ピアノの発表会と言っても、私がピアノを演奏するわけでもなく、習っているわけでもない。デュオ・パートナーの沙羅がピアノを習いはじめて半年が経過し、発表会の機会が巡ってきたというわけだ。自分のライブ以上に緊張するよ。 一人1曲だが約30組がエントリー。沙羅もまずまずの出来で、ホッと一息。発表会とライブとは微妙に雰囲気が違う。ライブは一定の時間のなかで何だかんだ言って「終わり良ければすべて良し」という部分がある。発表会はもっと限られた時間のなかで緊張感が凝縮されているような雰囲気が感じられる。 でも、これほどまで大勢の方の演奏を一度に聴く機会もそう多くはない。その意味では貴重であったし、それぞれに個性も感じられ、面白かった。 発表会の場で初めてお会いして仲良くなれた方もいたし、終わった後で呑みに行った方もいた。音楽は人間同士の垣根を低くする。 音楽ってホントに素晴らしいですよね〜。
今夜は、星ヶ丘「スローブルース」の生音くらぶの日。デュオ<沙羅双樹ふたたび>で参加。まずは、沙羅がブルースの名曲『Nobody Knows You When You're Down & Out』 をピアノソロで発表。2曲目はミンミン2台で『竹田の子守唄(元唄)』を演奏。3曲目は、夏撃波ソロで『胸が痛いよ』(リクオ)を演奏した。 今日は、まっちゃん&えみちゃんや加藤政彦さん、坂上太一さん、鈴木陽一レモン、その他にも豪華なラインアップだったよ。
本郷「アルマジロ」の「アコースティックナイト」に参加してきたよ。沙羅も一緒だったけど、今日は私だけ、ソロで演奏。『トランジスタラジオ』(RCサクセション)、『胸が痛いよ』(リクオ<忌野清志郎との共作>)、『胸が痛い』(憂歌団)の3曲。緊張したけど、まずまずの出来かな。
今夜、中京大学市民文化会館に中国障害者芸術団の公演を観に行ってきた。私が現在勤めている福祉施設に招待券が送られてきており、私も行くことになったのだ。なかで「千手観音」の演目がよく知られたこの芸術団だが、二十数名の聴覚障害者による一糸乱れぬ「千手観音」の踊りは圧巻だ。他の演目も、十分に鑑賞にたえうるレベルだったとは思う。だが、いまひとつ感動が湧いてこないのは何故なんだろう? 公演内容そのものへの評価というより、「障害者を持っていながら、あそこまでできるのは凄いね」とでもいう点が評価されている、そんな印象を強く持ってしまったからだろうか。 「障害者」ということで言えば、先頃ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した全盲のピアニスト・辻井伸行さんが、最近巷でも話題になっている。確かに「全盲の」が枕詞のように使われてはいるが、あれは障害がどうのこうの言うレベルではないだろう。テレビで演奏している場面を見た時の私自身の感想は「あの指使いは、信じられない」「凄いとしか言いようがない」といったもの。楽器の演奏に何らかかかわる人間からすれば、あれは神業として映るのではないだろうか。今はまだ「全盲の」という言葉が前面に出ているが、いずれ「全盲」であることよりもピアニストとしての力量が大いに語られる日が来るのではないだろうか。 レイ・チャールズやスティービー・ワンダーといった世界的アーティストは、その音楽性がそのまま正当に評価され、彼らが「視覚障害者」であることは半ば忘れられているように思う。彼らの音楽の持っている力、その背景には「視覚障害者」として生きてきたということも多分に含まれてはいるのだろうが、音楽そのものが評価されているのは、彼らの音楽がきわめて高いレベルに達しているからだろう。 音楽活動を細々と続けている私には、レイ・チャールズやスティービー・ワンダーのような才能もない。けれども、私の低いレベルであっても聴いている人に何らかの感動を届けられたらと思う。才能がないのなら、あとは捨て身でいくしかないのだろうな、きっと。
三沢が死んだ! プロレスリングノアの社長兼プロレスラー・三沢光晴(46歳)がリング上で、試合中の事故で・・・。あらためて、死と隣り合わせの闘いが日々繰り広げられてきたことを思う。 三沢選手を生で観たのは2回。三沢コールとともに登場し、熱い闘いを展開してきた三沢。46歳ってことは私とさほど変わらないんだよな。見た目は「おっさん」然とした三沢だが、リングに立つと誰よりも輝きを放っていた。心からカッコいいと思った。もうあの勇姿を観ることはないんだな。 衝撃と共に、プロレスラー・三沢光晴の死を受け止めきれないでいる。
2009年06月07日(日) |
アート・ロック・ナイトin名古屋 |
今日は夜勤明けで疲れ気味ではあったが、「アート・ロック・ナイトin名古屋」なるイベントを観に、新栄「クラブ・ダイアモンドホール」に行って来た。コピーバンド7組によるライブだ。 コピーバンドと言ってナメてはいけない。世の中には演奏力に優れた素人が結構いるもんだ。アイアン・メイデンやキッスはサウンド的に好みではないがそれなりに面白く聴けたし、サザンオールスターズはさすがに曲がよく知られており、客席もそこそこ盛り上がっていた。ソウル畑からもシュープリンムスのコピーバンドが登場し、ロックバンドとは違った空気をつくり出していた。 この日、特にいいと思ったのは、プログレッシブ・ロック・バンド「エマーソン、レイク&パーマー」のコピーバンドだ。ELPのコピーをすること自体、すでに高い演奏力が求められているわけだが、その演奏を聴いてあらためてELPを聴きなおしてみたいと思った。 それと、トリをつとめた「レッド・ツェッペリン」のコピーバンドだが、何と言ってもボーカルが素晴らしかった。還暦に近い年齢の方が思いっきりシャウトする姿はなかなかよかったよ。 隔月くらいにこんなイベントをやっているらしいので、また覗いてみようと思う。
連休2日目、ホテルをチェックアウトした足で、二条城を見学。昼食を済ませてから、新幹線で名古屋に戻ってきた。 ひと休みした後で、今夜は愛知県芸術劇場(大ホール)に出掛けた。美輪明宏・主演の舞台『毛皮のマリー』を観に行ってきた。そのむかし寺山修司が美輪をイメージしながら書き下ろしたとされるこの作品だが、今回は麿赤兒(舞踏家、「大駱駝艦」主宰)、若松武(元「天井桟敷」役者)といった共演者の名前に惹かれてチケットを購入していた。よく考えてみると麿を生で観るのは今回が初めてだったが、その存在感には圧倒されるものがあった。だが、この芝居でよかったのはそれぐらいで、美輪やその相手役の新人の演技は決してよくはなく、期待を大いに裏切られた気分だ。 カーテンコールの際、客席前方のお客はスタンディングオーべーションをしていたが、どう考えてみてもそれほどの好演には思えない。「カルト宗教の集会か?」と思ってしまったよ。自称「美輪ファン」たちが結果として美輪を甘やかしてしまったところもあるのではないか。私だって美輪ファンに違いないけれども、いやファンだからこそ「よくないものはよくないのだ」と(「いいものはいい」とも)言いたい。ファンであればこそ、美輪を「裸の王様」のままにしておいてはいけないのだ。1万円以上の決して安くないチケットを買っているから、なおのこと厳しく評価しなくちゃいけないのだとも思う。
2009年06月04日(木) |
HEAT WAVE TRIO |
ヒートウェイヴを追いかけて、京都のライヴハウス「拾得」までやってきた。昔の蔵をそのまま利用したライヴハウスは、暖かみのある空間で、とってもいい雰囲気を醸し出している。ステージと客席の一体感もいい感じ。 ここ2〜3年、ヒートウェイヴ絡み(というか山口洋絡み)のライヴには6回ほど足を運んでいる。1回ごとにライヴの印象も異なり、引き出しの多さというか、懐の深さを感じさせるヒートウェイヴ。今回はバンドのフルメンバーが揃ったわけでなく、細海魚(キーボード)を除いた3人(山口洋:ギター&ヴォーカル、渡辺圭一:ベース、池畑潤二:ドラムス)によるライヴだ。トリオでの生演奏は初体験だったので、とても楽しみであった。 期待通り、いや期待以上の、トリオならではの緊迫感あるステージに、気持ちは大いに解放された。酔い覚ましにホテルまでの道のり、夜風に吹かれながら帰ってきた。
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