海渡は小学校1年生(6歳)になる今でも、時々とんでもないことをしてくれます。そして、そのたびに叱られます。普通に叱ったくらいではケロリとしているのですが、ちょっと本気で叱ると涙をボロボロこぼして泣きます。
泣いているからと言って、それが悪いことをした反省から泣いているのか、叱られた(怖い、悲しい)ということで泣いているのか、分りにくい部分もあります。
昨日、海渡がトイレに入ったあとを見に行くと、便器の中にトイレの芳香剤が浮いていました。海渡のところに行って、
「海ちゃん、トイレの中にジャボーンって、落としたでしょう?」
ときつく問いただしました。海渡は知らん顔して聞こえない振りをしています。何度聞いても同じなので、両手で顔をはさみ、もう一度聞きました。
すると、海渡の両目から大粒の涙がぽろっとこぼれました。 私は、海渡が芳香剤を入れたのか、落としたのかはわかりませんが、どちらにしてもそのことで叱られているのだということは理解しているのだと思いました。そして、トイレの水の中には、トイレットペーパー以外は入れてはいけないことを話し、
「これからは、落っことしたら、教えてね。わかった?」
と尋ねました。しかし、海渡からは返事がありません。何度「はい、は?」と返事を促しても言いません。
そこへ、お父さん登場。 ことの次第を私が説明すると、今度はお父さんから叱られることになりました。そして、お父さんにはちゃんと「はい」と言い、そして「ごめんなさい」と謝ったのです。
私、海渡にはやっぱり甘く見られているのでしょうか(笑)
海渡がどこまで理解して、今度からは同じことをやらなくなるかはわかりませんが(今までの経験からいうと何度も同じことをやります)、何度も何度も繰り返していくしかないのかなぁと思います。
階下に迷惑をかける水まわりと、外での交通安全だけはしっかりと教えていきたいのですが、まだまだ時間がかかりそうです。
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■ お疲れ気味の月曜日 |
2003年04月28日(月) |
土曜日は佐織町のおもちゃ図書館「ちゃお」へ行き、1ヶ月ぶりに保育園時代のお友達、同じダウンちゃんのゆうちゃんと会えました。 ゆうちゃんも海渡との再会を大喜びして、しばし抱擁(笑)
日曜日は、弥富町の「ペットふれあい王国」へ行きました。ここは、療育手帳を持っていると本人は半額、付き添いは1000円が850円に割引になります。いろんな種類の犬や猫、ハムスターなどの小動物と自由に触れ合えるところです。犬のフリスビー競技やドッグレースなんかも見ることができて、動物好きの子どもにはもってこいの場所です。園内もきれいだし、手ごろな広さなのでオススメです。
さて、土・日と遊んだ海渡は日曜の夜は早くに寝て、月曜の今朝もけっこう早くにすっきりと起きたのですが、どうも疲れが取れていなかったようです。小学校では、なかなかすぐに動けず、あくびがよく出ていたそうです。おまけに同級生の女の子に甘えたり(靴を履かせてもらったらしい)、先生の言うことをきかなくて注意されてポロポロ涙をこぼしたりという場面もあったとか。甘えなのか、疲れなのか、多分両方なのかもしれませんが、明日のお休みは家でゆっくりさせることにしましょう。
「ペットふれあい王国」の様子は、「KAITO'S ALBUM」にアップしていますので、見てね。
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■ 「宿題、がんばれよ〜」 |
2003年04月23日(水) |
今日は雨、海渡は雨が大好き。 長靴が履けるし、傘が持てるし、何と言っても水たまりがあります。 でも、通学団で歩いていくには、水たまりに入るのはちょっとガマン。
さて、帰りの時間も雨。いつもの橋まで迎えに行きました。 海渡はニコニコとお気に入りの傘をふらふら持ちながら歩いてきました。
私が来たのを見た同じ通学団の1学年上の男の子が「はい、これ」と海渡の体操服が入ったバッグを渡してくれました。海渡は傘を両手で持つので精一杯です。バッグを持っていってあげてと、先生から頼まれたのかなと思い、
「ありがとう。先生に頼まれたのかな?」
と尋ねました。するとその子はこちらを見るでもなく
「別に……ボクが勝手に持ってただけ」
とそれだけ言ってどんどん歩いていきました。
そか、海渡が苦労して持っているのを見かねて、持ってくれたんだね。 ありがとう。
上級生の思いやりにちょっとじ〜んとしていたら、今度は
「海渡くんのおかあさん、海ちゃん、宿題できるの?」
とどこからか声がしました。同級生です。「う〜ん、どうかなぁ」と答えていると違うところから、
「あんなの、簡単だから、できるよ」 「できるさ、言葉がしゃべれんだけだもん」
の声が聞こえてきました。同級生にとって、特に違う保育園、幼稚園から来た子にとって、海渡は不思議な存在なんでしょうね。体は自分たちと同じくらい大きいのに、ろくにしゃべれないし、給食はこぼすし、絵も字もぐちゃぐちゃだもんね。
でも、はじめは訳のわからない「なんだ、こいつ」っていうのから、一緒に生活するうちにだんだんと「海渡はこんなやつ」っていう風に自然と分かっていくのでしょう。いろいろ難しい説明するよりも、一緒にいるのが一番理解できるんだと思います。
別れ際、その同級生が言いました。
「あらや〜、宿題、がんばれよ〜」
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■ 本格的な授業が始まった |
2003年04月22日(火) |
入学してから2週間が過ぎ、時間割に合わせての授業が始まりました。 海渡の場合、科目によって隣の特殊学級に行くわけですが、次の時間はお隣の1年1組に戻らなければなりません。
それが、今日、次は「せいかつか」の時間だというのに、一人では行けなかったのか何なのか、動かなかったそうです。1年1組の先生が迎えに来てくれるとすぐに動いたそうなので、甘えていたのかなと思います。
だんだん、小学校生活にも慣れてきて、甘えやわがままが出てきたみたいです。先生の指示に「いやだ」と言ったり、放課が終わってチャイムが鳴っても教室に戻りたがらなかったりしたこともあるようです(苦笑)
これからは叱られることも増えてくることでしょう。
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■ ハッピーマンデー? |
2003年04月21日(月) |
先週の月曜日はゴキゲンナナメのまま登校した海渡。 さあ、今週はどうかな〜と用心していたら、自分から上履き入れや昨夜兄と姉と私の3人で名前をつけた算数セットの入っている手提げかばんを持って立ち上がりました。
通学団で歩いているとき、算数セットの入った手提げかばんがとても重そうで時々指から落ちそうです。持っている方の腕が下がるので、ランドセルもずり落ちてきそう。見かねて、手提げかばんを持ってあげようとしたら、だめ!自分で持つ!といわんばかりの顔をして私の手を払いのけました。
保育園の荷物は、いつまでたっても自分で持とうとしなかったのに、この変わりようは何??
みんなが持っているから・・・かとも思いましたが、保育園のときだって、他の子が自分で通園バッグを肩にさげ、手提げかばんを持っているのを見ても、海渡は自分で持とうとせず、何とか通園バッグだけは首にかけても、手提げかばんだけは私に強引に押し付けていたりしたのに。
校門に入ると、同じ一年生の女の子がやって来て
「海ちゃん、教室に連れて行ってあげる」
と手を取ってくれました。海渡は私に「じゃね」とでも言うような顔をして嬉しそうに連れられて行ってしまいました。
いつものように、学校の途中まで迎えに行くと、海渡は学校でのことを教えてくれましたが、何を言っているのか分りませんでした。すると、今度は大きな声で歌を歌い始めました。聞いていると「おさかな天国」のようでした。
家に帰ってから「おんがくは何をしたの?」と聞くと
「あのねぇ、おうた、うたったの。 さいた〜、さいた〜、とね、ひらいたひらいた〜、うたったの」
と教えてくれました。どうやら「おさかな天国」ではなかったようです。
連絡帳に文字らしきものが書いてありました。最後にシールが貼ってあります。「シールは誰が貼ってくれたの?」ときくと、 「〇〇〇〇せんせ〜」とかなりはっきりと先生の名前を言いました。
「放課のときはお外で遊んだ?」と聞いたら立ち上がって、ボールを蹴るまねをしました。そして、今度は腰をぐるぐる振りだしだしました。私がポカンとしていると、わっかを腰の周りに持って「それっ」とわっかを離すまねをしてまた腰をぐるぐる・・・、どうやらフラフープをしたようです。
「そか、フラフープしたんだね〜」
「うん!した」分かってもらえた海渡はニコニコ。さて、また連絡帳に目をやると「ウンチをしました」・・・・・なに???
「海ちゃん、ウンチしたの?」 「うん、した」 「先生に、うんち〜って言ったの?」 「うん、言った」 「お尻は誰が拭いたの?」 「せんせ〜、ふいた」
と言って、お尻を突き出すポーズ・・・・。
ホッ。したくなってから先生に言ったようで良かったです。 トイレでしてから先生を呼んでも聞こえないかもしれないし、自分で拭こうとすると大変なことになるので、する前に言えて本当に良かった・・・。
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■ 「算数セット」のお名前シール |
2003年04月20日(日) |
授業参観の時に持ち帰った「算数セット」の名前つけ。 長男の時と長女の時の2回経験していますが、ものすごく細かく大変な作業です。数え棒という細い棒や、小さなおはじき、オモチャのお金・・・それらにすべて名前を書かなければなりません。
長男のときからすでに幼稚園などで、算数セット用の名前シールを前もって注文できるので、書くよりはかなり楽なのですが、それでも数が多いので一度にやろうと思うとかなりの時間と根気が必要(笑)
夜、海渡が早めに寝てしまったので、私が算数セットを広げて、数え棒に名前を貼っていたら、中1になった長女と高1になった長男がやってきて、もの珍し気、いえ懐かしそうにさわり始めました。
「今触っているものに、名前シール貼ってくれない?」
と頼むと、意外とすんなりと引き受けてくれました。
「こういうの使ってやったよなぁ」と長男。 「おはじき、こんな風に透き通ってなかったよね」と長女。
2人とも、ピカピカの1年生だった頃にタイムスリップしたらしく懐かしそうにお喋りしながら、細かい細かいシールを貼っています。おもちゃのお札の真ん中に「あらやかいと」のシールを貼った長男。それを見て大笑いの長女。兄と姉が何をしているのかも知らずにすやすや眠る海渡。
なんだか、こんな日が来るなんて、夢見たいです。 何年たっても忘れることのできない印象深い夜でした。
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■ 初めての授業参観 |
2003年04月18日(金) |
初めての授業参観がありました。 「せいかつか」の参観でした。
海渡は教室の一番右端の一番前の席で、個別学級の先生が壁際に椅子を置いて座っていました。40対1の指示が海渡には分りにくいのですが、こうして隣で補助してくださる先生がいると海渡にも何をしたらいいのか分りやすいようです。
それにしても、40人の1年生がいる教室というのは圧倒されます(笑) 同じ担任の先生だった長女の時は、19人という少人数だったので、教室は椅子と机をどういうふうに並べてもガラガラで、授業参観のたびに丸く並んでいたり、向かいあっていたり、斜めにおいてあったりといろいろでしたが、40人分の机と椅子は整列させないと入りきらないようです。
友達どうしのゲームのときは、海渡にも説明が少し分ったようで、友達と向かい合うとすぐにジャンケンを始めました。その後は補助の先生がフォローしてくださっていましたが、カードを交換して嬉しそうなようすでした。
本当は隣の特殊学級が海渡の教室ですが、たったひとりですので、ランドセルも1年1組に置いてくださっていました。帰りの時間になって、先生が後ろのロッカーからランドセルを持ってきてくださいというと、海渡は嬉しそうに狭い机の間を通り抜けて、ランドセルや上履きいれ、体操服が入った袋を抱えて戻ってきました。
持って帰るものを補助の先生が確認して入れてくれました。 海渡はランドセルをかなり手間取りながら、それでも一人で背負い、私を見てニコニコ。
学校からの帰り道、保育園の時は自分の荷物を自分で持とうとしなかった海渡なのに、ランドセルも上履き入れも全部自分で持って歩いていました。 そんなところにも1年生なんだという自覚があるのかな。
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■ 初めてのハナマル |
2003年04月15日(火) |
今朝は雨。 海渡は雨が大好きです。保育園のときから、雨降りは喜んで保育園へ行きます。おまけに日曜日に傘を買い換えたばかりなので、多少ぐずぐずしたもののすんなりと家を出ることができました。
お昼で上がると思った雨は、帰りの時間にもしとしとと降り続いていました。海渡はやっぱりニコニコ笑顔で水色の傘をふらふらさせながら歩いてきました。マンションの公園に着いたとき、同じクラスの女の子が
「海くんのお母さん、海くんね〇〇君にいじめられてたよ」
おお、来た来た(笑) こんなことを他の子から聞かされることもあるだろうなと思っていたのですが、意外と早く聞けました(笑) たまたま、今日担任の先生から電話があったのでそれとなく聞いてみると、プリントか何かを後ろに配るとき海渡の手が〇〇君にあたってしまい、叩かれたと思った〇〇君も海渡を叩き返した(^^;)というようなことらしいです。よくありがちなことだし、このくらいの子だったら叩かれたらそりゃ叩き返しちゃうんだろうなと……。海渡もそれくらいたくましいといいのですが、どちらかというと叩かれると叩き返せず泣くタイプの海渡です。
さて、今日は「こくご」のお勉強をしたそうです。こくごのノートには海渡の名前が書いてあり、その横2行にそれを見て書いたらしい形跡がありました。最初の行は先生が海渡の手をとって書いてくださったもので、もう一行は海渡が自分で書いたものだそうです。 「い」とか「と」などはしっかりと書いてあり、「あ」ももう少しで……という感じでした。大きな大きなハナマルを書いてくださって、海渡はとても得意げに見せてくれました。
これからもたくさんたくさん、ハナマルがもらえるといいね。
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■ ブルーマンデー? |
2003年04月14日(月) |
週明け、さあ、海渡はどう出るか?
と思っていたら、やっぱり7時になって「コラショ」(注 「チャレンジ1年生」のキャラクターです(笑))の目覚し時計が「朝だよ〜」と起こしてもびくともしません。
コラショは「おはよう!起きて!いちにのさん!」と必死に励まし続けています。それなのに、海渡は「うるさ〜い」と言いながらスイッチを押してしまいました。やれやれ、今日も猫のように丸くなる海渡の足をひっぱりながらパジャマを脱がせます。
玄関でやっとその気になった海渡ですが、今日は教科書やノートを全部持っていく日なので、ランドセルが重くてふらふらです。靴をはくのにしゃがもうとしただけでバランスをくずしてしりもちをついてしまいました。こんなんで、学校までたどり着けるのだろうか???
歩くのは何とかなったのですが、橋の階段を下りるときにやはりバランスがうまく取れない海渡は自分から「あぶない、あぶない」と言いながら、手すりに歩み寄りそっと慎重に階段を下りようとしています。後ろのみんなが 「どうしたの?」と言いたそうな表情をしているので、私は
「海ちゃんはね、まだ上手に階段を下りたりできないんだ」
と言いました。そして「早く歩いたり、走ったりするのもね」と……
すると、ひとりの男の子が
「それで、ちゃんとしゃべれないの?」
と言いました。それは特に深い意味のない、素直なキモチからこぼれた言葉のように聞こえました。「うん、そうなんだ」と私が答えると、そこにいたほかの子どもたちも納得したように海渡を見つめていました。
階段を無事に下りた海渡は、今度は側溝の蓋の幅に合わせてジャンプして歩き出したので、急に他のみんなの歩みも速まりました。でも、突き出た植え込みの葉っぱや、電柱を見つけるとまた立ち止まり、当然、後ろのみんなの足も止まります。そのたびに、私は「海ちゃん」と歩くことを促しますが、班長さんのお姉ちゃんは嫌な顔一つせず海渡がまた歩き出すまで待ってくれるのでした。
帰りは、いつもの通り、元気いっぱい。満足そうに歩いてきます。 今日は、同じクラスのNちゃんに手をつながれて嬉しそうです。Nちゃんもニコニコと嬉しそうです。
家に帰ってから連絡帳を見ると、「1年生を迎える会」をして海渡もみんなの前で自分の名前が言えました、と書いてありました。外では元気にジャングルジムで遊んでいました、……と。
終わりよければ……じゃないけれど、朝のぐずぐずもこの連絡帳で帳消しになってしまうのでした(笑)
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■ 入学して初めての週末 |
2003年04月13日(日) |
小学生になって初めての週末、土曜日は雨でした。 私は仕事が差し迫っていたので、ひたすら子守はお父さんにまかせてパソコンに向かっていました。これが、土日の無い在宅ワークの辛いところ(泣)
今日は朝方は曇っていたもののお昼過ぎからは良いお天気になりました。あとで苦労することは分かっていましたが、午後からは仕事をやめてお出かけしました。と言っても、選挙の投票ですが(笑)
投票所になっているのは海渡の通っている小学校。「さあ、学校行くよ」とお父さんが言うと、海渡は何で??という顔をして「おやすみ!」と言いました。そうだね、お休みだね。説明しても分らない海渡でしたが、そのあと大好きなショッピングセンターへ行くことで納得したようです。
案の定、小学校では車から降りようとしませんでしたけれど(笑)
その後のショッピングセンターでは、海渡は嬉しそうにおもちゃ売り場で遊んだり、ゲームセンターでミニボーリングをしたり、マクドナルドでハッピーセットを食べたり……。もう少し暖かくなってきたら、動物園にも行きたいね〜。
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■ 朝が〜! & 午後 |
2003年04月11日(金) |
やっぱり今朝もぐずぐず、いやいや、めそめそ〜〜(泣)
7時に起こしたのですが、やっぱりエンジンはかかりません。今日はもう「洗面」「歯磨き」はパス(汗) とにかく動かないのです。26キロ近くある海渡を動かすのは至難の業。パジャマを脱がして、服を着せて、おにぎりを持たせる……この状態であっという間に7時40分になってしまうのです。
それでも、ランドセルを背負わせたら、ようやく立ち上がりました。見かねたお姉ちゃんが「さあ、海ちゃん、行こうね」と玄関まで連れてきてくれました。
ところが、玄関を出るととたんにニコニコ、元気になるのです。 やっぱり、まだ慣れないところへ行くという緊張感やストレスから、朝は甘えや不安が出てしまっているような気がします。ぐずぐずはしますが、本気で怒ったり泣いたりはしていないし、どこか分かってぐずぐずしているような、そんな気がします。
今日は校門まで付いて行きました。ふらふらしたり列から離れることはないのですが、とにかく歩くのが遅い! 海渡は班長さんのすぐ後ろ、つまり先頭なので海渡が止まると後ろも全部ストップします。後ろの男の子から「遅いなぁ」というつぶやきは聞こえるものの、それでもみんな海渡のペースで歩いてくれます。班長さんも「あんまり早く行っても、靴箱の扉が開いてないから、ゆっくりでいいよ」と言ってくれて、本当に申し訳ないけれど、ありがたい。 まだ、新学期が始まったばかりで、みんな集合場所に早めに来ているので出発の時間が早いからいいようなものの、だんだん慣れてきて、ギリギリの時間に出発ということになってきたらどうなるんだろう……。
橋まで迎えに行くと、海渡はニコニコ笑顔で女の子と手をつないで歩いてきました。いつもいつも、帰ってくるとき海渡はものすごく嬉しそうで、ゴキゲンです。きっと、学校で楽しいことがいっぱいあったんだなぁと思える笑顔です。その後、家に帰ってからもとても機嫌よく遊んでいました。
連絡帳には、運動場で元気良くボールを蹴っていたことが書いてありました。お知らせのプリントには、校歌の練習や絵本の読み聞かせをしたことなども書いてあり、みんなに混じって頑張っている様子が目に浮かんできました。朝もきっと徐々に慣れて、すんなりとしたくができるようになる日が来ると信じよう。うん。
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入学4日目の今日、初めて教室までついて行きました。 なぜかというと、朝おしっこをしなかったから……。もともと、トイレの遠い海渡は、普通なら朝起きるとまずトイレに行くのだと思うのですが、不思議とほとんど行きたがらないのです。トイレへ誘っても「ない」と言い張るし、お姉ちゃんが誘って一度はトイレに入ったものの、すぐに出てきてしまいました。時間も無かったし仕方がないので、そのまま登校することにしたのですが、不安だったので小学校まで一緒に行くことにしました。
校門を入ると、海渡は1年生のではない出入り口の方へ歩いていこうとしました。すると2年生か3年生くらいの男の子が「こっちだよ」と案内してくれました。靴箱につくと「ここだよ」と1年生の靴入れを教えてくれました。
「海ちゃんの上履きはどこ?」と聞くと、「ここだよ」とすぐに自分の場所を指差し、座り込んで靴を脱ぎ、ゆっくりと上履きに履き替えました。後からやってきた子はさっさと脱いで、すんなりと上履きを履いて行ってしましました。海渡の場合、やっぱり普通の子の倍以上の時間がかかります。
上履きに履き替えて、1年生の教室へ。すでに担任の先生がいました。事情を説明してトイレへ行きました。私がいるからか、なかなかさっさとしない海渡。やっぱりあまりおしっこをしたくないらしく、余裕たっぷりと言うか、しぶしぶと言うか……。教室へ戻るとニコニコと手を振って、バイバイしました。他の子の親は来ておらず、自分の親だけが来ているということに何の疑問も持っていないようです。
今日は、ガス給湯器の取替えに業者さんが来るので、お迎えはおばあちゃんに頼んでありました。お昼前、ベランダから公園を見ていると海渡がおばあちゃんとやってきました。女の子に「バイバイ!」と手を振っています。 数分後、満面の笑みを浮かべて元気に帰って来ました。
おばあちゃんのお話によると、付き添いの先生が一緒だったそうで、プリントを半分に折ってという先生の指示に、海ちゃんは一生懸命半分に折っていましたよ、と報告してくださったそうです。ランドセルを開けてみると、3枚のプリントがきちんとではありませんが、半分に折って連絡袋に入れてありました。
「これ、海ちゃんが半分に折ったの? もう一度やって見せてくれる?」
と言うと、「いいよ」と言いながら、折り紙を折るようにプリントを半分にして手のひらでアイロンをかけていました。
そういえば、就学時検診のとき、先生が「一人でやれるようにしておいて欲しいことがあります」と言っていましたが、それが紙を半分に折るということでした。
「すごいね、一年生だもんね」と褒めてあげると、またまた得意そうな笑顔の海渡です。今日も、お昼ご飯を全部たいらげると、自分でビデオを見たり、ゲームをしたりしてゴキゲンに過ごしていました。
私は仕事をしなければならなかったので、その間パソコンに向かっていましたが、小学校への登校が始まった大事な時期なのに、申し訳ないようなかわいそうな気持ちになります。学童のことは、まだどうするか分りませんが、入れるにしてももう少し学校生活が慣れて、余裕が出てきたらと思っています。
それにしても、今朝も起きてから一苦労でした。 さっさと自分で起きて、自分でしたくができるのは夢のまた夢?
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昨夜は疲れたのか、夕食後に眠ってしまった海渡。そのためか、今朝は6時40分に起きました。でも、あまり寝起きがよろしくないようで、顔を洗うのもトイレも着替えも拒否(^^;;)
朝食のうどんで気を取り直しましたが、本当に学校へ行く気になったのは出かけるギリギリのとき。今日は、お父さんがついていってくれるということで嬉しかったのか、あんなにぐずぐずしていたのに玄関ではニコニコしながら「い〜ねんせい(1年生)」と言いながら出かけていきました。
これから毎朝こんな調子かと思うとちょっと気が重いです(ため息)。小学校へ行くことは分かっていながら、なかなかエンジンがかからないようです。面白いテレビが始まるともう他のことができなくなってしまうし、その気にならないと何にもとりかかろうとしないのです。保育園のときもそうでしたが、甘えなんでしょうか。
今日は橋には先生が来ていなかったので、お父さんは学校までついて行ったそうです。一年生の靴箱に連れていくと、自分で靴から上履きに履き替え、廊下を歩き、一つ一つ教室を覗いて行って、まるで
「ボクの教室はここじゃない、ここもちがう」
と確かめているようだったそうです。やっと一番奥の1年1組につくと(本当はその手前に特殊学級があるのですが)自分の机に腰かけて、ランドセルをおろしたそうで、ここまで見届けてお父さんは帰ってきました。
海渡が学校へ行っている間私はかかえている急ぎの仕事をして、11時40分ごろに橋まで迎えにいきました。小さな橋の手前のフェンスぞいに他の1年生のお母さんも来ていました。フェンスと小さな川を挟んだ向こう側から小学生の集団がぞろぞろとでも、整然と並んできちんと右側を歩いてきました。
みんなきちんと並んで歩いてるんだ……感心しながら見ていると、なにやら見慣れた上着とズボンのオトコノコが道の左端を歩いています。その横には上級生らしい女の子がついています。
か、海渡だ……。一人だけ左側あるいてる……。しかも、何か見つけては立ち止まり、ぴょんぴょんはねてる。そのたびに横のお姉ちゃんは立ち止まっている。
川の向こう側のフェンスにたどり着いたとき、上級生のお姉ちゃんが「あ、お母さんだよ」と言いました。海渡はその声で私を見つけ「ママ!」と叫んだかと思うと、それまでゆっくり歩いていたのが嘘のようにものすごいスピードで走り出し、橋の上を一気に渡ってきました。
「海ちゃん、おかえり」
そういうと、海渡はニコニコの笑顔(でも、鼻水ずるずる)を見せてくれました。上級生の女の子に「ごめんね、海渡のせいで遅くなって」と言うと
「ううん、副班長にみんなで先に行くように頼んでおいたから」
と言いました。どうやら他の子は副班長にまかせて、海渡に付き合ってくれていたようです。きのうは割りと早めに歩いていた海渡ですが、今日はもうマイペースに戻ってしまったのかな。
海渡はごきげんで、
「あらや かいとって、かいたの」
と字を書くしぐさをしました。「名前書いたの?」と聞くと
「かいた。せんせーが、シールはってくれた」
と言いました。「どの先生?」と聞くと、回らない舌で特殊学級の先生の名前を言いました。「そう、面白かった?」とまた聞くと「おもしろかった!」とはっきり答えてくれました。
家に戻ってからもごきげんで、ニコニコです。疲れた様子もなくお昼ごはんをペロリと食べると、「64する!」と言って、ゲームに夢中です。海渡に
「海ちゃん、明日も学校いこうね」と言ったら、元気な声で 「うん、いく!」と答えてくれました。
いったい、朝のぐずぐずはなんだったのかと思うほど、今のところ海渡にとって、学校は楽しいところのようです。
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■ 海渡の初登校&長女の中学入学式 |
2003年04月08日(火) |
今日は長女の中学校の入学式、そして、海渡にとっては小学校の初登校という記念すべき大事な日なのに、あいにくの雨模様。しかも、風もかなり強いという最悪のお天気です。
海渡は今日のことを知っていたのか、7時前には目を覚ましました。 しかし、その後はいつも通りのマイペース。7時40分頃には通学班の班長さんがお迎えに来るはずなので、それまでに顔を洗って、歯磨き、着替え、朝食、トイレ、登校の準備……これだけをこなさなければなりません。
どう考えてもそれらを時間内に済ませるのは奇跡に近い……
一年生の自覚があるのか無いのか、海渡をせかしたり励ましたりおだてたり、忙しい。おまけに海渡を通学班について学校の途中まで送ったら大急ぎで長女の入学式へ行かなくてはいけないので、自分の身支度もしないといけないし、長女のセーラー服もみてやりたい。
とにかく、口で海渡をせかしながら私は自分のしたくをして、何とか時間には海渡にランドセルを背負わせて玄関を出ました。マンションの下で通学班が待ち合わせをしますが、海渡の班が全員揃って出発するのにけっこう時間がかかりました。これならもう少しゆっくりしても間に合うかな??
海渡は先頭で、班長さんの跡について歩きます。班長さんは優しい女の子で、海渡をせかすことなく、海渡のペースに合わせてくれるので、全体にゆっくりペースでの登校です。海渡の足が止まりました。水たまりがあったのです……。当然のごとく、後ろも全員ストップ。こうなることはうすうす予感していたものの、こう見事にその場面に出くわすとは。
海渡はゆっくりゆっくり水たまりに足を踏み入れ、水たまりを出てにこっと笑いました。班長さんは水たまりでジャブジャブするのかと思ったらしい。「そか、ゆっくり歩くんだね」とつぶやいて、また出発。
学校までのちょうど中間に橋があります。そこで、先生とバトンタッチ。
「じゃね、海ちゃん、バイバイ」
海渡はにこにことみんなと一緒に歩いていきました。
私はその後、トンボ返りして、家にもどり長女と入学式へ。長女の行事は唯一安心して見ていられる貴重な時間です。なんと、長女の担任はこの間中学を卒業した長男の担任だった先生。長女の小学校6年の担任だった先生が、今度は海渡の担任になったように、またも続けて同じ先生にお世話になるこちになりました。これは先生のことがよく分かっているので、ちょっと安心です。
入学式が済み、家に戻ると雨も風も一段と強くなっていました。海渡を橋まで迎えにいくのはおばあちゃんに頼んでありますが、時間的に私も間に合いそうだったので、とりあえずスーツからジーンズに着替えてから私も橋へ向かいました。橋へ行くまでもなく、すぐに海渡たちはやってきました。海渡はニコニコ上機嫌です。おばあちゃんだけでなく、私もやってきたので嬉しくてたまらない様子です。その笑顔をみて、今日は楽しい一日だったんだということが良く分りました。
家に戻ってからも海渡はニコニコと機嫌よく遊んでいました。 それでも、やっぱり慣れない環境で疲れたのか、夕食を食べてごろんと寝転がったと思ったら眠ってしまいました。よっぽど疲れたんだね。
その後、何気なく壁に貼ってある「今日の持ち物」を見たら……体育館シューズを持たせるのを忘れていました。初日から忘れ物をさせてしまったとは……。
明日からは、普通の日常が始まります。がんばってね、我が家の一年生たち。
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やっとやっと、ここまでたどり着いたという感の小学校の入学式。 海渡は朝からやる気満々でしたが、いざ小学校に着いたらその雰囲気にちょっとびっくりして、緊張気味でした。
席順がお友達の様子が分らない一番前だったこともあり、一番最初に言われた「一年生立ってください」に反応できませんでした(泣) しかも、それは校長先生のお話という一番大事なときだったのに、海渡は一人だけ座ったままでした。当然、みんな立ってしている「礼」もしませんでした。担任の先生に名前を呼ばれたときも、一番最初だったので返事をして席を立つということが分らず、補助の先生がそばにきて教えてもらえてやっとできました(ホッ)
でも、その後の来賓の方のお話のときの「一年生立ってください」「礼」「座ってください」は全部、きちんとできました(ひたすら安堵)
やっぱり、一番前でみんなの様子が分らないと言うのは、かなり海渡にとっては難しいことなんだなぁと実感しました。卒園式は何度も練習があるわけですが、入学式はいわばぶっつけ本番ですから、なおさらです。
お話を聞いている間は、ひたすら退屈そうで、足をブラブラさせたり後ろを見たり、脚を組んだり(^^;;)……。まあ、他の子どももかなり限界だった子もいたようですが。
そんなこんなで入学式も無事に終えることができました。
明日は、長女の中学の入学式です。
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■ 長男の高校の入学式 |
2003年04月03日(木) |
今日は、長男の高校の入学式でした。 おばあちゃんの時間の都合がつかなかったので、海渡をお姉ちゃんに朝8時から昼過ぎの1時頃まで見ていてもらうことにして出かけました。長時間海渡を置いていくことに不安が無いわけではないですが、海渡の相手なら麻梨香はおばあちゃんよりも上手だし、海渡の言うことやることもよくわかっているので、よほどのことが無い限り大丈夫だろうと思ってのことでした。
息子の高校は、電車で約40分ほどかかります。たいてい1度乗り換えますが、うまくいくと乗り換え無しで高校の最寄り駅に着けます。今日乗った電車は乗り換えなしで行ける便でした。時間帯もラッシュの時間帯を過ぎていたせいか、比較的空いていました。そして、窓からは満開の桜が楽しめました。
私立の高校はどこも今日が入学式なのか、大きな駅ではそれらしき親子連れをたくさん見かけました。長男の高校の駅が近づくにつれて、同じ高校へ入学する親子もたくさん電車に乗り込んで来ました。みんな着慣れないブレザーとネクタイがちょっとまだ馴染んでいない感じです。
小学校は6年間1クラス、中学でも2クラスしかなかったのに、いきなり8クラスまである学校で新しい生活を始める息子。入学したばかりだというのに、先生の口からは「卒業」「就職」「社会」という言葉がよく出てきました。社会へ出るための3年間なんだと、いやでも自覚させられます。
不思議だったのは、入学式のときに親子並んでの席だったこと。 小学校も、中学校も入学式と言えば、親子別々の場所に座っていたように思うのですが、なぜ高校ではわざわざ親子で並んで座るのか、何か意味があるのかなと思いました。教室に入った時も子どもの座っている机の隣に親はつくようになっていたし、小学校だって親は後ろで見ているだけなのに。不思議です。この高校だけなのか、ほかでもそうなのか分りませんが。誰が誰の親なのか、先生が確認するためでしょうか。
帰りの電車のとある駅で、別の高校の入学式帰りらしい二組の親子が乗り込んできて、違う色のブレザーを着た男の子が私たちを見つけて声をあげました。息子の中学校の同級生だったのです。
「じゃね、リュウちゃん」
息子がこんな風に呼ばれているのを聞くのも久しぶりです。 ほんの短い時間の再会を楽しんで、改札を出たあとは、また別々の方向へそれぞれ歩き出しました。違う制服を着て、みんな新しい生活に向って別々に歩き出しているんだね。
1時半、家に帰ると海渡は待ちくたびれて眠っていました。 麻梨香に様子を聞くと、海渡はとてもおりこうさんにしていたそうです。時折、「あ、ママ、来たよ」というようなことを言って、玄関を指差していたそうです。
さあ、今度は海渡の入学式です。
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