、少しずつ覚えていくしかないんだけれど、私の方はこれからもまだまだ悩みが尽きそうにないみたい・・・・(苦笑)



 

  

 


■ アバレンジャー 2003年06月01日(日)

 日曜にしては珍しく早く起きた海渡。
 ちょうど「アバレンジャー」の主題歌が始まり、しばらく聞いていたかと思うと立ち上がって一緒に歌いだしました。

 「ババババババババ ババレンジャー〜」

 バ、ババレンジャー???
 聞いていた家族は大笑い(笑)

 ババレンジャー、想像するとちょっとコワイ・・・・(笑)
 







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