2005年05月28日(土) |
「デンジャラス・ビューティ」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★★
大好きです、こういうお気楽ハリウッド・コメディ(?)映画。なんの屈託もなく、深く考えることなく楽しませていただきました。娯楽映画はこうでなくちゃ。
ぼさぼさ頭のグレイシーが(それでもわたしには十分綺麗に見えたけど?)あれよあれよと美人に変身していくさまは、現代キャリアウーマン版マイ・フェア・レディ。 とはいえ、やっぱり元がよければこそよね〜とうらやましくも思います。いくらアメリカ連邦捜査局所属の特別美容班がいたって、普通は準ミスまでは登り切れませんわ。 脇を固めるFBI捜査官たち(あなたたち、仕事をする気はあるの?)や美容コンサルタント・ビクターもいい味出してます。 ビクターの 「わたしはやっぱり天才だ」 のセリフに一緒に見ていた長女曰く、 「この人、ママみたい……」
2005年05月24日(火) |
「ミスティック・リバー」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★☆☆☆☆
いい映画だとは思います。話も、組み立ても、俳優さんたちの演技も文句はありません。 でも、はっきり言わせてもらうと、この映画は嫌いです。 良い悪いと好き嫌いは別ものですから。 なんなの、この後味の悪さ? あなたたち、一体何様のつもりさ? 自分たちの家族さえよければそれでいいわけ? まさにマフィア的な発想だね。ああ、気分悪い。 ボス顔したおやじ(渋くてかっこいい♪)が一番短絡的で悪いんだけど、それより気分が悪いのが刑事のやつ(名前は忘れたけど、この俳優さんは好き♪)。容疑者が弱者のときには追いつめるくせに、強者だったら見て見ぬふりか? 気に入らない。とにかく、気に入らない。わたしの全存在をかけて、こんな映画は認めるわけにはいかない。
とはいえ。 もしも、この映画がなにかの賞にノミネートされていて、その審査員を任されたとしたら。評価せざるをえないあたりが非常に悔しい。 この映画のすごさはラストなのだと思います。なにより嫌いでどうしても認めることはできないこの終わり方こそ、評価のポイント。 無実の夫を殺された妻が復讐し(ボス夫婦が変な言い訳しあっているシーンで二人まとめで背中から刺しちゃえ)、それをあの刑事が捕まえたとしたら、それなりにやるせなさを残したまままとまるとは思うのだけど、でも、それじゃ、だめなんだよね。やっぱり、あの最後でなきゃ。 でも、気分悪い。審査員としては(なんの審査?)高く評価するけれど、一観客としては、大っ嫌いだ。
……あまりの後味の悪さに映画そのものの粗が見えなくなってしまっているような気がしないでもないけれど(笑
2005年05月18日(水) |
「バタフライ・エフェクト」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★★
「君を守るため、僕は何度でも過去に戻る」 そんな宣伝文句に引き寄せられて見て参りました。 正直、とても疲れました。こういう不条理的なサスペンスものは苦手です。息を付く間もなく、途中で「もう勘弁してくれ」と思ったぐらい。 ノンストップ・サスペンス、面白いと評してしまうには疲れる映画でしたが、そのぐらいのめり込める作品でした。 どんどん悪くなっていく状況に最後はどうなることかと人ごとながらはらはらしていましたが、たしかに「切ないハッピーエンド」。幸せの方程式X(幸)+Y(不幸)は常に0だとしたら、Xを0にする代わりにYも0にするという選択。確かに八方丸く収まってはいるけれど、、、切ないなぁ。まあ、最初はX<Yだったわけだから、やはりハッピーエンドではあるのだろうな。 この映画は間違ってもパート2なんて作らないで欲しい。このままそっと終わってください。
少年エヴァンがかわいいです。繊維でありながらちょっと悪ぶっていて、少女の初恋の相手としてはぴったりです。少女ケイリーの耳を塞いであげるシーンなんて思わず胸がきゅんとしてしまったわ。いいなぁ、若いって。 守りたい「君」が幼い恋の相手だというのもまたよろしくて。
そして、ケイリー。一人の女性が境遇によってこんなに姿形が変わるなんて怖いぐらい。女にとって一番の美容液は幸せなのね。
2005年05月13日(金) |
「アンダーワールド」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★★
ジャケットにつられてレンタルした映画ですが、思った以上によかったです。 主人公セリーンがとにかく好みです。黒のロングコートがとにかくかっこいいんですわ。ストーリーなんかどうでもよくなるぐらい。 冒頭のビルから飛び降りるシーンなんて見ほれちゃいましたわ。 正直なところ「マトリックスみたい」と思わないでもなかったのですが(笑)、いいの、このお姉さんが素敵だから。 夫もいたくお気に召したようで、「DVD、買ってもいいよ」とのことなので、そのうち買おうかなと思っています。 クラシカルな吸血鬼の館も素敵です。
最後にはどんでん返し的なストーリー展開もあって、アクション映画の内容としては合格点ではないでしょうか(偉そう ^^;)。ただ、恋愛関係がこじつけじみていました。別に無理矢理恋愛風味を加味しなくてもいいのに、と思うのですが。人間関係全般がややチープだったかな。 でも、いいの、お姉さんが素敵だったから。
そういえば。 狼男側の必殺兵器、紫外線弾(?)は結局使われずじまいだったような? それによる奇想天外な展開を期待していただけに拍子はずれでした。あれは一体なんだったんでしょ。まさか、脚本家も途中から存在を忘れていた、なんてことはないよね??
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★☆☆から★★★★☆のあいだぐらい
いやぁ、素敵です、鶴屋南北せんせい。目の前で人が死にかけて倒れているのに「面白い、面白すぎるっ!」って、そりゃないでしょ?(^^; 「千年生きても見られるかどうかわからない鬼の顛末をこの目で見たい」ってその気持ち、わかるなぁ。最後には鬼まで手なづけてしまっているあたり、さすがです。
主演の市川染五郎、あの端正なお顔、美人と言ってしまっていいぐらいなのに、性格と口調は江戸っ子役者そのものなのがなんだか可笑しい(笑)。育ちはいいのにやんちゃが過ぎて家を追い出され、これ幸いと好き勝手に役者をしている御曹司っぽくてかなり好みです。セリフ回しが芝居がかっているのは、ま、ご愛敬? 立ち回りはとても綺麗でした。
渡部篤郎ははまり役というべきか、こういう役しかもうできない? と言うべきか。出てきた瞬間にもうこの人の末路がわかってしまうのはいかがななものかと??
宮沢りえはこういうちゃきちゃき江戸っこ娘役より、しっとり系の役の方が個人的には好みです。思ったより妖艶さがなかったのが残念ですが、それはあの阿修羅の衣装が悪い?
話の方はといいますと。 見ていてもったいない気がしました。あともうちょっとひねればもっと面白くなるんじゃないかなって。人間ドラマに焦点を当てているのか話にひねりがなく、ひねりがないから人間ドラマにも深みが足りない。 人から鬼(阿修羅)になる悲哀がないんだよね。鬼と言っても、最初から最後まで退治される役ばかりで、鬼になる残酷さが伝わってこない。理屈ではなく、問答無用に「そりゃ、鬼にはなりたくないよね、人として」と思わせてくれたらつばきの想いも深まったのだろうけれど。 ま、なんだかんだ言いつつ、けっこう楽しんで見ていましたけど。こういうB級っぽい話、大好きですから♪
最後がよくわからなかったのですが、阿修羅にとって、人も鬼もどうでもよく、恋がすべてだったということで、いいのかな。阿修羅として恋するが故に男の魂を欲する、と。でも、彼女からは激しく恋いこがれる想いというものが伝わってこなかったのよね、、、 ラストの出門と阿修羅のやりとりに今ひとつ迫力がなかったのも残念。宮沢りえ、立ち回りはあまり上手ではないようで、、、 冒頭の江戸の風景や途中のCGとかはけっこうよかったのに、阿修羅に関してはなぜあんなにちゃちなんだろう? 大阿修羅にしても、大きければ迫力が出るというものでもないでしょうに。阿修羅関係の美術は不満が残るところです。
この話、もとは舞台だと聞きましたが、これはぜひ舞台で見たい話だとと思いました。舞台ならあれやこれや、みんな許せてのめり込めるような気がします。市川染五郎のスクリーンでの姿の素敵ですが、この方は舞台の方が映えるんじゃないかな。うん、是非舞台に立った姿を拝見したい。きっとすごい色気だろうな(奥さん、涎が、、、
2005年05月10日(火) |
「スパイダーマン 2」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★☆
こんなのB級映画だわ、とずっと敬遠していた第一作目、見てみたら意外に面白くて、2も楽しみにしていました。映画館で見ることはできなかったのが残念。
やはり面白いです。 ピーターくんのだめっぷりがちょっとうっとおしい気がしないでもないけれど、スパイダーマンの動きは見ていて飽きません。今回は悪役のDr.オクトパスもけっこう好みで(おまえは長いコートを着ていれば誰でもいいのか?)、二人の格闘シーンも楽しく拝見しておりました。 奥さんが死んでしまったのは哀しかったけれど。あの人、好きだったのにな。
これはもちろん、3もでますね。いつだろう?
だた、これを言ったらなんですが、主人公カップルがあまり好みではなく。。。敵方に好みを求めるのですが、次作の相手は親友くんですね。あの親友くん、けっこう好きだけど、好みではないんだよなぁ。
2005年05月07日(土) |
「クレヨンしんちゃん 3分ポッキリ大進撃」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★☆☆☆
しんちゃんと聞くだけでそれなりのレベルを期待してしまうのですが、これは完全にお子さま向けの映画でした。 怪獣物ということで、「大技すぎて大味になっていないか?」と少々不安に思っていましたが、それがずばり的中してしまいました。切れも冴えもひねりもない。 かろうじて「家族の絆」的なセリフで涙を誘う部分は残してはいるけれど、それまでのストーリーがよろしくないので、わざとらしく感じてしまいます。これまでのしんちゃん映画にあったような「正面切ってくさいことを言っているけれど泣ける」というのがないんだな。。。 ストーリーの中盤は単純な繰り返してだれます。笑い所もあるにはあるけれど、どれも小技で今ひとつ。 ま、子どもは楽しんでいたのでよしとしましょうか。
もしかしたら、大人にはむしろ重すぎるテーマだったのかもな。 「世界を守ること」に夢中になりすぎて日常生活を放棄してしまうとか。平凡な夫婦が一躍ヒーローになれてしまうことに夢中になってしまうところとか。普段はぱっとしなくて、好きなように変身できてしまうことに夢中になってしまうところとか。ついには怪獣の出現を待ちわびてしまうあたり、そしてその気持ちがわかるあたり、背中がうすら寒い。 変身もののヒーローが闘う理由って、案外「自分に酔える」ことだったりして。 変身といえば、母ミサエさんがバリエーションに飛んだスタイル&必殺技を持つのに対し、父ヒロシさんはとてもワンパターンでした。自分に酔った者勝ちだなと思い、スーツ&ネクタイに縛られたサラリーマンの悲哀まで感じてしまったのは、考えすぎでしょうか?
2005年05月01日(日) |
「ペイチェック 消された記憶」 |
期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★★★☆
なかなかおもしろい映画でした。19のがらくたの使い方もおもしろかったし。 ちょっと残念だったのは、「消された記憶」がそんなに意外性のあるものではなかったということ。記憶がないことを利用されて犯罪者にされていたりとか、消された記憶がなんらかのキーワードになっていたりしたらもっとおもしろかったのにな。 じっくり考えると、「未来が見える」と「未来を変える」という設定が同時に成り立つのかいな、とは思いますが。 光学的に未来が見えるということは、未来の発した光を捕らえたということで、未来だろうとなんだろうと光が発せられたという事実はたしかにあるということなんじゃないの? それを変えることはできのか? それって過去を変えるのと同義なんじゃ? あれこれ考えると、わたしのあほな頭ではこんがらがってくるのであまり考えないようにしよう。 ディック原作と聞いたら、多少の破綻は仕方がないかと思えてしまうし(笑
にしても、ハリウッドって「未来は変えられる」という視点が好きなんですね。矛盾もパラドックスもなんのそのってぐらいに。 あとは「人類の終焉」=「どっかん、ざぁ〜」(水爆がなにかが炸裂して都市が一瞬に吹き飛ぶ光景)も。今までは何回、この手のシーンを見ただろう?? もうちょっとオリジナリティはないものでしょうか。
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