雑記帳

2002年12月31日(火) 東京地獄変 上下  (パニック)

東京地獄変 上下  横山信義 著 幻冬舎ノベルス 1998/6/15

中国から発射された水爆が市ヶ谷上空で爆発。 東京23区はほぼ壊滅。 被災者の救助を空挺部隊が開始した。首都機能をうしなった日本はどうなるのか。

IFものである。 ひさびさに一気読み。

評価 ○(大晦日にこんなん読んでる。。)



2002年12月30日(月) ボディ・レンタル (文学)

ボディ・レンタル  佐藤亜有子 著  河出書房新社 1996/12/11

わたしの体は誰のものでもない。だったら、誰に貸し与えたっていいわけだ。〜〜レンタルされる体、すなわちわたしの形は、ビデオでも借りるくらいの軽い気持ちで取り引きされる、ファーストフード的な体でいい。〜〜幻想をなくしたわたしは、イメージだけの存在になり、幻想にもてあそばれるために姿を変えつづけるだろう。イメージと現実のギャップが苦しくなれば、それだけ心を麻痺させるだろう。 <本文より抜粋

悩んでいるわけでもなく、楽しんでいるわけでもなく、金銭的な欲望にかられたわけでもない。 動機がみえない。 わかったようなわからないような 不完全燃焼の感がのこる作品。

評価 △



2002年12月29日(日) ダブ(エ)ストン街道 (迷子)

ダブ(エ)ストン街道  浅暮三文 著  講談社 1998/8/25

500m四方しか広がらない視界。 その島にすむひとは みな迷子。 

恋人から届いた手紙には 「また まよっちゃったみたい・・・ 助けにきて・・」夢遊病のためヨーロッパから南太平洋まで移動した恋人。謎の島ダブ(エ)ストンへ 

ファンタジーといってもよさそうだ。 既読本2冊と 比較しても 癖が無くよみやすい。

評価 ○



2002年12月28日(土) 案外、知らずに歌ってた童謡の謎 (うんちく)

案外、知らずに歌ってた童謡の謎  合田道人 著  祥伝社 2002/2/26

童謡のうんちく
しゃぼん玉、花いちもんめ、赤い靴、里の秋、五木の子守歌、赤鼻のトナカイ、しかられて、てるてるぼうず、ロンドン橋、もみの木、かごめかごめ、赤とんぼ、うれしいひなまつり、七つの子、お正月、ずいずいずっころばし、大こくさま、浦島太郎。

楽しめた

評価 ○



2002年12月27日(金) 夢熊野 (歴史)

夢熊野   紀和鏡 著  集英社 2002/10/23

平安末期の熊野に生をうけた 鶴(たづ)姫。 女系の血筋で熊野の巫女、父系では源為義の血をひく。 熊野別当の妻。 ヤタガラス、補陀洛信仰、源平の盛衰、崇徳、白川、鳥羽 上皇らをからめ その生涯をえがく。 

さまざまな 資料をからめ 熊野の魅力に引き込まれる。

評価 ◎



2002年12月26日(木) 空中庭園(家族)

空中庭園 角田光代 著 文芸春秋 2002/11/30

娘 父 母 祖母 愛人 息子 それぞれの立場から見た家族の一面。
ひとつひとつはたいしたことのない齟齬だが、まとめてみると 「ま、いろいろあるさね」 といいたくなる。

評価 ○



2002年12月25日(水) 増加博士と目減卿 (メタ推理)

増加博士と目減卿  二階堂黎人 著  原書房 2002/11/22

メタ推理といううたい文句とおり 登場人物が 好き勝手にうごいてる。
正直 メタ推理が面白いとおもったことはない。 楽屋落ちのイメージつよし。

評価 ×



2002年12月24日(火) 繪本 即興詩人 (鴎外にささげる)

繪本 即興詩人  安野光雅 著  講談社 2002/11/6

森鴎外「即興詩人」 文語体の美しさに惹かれた著者が 引用しながら イメージをふくらませ、足跡をたどる。

きれいな線、あわい色使い。 安野らしい作品。

評価 ○ (ほんとは 不思議な絵のほうが好みだけどね)



2002年12月23日(月) ふたりのシンデレラ (叙述)

ふたりのシンデレラ 鯨統一郎 著  原書房  2002/9/2

わたしはこの事件の証人です。同時に、犯人です。 そして犠牲者でもあります。それどころか、探偵役でもあります。加えて、ワトソン役も務めます。もちろん記録者でもあります。最後に共犯者でもあるのです。<本文より

この設定を実現するためにかなり無理をしている。 楽しめる要素が少ない。 ねたがわれてしまうし。。。。。。いまいち

評価 △



2002年12月22日(日) 偽証法廷 

偽証法廷 小杉健治著  双葉社 1998/7/25

殺人現場でひろったのは 幼なじみのロケット。 つい かくしてしまったがために、どつぼにはまる。

マザコン。

評価 △



2002年12月21日(土) 魔性の女 (推理)

魔性の女(白秋殺人行)  斎藤栄 著 徳間ノベルス 2002/11/30

元鉄道警察特捜隊の 江戸川探偵のもとへ 作家志望の柏木太陽が行き想い出話をききとる。(オーソドックスな出だし)

江戸川匡太郎といえば美人箱師姉妹との馴れ合い鉄道物がある。(キオスクにたくさんあり) おなじみだったがいつの間にか探偵になってた。 電車からおりたらであわなくなるとは キオスクも商売だから入荷していなかったのであろうか?

評価 △



2002年12月20日(金) 重力から逃れて (文学)

重力から逃れて ダン・シモンズ著  早川書房 1998/3/20

アポロ計画で 月に降り立ったベデカー。 16年たちそれぞれの道を歩んでいる仲間たち。 妻にさられ 息子は宗教に そして 目的もなく広告塔となっている己。 自己をみなおし再生へとすすむ。

たんたんとしていて。正直ねむくなった。 再生をテーマにしているのはシモンズの好みであろうか。

評価 △



2002年12月19日(木) 午後の脅迫者 (短編集)

午後の脅迫者 西村京太郎 講談社ノベルス 2002/11/5

うまくやれば 探偵は儲かる商売だ。 まず金蔓をつかまなくては。 風采のあがらない中年探偵は 裏取引をもちかける。 3000万得るためにみずからがおとりになり、浮気の証拠をねつ造しようとする。

軽くよめる

評価 ○



2002年12月18日(水) ∞(インフィニティ)BLUE 1〜4 (エイトマン)

∞(インフィニティ)BLUE 1〜4  平井和正 著 駿台曜曜社 2002/8/31

マフィア跡取り候補の双子が 壮大な兄弟げんかをする。 はじまりは 弟の独り相撲。 マシンの体を手に入れ 年寄りを不死でつり、自分の力を誇示しようとする。 しかし 研究所もあやつられるままでは いない。 兄をこそっとマシンの体にかえる(1巻)。 ずっと 気づかない兄(おおぼけ 育ちがいいといえるか)。  エイトマンのマドンナサチコもでてきて 趣味にはしっている。

章の間に エイトマン(著者は原作者)によせる思いをつらつらと かきとめており、 ばかうけ。

評価 ○



2002年12月17日(火) 隻手の声(法医学事件簿)

隻手の声 椹野道流 著  講談社ノベルス 2002/9/5

鬼籍通覧シリーズ4
唯一物言わぬ人を相手にする法医学教室。 そこで死者の声をきく。
今回は ネットゲームでであった子に感情移入する伊月がメインの話であった。

現在法医学教室(たぶん大阪医科大学法医学教室)に在籍している作者ゆえに妙にリアルな記述あり。

椹野道流の他の作品は 同性愛物がおおいので 安心してよめるのは このシリーズくらいかな。

評価 ○



2002年12月16日(月) ヒートアイランド(一時)

ヒートアイランド 垣根涼介 著  文芸春秋 2001/7/15

渋谷のストリートチルドレンをまとめる 雅ヘッド カオルとアキ
ふたりの別れまでを 描く。 

ほんの一時しかないうかされたような時代。 永遠につづかないとわかりながらもあがく。 そして 実際の別れはあっさりと。     

評価 ○



2002年12月15日(日) ゆめのゆき (クリスマス絵本)

ゆめのゆき エリック・カール 著  偕成社  2002/11

ちいさな のうじょうに おじいさんが すんでいました
おじいさんは かたほうの てで かぞえられるだけの
どうぶつを かっていました。 そこで どうぶつたちに
イチ、ニ、サン、シ、ゴー、という なまえを つけました。

この名前の付け方、だれかと センス似ている。。。。。
ひとりで 馬鹿うけ。 おまけに 木の名前が ”き”。。。。。。

カールらしい色使いで楽しめた。

評価 ○



2002年12月14日(土) ファンタズム (連続殺人もどき)

ファンタズム 西澤保彦 著 講談社ノベルス 2002/12/5

突如啓示をうけ、それまで人生の中で何の意味も持っていなかった女たちを一番美しい構図で害していく。 ぼくはどこにいるのだろうか? どこにもいない。いや、偏在 霧のように 神のように どこにでもいる。

本格でもなければ ミステリでもないと うたってあった。 確かに納得。 西澤作品はフェアなミステリと うちわうけのものに別れていたが、 これはどちらでもない。 この手は他の作家にまかせて初期に戻ってほしいものだ。

評価 ×(期待はずれのため)



2002年12月13日(金) ボランティア・スピリット (ミステリ風味)

ボランティア・スピリット 永井するみ 著 光文社 2002/8/25

市民センターで活動する日本語教室ボランティアたちのそれぞれの事情。
崇高な志でおこなうわけではなく、居場所をもとめる・他人への見栄・自尊心をくすぐられたい・軽いのり などの いかにもありそうな理由でボランティア活動に入った人々が出逢うシーンを描いてる。 

嫌みがなく読みやすい。

評価 ○



2002年12月12日(木) 平将門 (歴史)

平将門  高橋直樹 著  角川春樹事務所 2002/11/18

平小次郎将門が 国府にさからい 兵を挙げ討ち取られるまでを描く。

怨霊になったといわれる将門だが そのような記述はいっさいなし。 淡々と描かれていた。

評価 ○



2002年12月11日(水) なにも見ていない(美術解説書)

なにも見ていない 〜名画をめぐる六つの冒険〜 ダニエル・アラス著 白水社 2002/9/10

ウルカヌスに見つかったマルスとウェヌス
受胎告知
東方三賢王の礼拝
マグダラのマリア
ウルビーノのヴィーナス
ラス・メニーナス

視点を変え絵画をみる。 学者が書いた本にしてはよみやすい。 

評価 ○



2002年12月10日(火) 僕のなかの壊れていない部分 

僕のなかの壊れていない部分  白石一文著  光文社 2002/8/25

あらすじ 省略

表紙で借りた。 (表紙の)インパクトつよし。 結論がない小説。

評価 ○(△でもいいか)



2002年12月09日(月) 月夜見の島 (あの世)

月夜見の島  青来有一 著  文芸春秋 2002/10/30

親しい者を亡くした悲しみから 立ち直ることができない人々が蓬莱島につどう。 そこではツクヨミ信仰が過去存在した。セミナーのメンバーは作為をもって選ばれていた。 妻を見守るために同行した夫の目に うつったものは・・・

こうかくと おもいっきり怪しい話みたいだが、 たんたんとしていた。 悲しみに差はないのかもしれない。 ジャンルつけようがない。 

評価 ○



2002年12月08日(日) 5日間のパリ(ロマンス)

5日間のパリ ダニエル・スティール著 アカデミー出版 1999/8/10

製薬会社社長と 議員夫人が パリで出逢う。 それぞれの家庭にしのびこんでいた溝に気づき、お互いを失うことができない存在と認識。 逢うことができなくても、 心のよりどころとする。 また それを理由として(いいわけっぽかったが)家庭から自由をえることとなる。

純粋な肉をまじえない きれいな ロマンス。 主人公2人が描写された段階で、すじがよめた。 ロマンスの王道といえるかもしれない。

評価 ×



2002年12月07日(土) 人はなぜハマるのか(科学)

人はなぜハマるのか  廣中直行 著  岩波書店 2001/7/19

岩波科学ライブラリー 80
ヒトはじつにいろいろなことにはまる。もちろん、それらのほとんどは楽しい趣味であったり、生活に役立つことであったりするだろう。 そうはいっても度を超すと問題だし、あきらかに、世の中にはハマらないほうがいいものもある。どうしてハマるのか? その謎を追っていくことでみえてくることがあるのではないか?<序文より

動物実験を例にとりハマるメカニズムをわかりやすく説明している。 



2002年12月06日(金) 愛に撃ちぬかれし者 (苦悩)

愛に撃ちぬかれし者 原田和広 著  幻冬舎 2002/11/10

神はいないが 天使はいる。 北一輝はホームレスの少年をひろった。 その少年シロウは生来の美しさゆえ 4才の時から性的対象として自由をうばわれ囚えられてた。 心に傷を負ったふたりがよりそい、 生きていこうとしたとき、 更なる試練があたえられた。

精神病関連の記述おおし。 興味深し。

評価 ○ (苦手なジャンルにしては珍しい。 さくさくっとよめた)



2002年12月05日(木) 八百万の死にざま(ハードボイルド)

八百万の死にざま ローレンス・ブロック著 早川書房 1984/4/25

アル中の探偵が コールガール殺人事件の謎を追う。

はっきりいって かっこわるい。 しかし読み進めるにつれ気にならなくなる。ラストのおちでも 『しゃーないなぁ(笑)』との読後感。 シリーズものらしいので 他もチェック予定。

評価 ○



2002年12月04日(水) 裸 (女性心理?)

裸  大道珠貴 著 文芸春秋 2002/10/30

3つの中編が収録されている。 世代が違う女性たち。 そのしたたかな 生き様。 表紙は 下着姿の女性がミシンをかけている。 なかみは 扇情とはうらはら。 有る意味正直な姿かもしれない。

評価 △(理解できるような できないような 。。わけわからん)



2002年12月03日(火) 静かな黄昏の国(短編集)

静かな黄昏の国 篠田節子著 角川書店 2002/10/30

いままで 何冊か篠田氏の作品を読んできたが、これが 一番いいだろう。設定はいいがまとめ方に不満があった作品群のなかで 不満を覚えるほどの描写もなく、SFタッチなムードもあり、篠田氏は短編のひとと認識した。(ま 個人的な嗜好のせい)

評価 ○



2002年12月02日(月) 年齢の辞典 (雑学)

年齢の辞典 その時何歳?  阿部猛 編  東京堂出版 1999/6/20

2才〜140才まで  年齢毎に まとめてある。
津田梅子が8才で留学
天海没 108才

ながめてるだけで 楽しい。

評価 ○



2002年12月01日(日) 歴史読本 (歴史・・・まんまやね。。)

歴史読本 新人物往来社 

今回かりたのは、「神社に秘められた謎の古代史」・「前田利家と信長家臣団」
ぱらぱらっと見るのには最高でないかと思う。 さほど歴史ファンではないが ついつい借りてしまうのはなんでだろうか。 

現実逃避?

評価 ○〜△


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