「隙 間」

2008年12月31日(水) 今年最初で最後と「第一阿房列車」

 年末の再放送ドラマ特番やらを眺め倒してます。
「ごくせん」「ROOKIE'S」やらをはしご見です。

「こころの汗を流そうじゃないかっ」

 ヤンクミ先生。
 あなたがいってくれるなら流しましょう。

「元気がないぞっ。だいじょうぶっ」

 川藤先生。
 だいじょうぶっす。明日にきらめき、夢にときめきますから。

 などと、妄想に翼をはためかせながら……汗

 今年、最初で最後の「あること」をしてしまいました。

 カップラーメン

 です。

 万が一と思い、先日の帰りに一個だけ買って帰ったものでした。

 おおっ。
 カップめんって、そうそう、こんな味だったなぁ。

 コンビニのレンジで温める蕎麦は普段食べているけれど、一応それとこれとは別物だと思っています(笑)

 非常食といえば、

 お節料理

 です。
 日持ちする料理のありがたさを、考えさせられます。
 これから用意するも及ばず、近所のオリジンも正月休みに入ってしまいます。

 さあ、どうしましょう……。

 赤札堂や近所のスーパーやコンビニで、様子を見計らって買い出しにゆくしかないです。

 動かなければ、腹も減りにくいことですし……。
 黒髪の乙女いわくところの「二足歩行ロボットのようなステップ」でしか歩けていないことに気づきました。

 彼女だからこそ可愛らしく描かれているだけなのに、わたしがそれをやってみせたところで変人以外の何者でもありません(笑)

 背中に等身大の緋鯉のぬいぐるみを背負い、丸くて小さなだるまを愛しげに撫で、不埒な輩には敵意をすべて失わせてしまうような「おともだちパンチ」を繰り出す、黒髪の乙女……。

 ああ、下鴨神社が呼んでいる……汗

 さて。

 内田百ケン著「第一阿房列車」

「阿房」で「あほう」と読む。

「阿房と云うのは、人の思惑に調子を合わせてそう云うだけの話で、自分で勿論阿房だなどと考えてはいない。
 用事がなければどこへも行ってはならないと云うわけはない。なんにも用事がないけれど、汽車に乗って……へ行って来ようと思う」

 うんうん。
 百ケン先生らしいです。

「用事がなくて行くのだからよくて、だから帰りは、帰るという用事ができてしまうからよくはない」

 というところもまた、百ケン先生らしくていい。

「箱根や日光やらの観光地は、呼ばれなくても人が行くものというところがありありで、だから、こちらから行ってやるものかと思う」

 ところもまた、百ケン先生らしくていい。

 頑固で自由で反抗的で、見栄っ張りで、見栄とは裏腹だったり、なにかと共感を覚えてしまいます。

 朝発に乗れば夕方のちょうどよい頃に着くのだが、わたしに朝早く起きるなんて無理だ。
 だから昼過ぎに出て、途中で一泊してから行くのがよい。

 そんな百ケン先生が、好きです。

 岡山(故郷)を過ぎるとき、胸がざわざわとしたがおりることはできない……。

 ……わかります。
 なんとなくですが。

 百ケン先生の阿房列車にはヒマラヤ山系君という素晴らしき同行者がいます。
 まるでどぶ鼠のような顔だとか、ネコの死体をぶら下げてるようなバッグを持ってとか、散々ないわれようなのだが、気の置けない間柄というものだからこそのもの。

 わたしの、まさに人生、阿房列車。

「用事がないから一等車で行きたい。それが駄目なら三等車。二等車は嫌だ。乗っている人間の顔が嫌いだ」

「帰るという用事ができてしまうから、帰りは一等車にこだわる必要はない」

 百ケン先生の真似じゃあないけれど……。

 阿房列車はレールをつなぎつなぎ、まだまだ続いてゆきます。

 この一年、まずはお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 そして。

 また来年も、お乗り遅れのないようご乗車くださいますことをお願い申し上げます。

 ……時刻表は御座いません。
 あっても無きに等しいようなもので御座いますから(汗)

 隧道(トンネル)の先には、出口があるものです。

 それぞれの出口に、それぞれの眩しい光が待ってます。

 暗闇に足をとられ、目を失い、さ迷ってしまったとしても、道は出口に続いてます。

 出口は、ひとつ、ではありません。

 さあ、ぼちぼち、ゆきましょう。

 長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

 懲りずにまた、よろしくお願い申し上げます。



2008年12月30日(火) 三日前と「夜は短し歩けよ乙女」

 新しいプリンターが届きました。
 そして、今のプリンターを実家に送りました。

 どちらもエプソンです。
 新旧交代です。

 値段でいけば、断然キャノンなのだけれど、カラーインクが各色独立か一体か、というところで、独立インクのエプソン(PX-101)に決めました。

 よく使う色が一色切れただけでインク丸ごと買い換えるのも勿体ない気がしたものですから。

 まあ、黒がメインなのであまり関係ないやもしれません(笑)

 さて……。

 やっぱり、風邪ですねぇ。

 風邪薬を飲んでみたら、とたんに症状が抑えられて楽になりました。

 おさまっているうちに、神田明神へ年の瀬のご挨拶に行きました。

 千切れたお守りストラップを持って(汗)

 正門を見上げると、思わず背骨から首の後ろあたりがゾクゾクっと(汗)
うん、風邪の熱のせいに違いないっと(笑)

 とりあえず、色々なことが「ずどどっ」とあったこの一年。
 きっとこれは、普通の経験じゃあないことだと振り返りつつ、その結果が出てないということは、出るまでやりましょうということなのだろう、と……笑

 WEBドラマのほうもいつになったら配信されるのか、先日配信サイトをのぞいてみたら「九月から配信予定」のままだし……。

 そうか、来年の九月からか。

 って、オイ(笑)

 年忘れと共に、忘れてしまいましょう。
 なんの経歴にもなりそうにないし。

 というところで。

 寒いわぼうっとするわふわふわするわで、食糧買って部屋に引きこもり、です。

 気づけば三日間、過ぎました。

 締め切り云々なんて、構う余裕なく(汗)
 締め切れずに持ち越します……。

 さて。

 森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」

 一昨年(?)の本屋大賞二位獲得作品。
「四畳半神話大系」の登場人物たちがこの作品でも活躍しているので、前作を読んどいてよかった。
 読まずに知らなくとも、このちゃららさは、十分に楽しめると思う。

 黒髪の乙女が、なんとも愛おしく、かわいらしく、ポケットに入れて持ち歩きたくなってしまう。

 恋の熱に、ぼうっと冒されてしまいます。

 いや。
 わたしのは、正真正銘、ただの風邪の熱にすぎませんが。

 親指をなかに握り締める「おともだちパンチ」で彼女にパンチされたら、間違いなく、ノックダウンです。

 男性諸氏の「萌え」をくすぐる彼女の魅力だけなら、本屋大賞二位を獲得できるはずもなく、読者の大半を占めているだろう(書籍界)女性の心さえも魅了しただろうこの作品。
 その秘密がどこかにあるはず……汗

 秘密の前に、わたしの「黒髪の乙女」を探さなければ……。

 風邪に頭が冒されてしまってるようです(笑)



2008年12月27日(土) 「転々」と「……汗」

「転々」

 をギンレイにて。
 オダギリジョー、三浦友和、小泉今日子出演、三木聡監督作品。

 借金取りの福原(三浦)は、借金をチャラにするかわりに散歩に付き合え、と文哉(オダギリ)を連れ出す。
 目的地は霞ヶ関の警視庁。
 浮気した奥さんを、カッとしたはずみで殺してしまった。奥さんとの思い出の地を回って、そして自首するという。

 文哉は実の親の顔も知らず、捨てられた子、として思い出も、家族も、知らずに過ごしてきた。

 途中、ひょんなことから疑似家族を演じることになるが……。

 父親が三浦友和、母親が小泉今日子、息子がオダギリジョー、って、すごい家族だと思う。

 それを、本当の家族としてではなく、疑似家族としたところが、監督の良さなのかもしれない。

 夫婦喧嘩の仲直りに、「オーギョーチー(愛玉子)」を食べにいっていたという。

 夫婦喧嘩の仲直りなんて、きっかけがないと出来ないだろ。

 と。
「ダーリンは外国人」という漫画でも、

 夫婦で一緒にやることを、ひとつでもいいから日常にいれておく。すると、それが仲直りのきっかけにすることができたりする。

 のだそうだ。
 作者は珈琲や紅茶を飲むときは一緒に飲むようにしているらしい。

 メモしとこ(笑)

 さあ、ヤバいです。

 何を食べても、味がはっきりしません。
 咳をしたら、鶏の卵大の焦げ茶色のタンが出ました。

 寝る前にいつもコーヒーを飲んでいるので、そのせいでしょう(汗)

 頭痛も、眠気と闘っているからこその頭痛でしょう。

 とりあえず、寝ときます(汗)



2008年12月26日(金) 「ズームーデイズ」

 井上荒野著「ズームーデイズ」

 ズームーとは、同棲相手の癒し系の頼りなさげな男のあだ名。

 アームー。
 ズームー。

 と、いい年をした大人が呼び合い、しかし恋人同士のはずなのに「仲良し」と互いの関係を呼び、アームーは妻帯者であるカシキと関係を持ち続ける。

 ズームーデイズとは、そんな、失うものも得られるものも、みんなどこかで繋がっているようでバラバラで、確かなようで不確かで、始まっているようで終わっているような、だけどやっぱり、終わりもしてはいない、ズームーと過ごした日々のこと。

 アームーは、ガンの宣告を受け、

「死ぬのが怖いとは思わない。死ぬことで、生きていた証拠を残すことができるのかもしれない」

 と考える。

 死にたい、と考えていたわけでもなく、生きている意味を探していたわけでもない。

 死ぬならば、不倫相手のカシキのマンションから飛び降りてやろうか、そうすれば、自分との関係をあからさまに割り切り過ぎていてなんだかムカつくカシキに、ささやかな抗議をしてやれる。
 彼がコトを終えてシャワーを浴びている隙に飛び降りてやろう。
 だけど、素っ裸は恥ずかしい。
 消防隊員や第一発見者に裸を見られてしまう。ならば、せめて私がカシキの愛人だと思いっきりわかるように、セクシーなそして上等な下着で飛び降りてやろう。

 だけど結局、ふつうの下着で、いつもと変わらずまぐわって、そしてやっぱり愛人といえるほどの愛され方をしたりされたりしているわけでもない、いつも、を繰り返してゆく……。

 そんなまま十年後の自分になりたくない。
 せめて、愛人、だといえるようにはなっていたい。

 あっちゃあいないけど、間違いというわけでもなく、いや、そうでもないのか、という、ちょっとしたリアルな感情がはしばしにみられる。

 やがてアームーは、ふと恋をして、病も再発しないまま、ズームーデイズがいつの間にか終わってしまっていたことに気づく。

 だけど、生きている日々って、そんな風なものだと思う。

 カチッと、答えなり結果や成果を出してゆくことなんか、なかなかできないだろう。

 出せたなら、どれだけ楽で、面白みの少ない今を積み重ねてゆかねばならないことか……。



2008年12月25日(木) 宵越して

 最近やたらと落ちたり落ちかけたりするのは、風邪の初期症状なのかもしれない。

 そんなことを今日、ぼやあっとにじんだ視界の中で、考えてみました。

 勘違い、ということにしたいと思います。

 街頭にサンタガールがうようよいるのは、そう、きっと熱のせいかもしれません。

 おや。
 なんか矛盾しているような……汗

 不忍池のいつもの辺で、はたと虎毛の猫と見つめ合ってしまった。

 前を横切りたいなら、お先にどうぞ、と立ち止まり、律儀に目をそらして害意がないことまで伝えようとしたのに、いっこうに動こうとしない虎毛の姿が目の端に映る。

 しまった、立ち止まったことで余計に虎毛の注意をひくことになってしまったかもしれぬ。

 ふと、ごく自然な装いで、わたしは黒目を虎毛の猫目に合わす。

 やれるエサも何もわたしは持っておらぬ。残念なことをした、と詫びる気持ちで、目を合わせたまま顔をふせ、しかし目は合わせたまま、わたしは虎毛の前を通り過ぎようと歩き出す。

 虎毛は顔ごとわたしを追うように、しかし一歩も動かずに、見送っている。
もう、六歩ほども追い越しているというのに、目を合わせたまま微動だにしない。

 当然、わたしは顔だけ後ろにむけたままの格好になっている。

「うむ、苦しうない」

 そう、鷹揚に答えるように虎毛はうなずき、へへえ、とわたしはかしこまる。

 そんなことがあったものだから、どうにも前と後ろがはっきりとしていないままになってしまった。

 世は七面鳥を卓に囲み、キャンドルの灯りにテラテラと笑顔を揺らしているというのに、だからわたしは、鶏の唐揚げとイカの唐揚げを買ってしまった。
さらに竜田揚げの弁当までをも不覚にも買ってしまい、今それを目の前にして、少々辟易してしまった。

 うむ。
 いずれにせよ、好まぬものではない。

 好むということと食欲はまた別のものである。

 つらつらと考える。

 ……つらつらと考えていたら、日付が変わってました(笑)

 さらに、どうやら風邪でもないようで、ただ睡眠を欲していただけのようです(汗)

 まぎらわしいっ(笑)



2008年12月23日(火) くったはなし

 今日は、姉夫婦宅で誕生日会でした。

 義兄と義母の誕生日が、二十日と二十三日なのです。

 わたしの世界征服の第一歩、ではなく、義兄さんへのプレゼントとしての地球儀を、行きがけに日本橋で購入しました。
 きれーなおねーさんは、今日もいてくれて、

 あ、先日の。
 はい、これに決めました。
 ギフトの包みは、クリスマス柄にしますか?
 いえ、普通のでお願いします。

 お誕生日、でしたっけ?

 なんとなく覚えていてくれてました(汗)

 予想外にデカい箱をさらにデカい紙袋に入れてぶら下げていると、なんだかまるで、

 我が子へのクリスマスプレゼントを買って帰る父親

 のような気がしてしまいました(汗)

 さあ、昼ご飯を姉夫婦の卓で迎えたのだけれど……。

 ねーちゃん。
 いったい、どんだけ食うと思ってんねん(汗)

 久しぶりに、もう入らん、というところまで、食べました。
 神保町「徳萬殿」のドカ盛りで腹いっぱい食うのとは、わけが違います。
 いくらドカ盛りといえど、器が空になればそれで終わりです。

 しかし、今回は卓上を空にするか、自分で見切りをつけなければ終わらないのです。

 この皿までは片付けて、そっちの皿にまとまるようにしよう……と考えながら、箸を伸ばします。

「ケンタッキーのチキン、どんどん食べなよ」

 ねーちゃん、もうそんな余裕、ホントにないっす(涙)

 我がお袋の味であるシチューを久しぶりに味わいました。

 うん。
 やはりこの味を味わえてよかった。

 お義母さんが「竹くんもそろそろお嫁さんとかどうなのかしら」と、今までしたことがなかった話をふってきました(汗)

「養ってくれるひとがいればすぐにでも、なんですけどねぇ……わっはっはっ」

 本音です(笑)

 自分がどうなのか、客観的にみることができているつもりです。
 あなたとは違うんです!

 ん?
 なんか聞いたことのあるセリフ(汗)

 わかってることと、
 できることと、
 やること、

 は、皆、同じだとは限りません。

 ところで、topsのケーキ、うまっ。
 久しぶりに食べました。

 お義母さんが買ってきてくれたものです。

 このケーキを食べると、なぜか思い出してしまう……て、なにを?汗

 まあ、甘くほろ苦い思い出です。

 苦くとも、今は本当の意味では後悔しておらず。
 もしも、遠い未来で今のわたしをきっと後悔するだろうとわかっていても、きっと未来のわたしは、今のわたしのように、過去の今のわたしを後悔しないだろう、後悔しないわたしでありたい、と思っています。

 現実をわかっちゃいない

 と言われるでしょう。

 not me,but us

 ということも、わかります。

 が、「us」の前にどうしようもなく「me」でありたいのです。

 椎名林檎さんがバンド「東京事変」に加わったときのインタビュー記事。

 皆さんと一緒に音楽をやる、という行為は、私ごときの力ではまだ歯が立たないと思っていました。
 ひとりでやるなら、それは私ひとりの力で、責任の及ぶところで済ませられます。
 誰かと一緒にやるためには、そのための私自身に力と自信と勇気が、必要だったのです……(略)

 わたしは、もう少し、意地張ってみます(笑)



2008年12月22日(月) 千切れて千の風に刺されて

 携帯ストラップって、そうそう千切れて無くなったりは、しませんよね……。

 ところが、立て続けにそんなまさかのことが、あったのです。

 ひとつは、神社で買った御守りストラップ。

 十月頃に、これは無理に引っ張ったわけでもないのに、「ブツッ」と音がして千切れてしまいました。

 それはそれで不吉だったけど、まだ手元にあった、という点では甘んじて受け入れようと(笑)

 その後につけていた、「〜(なんとか)つむぎ」のストラップが、今朝はちゃんとついていたのに、昼休みにはもう、跡形もなく……汗

 きれいさっぱり、しがらみまでも捨ててしまいなさい。

 との天啓でしょうか……?汗

 まあ、任せます(笑)

 さて。

「泣いたカラスがもう笑う」

 とはよく言ったもので(笑)
 朝とはうって変わって、なんですかこの寒さ……。

 辛抱たまらず、某ショップにふらふらぁっと、入ったところ、

 バチン、

 と目が合ってしまいました。

 えい、急くでない。
 みずあげするか否か、ようく見定めねばならぬのでな。
 ふむ、悪くはないの。

「すみません。これ、着てきます」

 おおうっ、なんか、オトナじゃないっ?

 バサッとコートを羽織り、広小路を靴を鳴らせて歩いてゆきます。

 しんしんと夜気の染み入る雨の広小路を。

 肩周り(胸?)があるため、ワンサイズ上のものになってしまいます。
 普通のシャツはそんなことはないのだけれど、最近は皆「スリム」なラインが多いので、上モノは特に要注意です。

「王様の仕立て屋〜」じゃあないけれど、野暮にならないように気をつけなければなりません。

 身近にオリベがいてくれりゃあいいのだけれど(汗)



2008年12月21日(日) なん暖冬?冬至ゃないかっ!

 アメ横の洋服屋をぐるっと回ってみました。

 ええ、いっそこの冬はコートなしで過ごしてしまおうか、などという無謀とはまだ思えないチャレンジ精神を抑えつけて、です(笑)

 なんだか、うなずけるものがありません。

 くたびれきった今の孔雀色ので辛抱したってかまわないんじゃないだろうか……と思うほど、です(笑)

 とある店のおばちゃんに、デパートの流れ品だから悪いもんじゃないよ、と言われた一着があったくらいでした。

 しかしそれは、たしかに良い品なのだと思います。
 生地もしっかりした質のもののようだったし……。

 だから、ヤだったのです(笑)

 しっかりしている分、しっかりし過ぎているのです。
 この感覚は、わからないだろうけれど、ゆずりたくないのです。

 わたしは、マフラーでさえ、するのを好みません。
 手袋も、革手袋は好みません。
 できれば手袋もしたくないほどです。

 この共通点で、なにかわかってもらえるでしょうか……汗

 寒けりゃ、隣のひとにくっついとけば、いいんです。

 ……いないけど(汗)

 はっ。
 だから、そんなわたしのために、暖冬しいては温暖化が促進しているのでしょうか……っ(汗)

 だとしたら、世界の皆さん、申し訳ないですっ。

 んなわけないって(笑)



2008年12月20日(土) 地球を手に、「百万円と苦虫女」

 わたしは世界を手に入れるっ。

 その手始めに、地球儀を選びに行きました。

 ……プレゼント用に、です(笑)

 場所は日本橋、「地球儀専門店」です。
 場所と名前から、神保町古書店のおやじさん的な深い世界を想像していたのだけれど……。

 きれいなおねーさん

 たちが待ってました。
 含蓄プンプンのおやじさんなど、姿どころか匂いすらせず(汗)

 あのぅ、大人向けのプレゼントを選びたいのですが……。
 インテリア向けならこのタイプ、こちらは照明にもなって……。
 うへぇ、そんなものがっ……。

 小学生用のなら、有無を言わさずコレ、と言えます(笑)
 予算とプレゼントする相手……義兄です。誕生日なのです、この時期に……を考えると、迷ってしまいます。

 地勢図の方が、やはり大人の方向けに多く選ばれてますよ。

 にっこり、のおねーさんに、わたしは小学生が無駄に勢い良くカラカラカラッと回されている地球儀のように、ぐるんぐるん回りだしてしまいそうでした……汗

 わたしの地軸は、笑っちゃうほどに不安定です(笑)

 さて。

「百万円と苦虫女」

 をギンレイにて。
 蒼井優さんが主演です。

 苦虫顔が、キュートです。

 百万円貯まったら、その街を出て行くことを繰り返す鈴子。

「自分のことを知ってるひとが誰もいないところにいきたい」

 そんな、誰しもがふと思ったことがあるだろうことを実際に繰り返しているその理由を、自分探しみたいなものかとたずねると……。

「探さなくても、嫌でも自分はここにいるから。むしろその逆」

 と答える。

 なるほど、たしかに。

 だけど恋をして、百万円貯まらないように彼氏がわざと彼女からお金を借りたり、デート代を出してもらったり、その理由がわからずに、彼女は彼に別れを告げてしまう。

 誤解されたままでいいの?
 百万貯まらなくても出てっちゃうなら、意味ないじゃん。

 彼氏は慌てて追いかける……。

 だけど……。

 彼氏役の森山未来が、また微妙なはっきりしない彼氏役をうまくやっている。

 あおいさんは、やっぱり、ふたりとも(汗)素敵です。



2008年12月18日(木) つつがなく

 マイ・ドトの、いつものネエさんが今日はいなくて、ちがう若いコ、が相手でした。

「こんばんは、今日は……」

 おっ、積極的だねぇ、と(笑)
 いつもはネエさんの脇で、わたしとネエさんのやり取りをただ聞いて、お決まりの言葉しか話してこなかったのに(汗)

 よし、今までさんざっぱら、わたしとネエさんのやり取りを見てきたのだから、言わずもがな、スッと用意してくれるに違いない。

「アイスでよろしいですか」

 びえっく、しょんっ……ずずっ。

 この寒空の下、わたしは見るからにコートなんか着てないっちゅうのに、アイスかいっ。
 そうか、そうなのか。
 それほど暖かく暖房をいれてくれてるのかっ。

「あ、いや、あったかいので……」
「あ、アイスですね」

 これは、まさかのツンデレへの序曲なのかっ。

 べつに、わざとじゃないんだからねっ。アタシがヤキモチ妬いてて、だから冷たくしてるんじゃ、ぜっったいに、ないんだからねっ。

 違う違う違うっ。
 そんな妄想、ありえへんっ。

「いや、ホット、で頼んます」
「あ、すみませんでした……汗」

 まだまだ、読みがあまいです。
 いきおい言ってみた自分の予想が外れ、残念な顔をしているわたしに、恥ずかしそうにいそいそとコーヒーを用意するその若々しさに、

 次は落ちついて、見事わたしのオーダーをつつがなくこなしてください。

 楽しみにしてます(笑)



2008年12月17日(水) Xmas談義に思い出す

 職場の、父親たちのクリスマスプレゼント談義。

 レゴとダイヤブロック

 どっちがいい?

「子どもにしてみりゃあ、レゴらしいんだけどさぁ。俺ぁ、違うと思うんだよ」

 レゴは、パーツが決まっているもの……何とかシリーズ、だとか、ばかりを欲しがる。

「プロペラだとか車輪だとか、それ以外に使えないなんて、想像力が育たないんじゃないのかってね」

 現物をわたしはよく知りません。
 ですが、うなずけます。

 ベーシックパーツばかりのものもあるかもしれません。
 だけど、欲しがるのはそれではありません。

 わたしも子どもの頃、直方体だけのブロックしか持っておらず、友だちの持っていた特殊パーツのレゴで遊んでみたくてたまりませんでした。

 だけど当時は、家の中で遊ぶよりも、外で走り回ったりすることのほうがずっと当たり前で、雨の日くらいにしか、その機会はありませんでした。

 そしてついにその機会がやってきたのです。

 むちゃくちゃ、楽しみでした。

 ところが、組み立てはじめるまではよかった……んだったと思うのですが、なにせできた後の、つまらなさ、の記憶が強くて……けれど、一気に、飽きてしまったのです。

 ここにプロペラがついている。
 だから空を飛んでいる。
 それを攻撃されて壊れたとする。

 墜落するのだけれど、実はプロペラが壊れたくらいじゃ墜落しないもんね。

 そう考えて、「復活っ」と、やってみせても、まぎれもなくプロペラがついている。

 そのプロペラに、想像力が絡み取られてしまうのです。

 プロペラパーツなんかついてないブロックのときは、そんなことはなかったのに。

 具体性は、ときには、想像・創造性を奪う

 ものでもあります。

 そんなことを、ふと思い出させられました……。
 そしてさらに。

「サンタをいつまで信じさせてた?」
「うちは中学入学まで、だね」

 よくそれまで信じさせてたねぇ、と驚きの声。

 わたしも、んん? と、聞き耳をたてながら、パチクリしてしまいました。

「周りが何を言ったって、関係ないよ……」

 見えるひとと、見えないひとがいる。
 子どものうちは見えやすい。

 そういうものらしいです。
 ええ、まあ、と苦笑い

「だって俺さ、UFO見たひとだもん」

 はあ……って、ええっ、そうなんですかっ?

 お化けだって、そうじゃない。

 たしかに、見える、見えない、というように考えると、なるほど、ありな考え方です。

 ようし、そうやって言い聞かせよう。

 ……て、いったい誰に?笑



2008年12月14日(日) プレミアなハグ

 今日はまず、ドコモショップへ。

 プレミア会員には、電池パック無料交換サービスがある、ということを知ったのです。

 一日三回充電しなければならなかったわたし(汗)には、とてつもなく嬉しいお知らせです。

 はい。
 復活しました。

 たぶん……。

 行きの電車で電池が赤一本になり、デスクで充電。
 昼休みと帰りの電車でまた赤一本になり、カフェで充電。
 不忍池から歩きながらの間にまた赤一本になり、翌朝の目覚ましのために充電。

 二年九ヶ月

 も使っていれば、そうなります。

 これで、機種変更しないですみそうです。
 ドコモ携帯が新シリーズになり始めて、いったい何を選べばいいのかが、まったくわからなくなってきました。

 携帯依存症

 と言われるかもしれません。

 が、中身は、ちょっと違います。

 ……もっと淋しい、閉ざされた世界の、携帯の中身です(汗)

 じゃあ、中身はそんなに作品やらが詰まっているのか、といえば、そうまで言えるものはあまりありません。

 超短編くらいならよいのだけれど、どうにもそれ以上の文量になると、携帯では無理です。

 速さがついてゆきません。手書きのほうが、読めるかどうかは置いといて、断然速いです。
 矢印、訂正、挿入、保留、などなど、携帯だけでなくパソコンにしても、手書きのほうが楽です。

 それと、つらっと眺めるのには、画面では、無理です。

 アナログな人間なんです。

 だから、デジタルに憧れたり、のっかってみたり、嫉妬したり、します(汗)

 ちぐはぐに、ハグ!



2008年12月13日(土) 「同窓会」

「同窓会」

 をギンレイにて。
 永作博美主演、サタケミキオ監督作品。

 高校の初恋を実らせ結婚したカツと雪だったが、カツが離婚を切り出し、それを雪は呆気なく受け入れてしまう。
 カツは、雪に子供ができないからだとその理由にしていたが、実は、雪には高校時代からずっと忘れられない男がいる、と思っていた。
 離婚直後、雪は体調を崩し入院してしまう。

「三ヶ月、だって、あんたそがんごたるいっとらんと、男ならびしっとせんねっ」

 雪の高校時代からの親友のヒメから突然聞かされる。

 残された三ヶ月。

 その男に雪を会わせてやりたい。
 消息不明の男を探し、同窓会にこぎつけるが、当日、雪が会場に向かう途中で突然の変調を起こして緊急入院の連絡がよこされた。

「予定よりかなり早かばってん、あんたもはよぅ病院に来んねっ」

 病室のベッドに横になっている雪。
 雪の手を握り締め、涙鼻水まみれで、カツは言う。

「雪が許してくれるなら、わいと、もう一度、結婚してくれんね」
「わたしでいいの?」
「雪が、よか。雪でなきゃ、ダメたい」

 嬉しさのあまり、泣きながら抱きしめ合う。
 ヒメも、泣きながらうなずいている。
 そこに看護士がやってきて、検査結果を伝え……。

 これは、いい!

 長崎の島原弁の永作博美さんは、キュンとさせられてしまいます。

 いや、昔から好きでした。影ながら……。

「勘違いは、
 人生最大の
 悲劇であり、
 喜劇である」

 クスクス、どわっはっはっ。

 とさせられながらも、

 じぃん、キュキュッ。

 とさせられてしまいます。

 恋、かぁ……。
 ええなぁ。

 とんと、ないなぁ……汗



2008年12月11日(木) 生きるという意味

 今宵は十三夜月。

 正確には、十三夜とは九月十三日のことをいうのだけれど、十五夜の二日前だから月齢的には間違いじゃあ、ない(笑)

 きれいです。
 とても。

 強すぎず、
 露わすぎず、

 もっとも美しいと評判の、十三夜月です。

 テレ東の「ガイアの夜明け」にて、どう生きる高齢者、という内容がやっていました。

 孤独、パートナー探し、独りの道を選ぶ、など様々な道や視点があります。

 おのおの、選んでください。
 すべては、おのれが望むもの、信じるもの、のために。

 そして、久米さんの「テレビってやつは」のなかで、瀬戸内寂聴さんがゲストだったのだけれど……。

 なんで生きるのかわかりません。

 などという悩みなどを耳にしました。

 なんで生きるのか、だって?

 わたしは思わず、反射的に答えてました。

 生まれたから、だって。

 たったひと言、です。

 それ以外に答えなんてある?

 他人の誰かに、自分が生きるための何かを教えてもらいたい、だなんて、なんだか楽を求め過ぎじゃないの。

 それに、誰しもが立派な目的や意味やらのために毎日を生きているわけじゃあ、ないでしょ。

 なんで、

 生きている

 ということだけを考えられないのでしょうか。

 ある意味、贅沢、です。

 就職難、リストラ、さも悲劇のように伝えられているけれど、今の生活レベルを落としたくないから、失いたくないから、余計に騒いでるところもあるのでは。

 なくして、地面に這いつくばったことはあるんですか?

 泥だらけの地べたに這いつくばっているひとだけが、そうする権利がある。

 やりたくない、そんな理由で仕事を選んで、仕事がない、と嘆いてる。

 本当にないの?

 将来、いや一週間後を考えてそう思っているなら、考え直すべき。
 本当に、明日の、いや今日のことだけでめいいっぱい、というひとは、どれだけいるのだろう……。



2008年12月10日(水) せわしなく思うことにて候

 最近、歩き方がどうにもせわしない。

 ネギをみじんに刻むかのように、カツカツカツ、と、歩幅もこまかく、肩に力を込めて、歩いている。

 身体を芯から震わせる寒気のせいだけではない。

 寒気のせいであるならば、それ相応の歩き方というものが、雪国を知ってはおらぬが、わたしなりにある。

 歩き方がせわしないと、頭のほうもせわしなくなる。

 せわしないからといって、処理能力が各段に速くなるかといえばさしてそうでもないのである。
 二十日鼠がカラカラとクルマを回しているように、一歩も進まないのであるから困ったものである。

 ぜんたい困るのは得意ではないので、それをどうにかしようとする。

 手っ取り早いのは、歩くのをやめてみることだ。
 歩くのをやめれば、惰性でしばらくはせわしなさが続くが、やがては勢いをなくし、そろそろととまろうとするのが世の摂理というものである。

 摂理などと大層な言葉を用いたが、これは誰もが既知のことであるので、なにを鷹揚なもったいぶった物言いをなさる、と非難されないでいただきたい。

 旧営団地下鉄丸の内線のように、ぐるりと遠回りしてしまっているようなので、新規開通した副都心線のように、横を縦にして進めよう。

 歩くのをやめてしまったら一歩も進まないのは、これもやはり一目瞭然のことわりであるので、進まないといつまでも帰れないのは、もちろん困る。

 目的地が明らかであるから、そこへとまっしぐらに、余計なわき目もふらず、身体が勝手に突き進んでしまうのだ。

 だいたい、目的だの約束事だの、先のことを今決めてしまうのは、よろしくない。

 帰ったら、晩ご飯はすき焼きにしよう、と松坂のよく霜の降ったのやら杏仁のようにぷるぷるしたのを買いあさって帰ったところで、鼻腔とみぞおちをたまらなく刺激するカリー粉の香りに、うむそちらがよかろう、と翻意してしまわない保証など、どこにもないのだ。

 だから、どうせ放っといても身体は正しく帰り道をたどろうとするのだからそれにまかせ、だいたいのことだけにのみ、わたし自身を向ける。

 だいたいは、だいたいである。

 だいたいというのも、なかなか正しいもので、正確ではないが概ね間違いではなかったりする。

 ひとの道というものも、だいたいが似たようなものである。

 走ろうが、闊達に歩こうが、ぼやぼやと歩こうが、たどり着くところはだいたいが、同じようなところである。繰り返し何度も見ることが出来ぬのなら、路傍の石つぶてを蹴っ飛ばしながら、あっちへとこっちへと、角の思うがままもなかなかよいのものであろう。



2008年12月07日(日) 「なぎさの媚薬7 ラスト・スマイル」

 重松清著「なぎさの媚薬7 ラスト・スマイル」

 ちょっとだけ、のつもりが、止まらずにひと息に読んでしまいました。

 伝説の街娼なぎさ。
 彼女に出会えるのは、彼女が選んだ者だけ。
 深い絶望や悲しみを背負った者。
 彼女はその者を過去へといざなう。やり直したい、取り返しのつかない現在へ至ってしまった分岐点に。
 しかし、その者自身の現在は、何ひとつ、変わらない。

 変えられるのは、取り返したいと願う、相手の現在だけ……。

 徐々になぎさの正体があかされてきました。
 残り数冊で完結、です。

 今回の主人公は中年のフリーライター。
 小説家になる、といいながらも、結婚し、娘が生まれ、生活のためにとライター稼業でゴシップ記事を書いてなんとか暮らし、小説を書き上げることもないままの日々。
 生まれたばかりの娘は超未熟児で入院費用が相当に必要だった。
 ゴシップ記事の延長で、ゴーストライターとして暴露本を書き、それが元で、アイドルを自殺に追い込んでしまい、小説を書くどころか、すべてが狂ってしまう。
「お前のせいで」と幼い娘に、妻に、あたり、離婚し、連絡ひとつ、とれなくなってしまう。

 なぎさの正体を追いかけるなか、ホテルで観たアダルトビデオのなかに、娘を見つける。

 しかし娘は数年前に、撮影のトラブルから自殺してしまっていた。

 あなたは、逃げてばかりいた。だから、遠回りして、見なくてはならない過去を寄り道しなくてはならなかったの。

 なぎさに導かれ、男は、まさに娘がその作品の撮影ロケに向かおうとするところでホームレスとして出会い、撮影のエキストラとして拉致されて、一緒に連れてゆかれてしまう。

 父親だといえない男。
 父親だとしらない娘。

 娘が、社会的な賞をもらえる女優となった現在、記者会見の場で男は、父親は記者として、質問を投げかける。

 もし、ここにいるのだとしたら、父親になにかひと言、ありますか?

 許さない、だけど、ありがとう、です……。

 男が父親だとわかったのかわからない。
 だけど深く頭を下げた彼女の目には、涙がこぼれていた……。

 作中、身につまされる言葉が、ありました。

「勝負を投げないことと、負けを認めないことは、似ているようで違う。夢を持つことと、夢を見ることも、違う」

「ぬるま湯に浸かるということは、長く浸かっても温まらない、あがっても風邪をひくという、どうにもならないこと」

 夢を見ながら、ぬるま湯に浸かっているのかもしれません。

 誰かの、何かのせいにしている日々だけは、できる限り、ないようにしたいものです。

 だけど、生活できてこそ、というものがあったりするわけだけれど……。



2008年12月06日(土) 「あの日の〜」イヴのヤッホー!

 今日は、三省堂で衝動買いです。

 読む時間などないのに、読めてないのに、ひょひょいと二冊ためらうことなく、買ってしまいました。

 今夜は七日月夜、上弦の月です。

 ピン、と張って、そして満ちてゆきます。

 クリスマス・イヴに、素敵な予定を入れました。

 ヤッホー!

 です……汗

 手頃なところに、あってくれました。
 ネットでオッケーだなんて、ありがたいことです。

 二十枚までだなんて……。

 勘違いしてませんか?汗

 ヤッホー、もといYAHOO!JAPAN文学賞です。

 さあて(笑)、

「あの日の指輪を待つきみへ」

 をギンレイにて。

 五十年前のそれぞれの約束を守ろうとする、歯がゆくて、だけど、ジュン、とさせられる作品。

 うぅん。

 第二次大戦の純愛の、その約束にまつわる物語なのだけど。

 当時の爆撃のシーンがあって。

 そして。

 現在の舞台になっているアイルランドでも、IRAによる爆弾テロで、日常的に爆発があったりしてるわけです。

 そんな日常って、現実として理解できませんよね。

 一度目のあと、しばらくしたら二度目の爆発があるぞ、近づくな、逃げろっ。

 なんて会話は、どう考えても、日本にいる限り、想像はできても理解できません。

 それは物語には関係ないのだけれど。

 彼女は泣くことができなくなったんだ。

 と言われていた彼女が、最後にようやく、五十年を経て、声をあげて泣きました……。

「ぐすっ、ず、ず……」

 わたしの隣のおば様が、涙しておられました。

 だから、よい作品ということに間違いはない、と思います。

 たぶん……。



2008年12月04日(木) ゆるむトラの子

 銀行のカードがやっと届いて、ただそれだけで、ボーナスでも出たみたいに、財布のヒモがゆるみそうになります。

 この空腹っ。
 たこ焼き食って埋めても、いいかしらん?

 こんの、タコっ。

 肉まんでぬくまっても、いいかしらん?

 こんの、アンポンタンっ。

 現金がおろせるようになっただけで、増えたわけじゃあ、ありません。

 ばしゃんっ。

 不忍池の鯉が、跳ねました。
 滝登りをするように、空に向かって、まっすぐに。

 しかも、二回も。

 ひそひそと、虎毛の猫が脇の茂みから、わたしの前を横切ってゆきました。

 ふ、しゃあぁおぅっ。

 威嚇する真似をしてみました。
 そよとも揺らがず、見向きもせず、向かいの茂みのなかに姿を消してゆきました。

 カレー粉の香りが、刺激してきます。

 カレーじゃなく、カレー粉をまぶした小アジでしょう。

 こっちからは、直接的な目刺しを焼いている匂いが。

 ゴロゴロゴロ……。

 寅年の、しかもゴウの寅。
 竹林に身を潜めてみたって、所詮は猫科、です(汗)

 ……猫が魚好き、ということは、人間が長い間かけて決めつけてきたことなんですよね。

 肉より魚が中心だった時代の食文化、のせいだったり。

 だから、わたしは大声で叫びます。

 肉が、好きだっ。

 と。



2008年12月03日(水) 心棒、辛抱、深謀

 空腹大魔王降臨っ。

 ……です。

 寒さが厳しくなってきて、だから、余計にエネルギーを欲している。

 ということがあるのでしょうか。

 量は、毎日いつもと変わってません。
 それなのに。
 なぜ。

 わたしのなかが空っぽになっていて、

 メシぃ、食い物ぉ。

 と際限なく、深奥にぽっかりと口を開けているかのようです。

 竹が、がっつり、牛耳っているようです。
 わたしも、胃袋も。

 ほうら、あったかいコーンポタージュのボタンをたしかに押したはずなのに、ふたつ隣のココアなんか飲んじゃってるし……。

 っぷはぁ〜、じゃないって。

 ぐったりです。

 年末まで。
 大晦日の本当の今年の最後の間際に、郵便局に原稿を届けるまでは……。

 引きずられまくったって、辛抱します。

 引きずられているわたしが周囲に出てしまわないように、気をつけなくてはなりませんが……。


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