Leonna's Anahori Journal
DiaryINDEXpastwill


2004年12月31日(金) 一年の終わりに

大晦日の今日、私がしたこと。

掃除、片付け(相変わらずダンボール箱がいっぱい)、買い物、美容院でヘアカット、数の子の塩抜きと薄皮剥き、吉田の応援。

吉田よ、打撃を、もっと打撃を。でも第三ラウンドのあの不敵な形相観られただけで、もうチマリスは、チマリスわああああああ
(ミルコ、ヒョードル、ハント、コワイでーす。あんたらそれでも人間か)

 
 
--

さて。いろいろあった一年だけど、怯まずに行ってみよう。今年の総括。
 
 
 読 書 : ミラン・クンデラ『不滅』

 作 家 : 村田喜代子

 映 像 : 高木正勝
 
 ライヴ : ジョバンニ・ミラバッシ・トリオ
 
 サッカー: ミラノダービー

 テニス : マラト・サフィン
 
 
読書。『不滅』以外にもう二冊。いとうせいこう『植物生活』、嵐山光三郎『おとこくらべ』。どちらも、降車駅になっても閉じることができず、駅構内を歩き読みした本。こういう忘我、本読み冥利に尽きます。

村田喜代子。まっとうな日本語の使い手、まっとうな作家、まっとうな女流。何を書いても彼女が書けば“佳き小説”。書く歓びを生きているひと。一冊あげるならば『目玉の散歩』。この名随筆、文庫で誰でも常に読めるようにするべき。

高木正勝。理想のマルチメディアアーティストにして、理想の息子。マサカツー、たのむわぁ。おかあちゃんもヴィエンナーレにつれてってぇなー。

すみだトリフォニーホールのジョバンニ・ミラバッシ・トリオのライヴについて、「客席が凍り付いた」と書いた人がいました。わかります。私も凍り付いたくちですから。あのとき、地球も自転を忘れていました。

セリエA第7節、ミラン×インテル。ダービーにして名勝負。なんだなんだなんだなんだー、やればできるんじゃん。それから、イタリアへ舞い戻ったクレスポとヴェロンの元気な姿。プレミアリーグは第5週、マンU×リバプール(リオ・ファーデナンドの復帰第一戦)。あとはカッサーノがピッチへ帰ってきてさえくれれば…(誰か何とかしてください)

テニス。ロジャー・フェデラーは別格、すでに殿堂入りなのでロシアのハンサム侍、マラト・サフィン様を。そのテクニック、そのやんちゃっぷり、マスターズでのプレイはほんと最高でした。
 
 
--
 
 
しめます。ひどく長かったようにも、あっという間だったようにも思えるこの一年を、漢字一文字であらわすならば『離』!
会社、家庭、住居など、私の生活環境が激変したのみならず、1月には義父が、11月には母方の祖母が他界しました。

でも、会者常離は人間界の定め、暗黙のオキテみたいなものでしょう。これからますます『離』ばっかりになっていくんだと思う。だからいまこういうことを肝に叩き込んでおけば、このあと少しは生き易くなるんじゃないかな。そうやって「会」も「離」も大事に記憶にしまいながら、あともう暫く、死ぬまで生きてみます。(つまり、今まで通りやっていくわヨってことです)

それではみなさん、どうぞよいお年を。チャオ!
 
 
 



 


2004年12月29日(水) 背中に積もる雪

雪が降って、あたりは一面の銀世界。

前の家の庭に大きなムク犬が一頭つながれていて、こいつはいつも朝方、オンオン!オンオン!とうるさく鳴くんだけど、今日は背中に雪が積もるのもかまわずにじっと外で寝そべっている。二階のベランダから口笛で呼ぶと、ちらっとこちらをみてから立ち上がって、ぶるん!と背中の雪をふるい落とすと、また同じ場所にうずくまった。ふーん、あのムクムクの毛皮はそんなにあったかいのか。

夕方、今年最後の眼科医受診へ雪の中がんばって出かけたら、水曜午後休診で閉まっていた。あいたー、木曜の午後が休みだと勘違いしてたー。本当は毎月かからなくちゃいけないんだけど、ここのところ忙しくてもう二ヶ月近く来ていない。薬もきらしてる。しようがないなー、明日また出直すことにしよう。

家にいると、なにからなにまでやることだらけで、反動からかテレビばかりみている。お笑い芸人サンの名前をだいぶ覚えた。それにしてもロンドンブーツってどうしてあんなにテレビ出てるの。あと青木さやか。くりいむしちゅう。雨上がり…の宮迫、蛍原。お笑いではないけど、細木数子センセイ。
・・・ああーだめだ、こんな生活。絶対だめだ。(もはや手遅れ)
 

↓数ヶ月ぶりにとったデジカメ写真。ピンボケですが、雪景色。

 












2004年12月19日(日) 顕子と繁とレイ・ハラカミ

ヴィスコンティの『山猫』のことを書いたら、矢野顕子ライヴのことをまだ書いていなかったことに気がついた。
 
--

今年も12日に行ってきました、さとがえるコンサート・イン・NHKホール。今回のゲストは、「くるり」と「レイ・ハラカミ」。岸田繁とハラカミくんと三人で『ばらの花』をやる、という野望をついにかなえたアッコちゃんは、しごくご機嫌でありました。

でも正直に書くと、たったひとり(と、ピアノ一台)きりで緊張感をみなぎらせていた昨年の矢野顕子も凄かったけどねぇ、などとついつい思ってしまう私。とはいえ、去年はなかったお楽しみ満載だった今年のステージ。キーボードに矢野顕子を迎えた「くるり」は、めっちゃゴージャスでしたよー。あんな「くるり」、ちょっとないよね。

あと、昨年はトラック(『終わりの季節』と『David』の二曲)のみ参加のレイ・ハラカミ。私は今回はじめて実物のハラカミ氏を目の当たりにしたのだが、この人の音楽世界って、何ともいえない色彩と温度を持っている。レトロ、とでもいうのかな。ちょっと内田百間の小説世界にも似ている。当然のことながら大いに魅了されてしまった。

ところで、「くるり」の岸田繁、レイ・ハラカミは共に京都の出身だそうだ。そういえば、高木正勝も京都出身のアーティスト。ふーむ、時代は京都、なのだろうか。そう思ってみると、さすがに三人とも美意識が高い(ような気がする)。
 
 
--
 
本日の購入本。

 「甘やかな祝祭」 小池真理子・藤田宜永/選(光文社文庫)
 「河童・或阿呆の一生」 芥川龍之介(新潮文庫)
 「〈私〉という演算」 保坂和志(中公文庫)
 「残響」 保坂和志(中公文庫)
 
 
嵐山光三郎の「おとこくらべ」という本を読んだら、なんか芥川龍之介ミーハーみたいな気分になってしまって。この作家に惚れなきゃ嘘よ、みたいな(笑)。で「或阿呆の一生」。
「甘やかな祝祭」は恋愛小説アンソロジーなのだが、収録されている作家が田辺聖子、笹沢佐保、井上靖などとかなりシブめで興味津々。
 
 
 
 

 


2004年12月17日(金) 小説家夫婦

昨晩。新宿でヴィスコンティの「山猫」を観る。
威勢良くイタリア語を話すアラン・ドロンに最後まで違和感。「若者のすべて」のときは全然気にならなかったのにな。なんでだろ。
上映時間三時間余には、さすがにお尻が痛くなった。
(「山猫」についてはまた日を改めてゆっくり)
 
--
 
 
14日に市川の書店で買った本。

 「虜」 藤田宜永(文春文庫)
 「愛の領分」 藤田宜永(文春文庫)
 「巴里からの遺言」 藤田宜永(文春文庫)
 「おとこくらべ」 嵐山光三郎(ちくま文庫)
 
 
藤田宜永はこのまえ読んだ「銀座24の物語」の中の一編がとても良かったから。洒落てはいるけれど、奇をてらったところのまるでない文章。爽やかな読後感がとても印象的だった。

ところが書店で本を探しても思った程にはみつからない。それよりも目につくのは奥さんである小池真理子氏の著作の方。いやぁ、小池サンて多作だなぁ。あるわあるわ、色っぽい内容の小説がわんさか。これはセクシー女優ならぬセクシー女流だわいと大感心。

そして、感心しながら文春文庫の棚でやっとみつかった夫君、藤田氏の著作。しかし、これもまた「虜」あたりはかなり微妙な内容(これってエロなん?)みたいなのだ。ふぅん、夫婦で小説家で、しかも双方ビミョウな男女関係を描いているのね…。

こういうのってどうなんだろう。同じ屋根の下で夫婦のそれぞれが、他人の情事を(そしてそれをとりまく感情や心理を)描くのに心血注いでいるのって…。ああだろうか、こうなんじゃないだろうかとあれこれ詮索しまくっているうちに、いま自分は夫婦のモンダイなんか深く考えちゃいけないんだったと気がついた。つまり、滅入ってしまったのだ。(アホか)

しかも。最後に手に取った嵐山光三郎の本、これまたタイトルがビミョウ(つまり、これってエロなん?)なので少しばかり怯む。「こんなの購入本でジャーナルに書いたら、また変なメールが来るんじゃないだろうか」なんて真面目に考えてしまって。割と真剣に悩みながら、さして広くもない書店の中を小一時間も歩き回ってしまった。

おいおい、なにしてるんだ。しっかりしてくれよチマリス。文庫本買うだけでこんなんじゃこの先思いやられるぜ。
 
 
(結果的にはどの本もみんな、低俗なエロとは無縁な、読み応えある“当たり本”デシタ。エガッタ〜)
 
 
 
 



2004年12月16日(木) 業務連絡(緊急)


Kさん

メールありがとう。心配させてごめん。
家のパソコン(iBook)、調子が悪いので、いま会社から新住所書いたメールを送りました。送り先はKさんがHPに公開しているアドレスです。

改めて、家パソ(iMac)からいつものアドレス宛にメール送ります。
東京はちょっと冷え込んだり、暖かかったり、です。私は元気です。

以上、取り急ぎ、業務連絡。
 
 
 


2004年12月10日(金) 待っててタンクレディ

 
なにが辛いって、映画を観に行こうと思うと、まず使い捨てコンタクトレンズの箱をどこへしまったか、前日の晩にダンボールを開けて探すところから始めなければならないという、この面倒臭さ。もーいや。
 
--
 
仕事で外出。午前中、九段下。午後、麻布十番。で、夕方、また九段。いやぁ、歩いた歩いた。健脚をほこる私も、さすがに少しくたびれた。

ヴィスコンティの「山猫」、とうとう来週で終わってしまうというので会社の帰りに観に行くつもりでいたのだ。それで午後五時には昨晩発掘したコンタクトをばっちり装着して準備万端だったのだけど、結局やめにした。

肉体疲労からくるモチベーションの低下だ。いそいで映画館に駆けつけて、夕飯抜きで三時間余も、とてもじゃないけどもたないと思われ。来週出直すことにして、今日は早帰りすることにした。来週必ず観に行くから、待っててタンクレディ。
 
 
 


2004年12月09日(木) 銀座本

 
支払いの度に、財布を開けて思うこと。新五千円札の樋口一葉の顔、あれはちょっとないんじゃないだろうか。
 
--
 
久々に文庫本を買った。本を詰めたダンボール箱をまだひとつも開けていないので、とうとう読む本がなくなってしまったのだ。購入したのは

 「銀座24の物語」 銀座百点編(文春文庫)
 
 
銀座をテーマにした短編のアンソロジーなのだが、それだけに執筆者には久世光彦、志水辰夫、連城三紀彦、常磐新平、平岩弓枝、高橋治等々、なかなか渋い作家が名を連ねており、そこに椎名誠、安西水丸、嵐山光三郎など“かつての銀座棲息者組”が混ざる。

タイトルも、銀座という“追憶の都”にふさわしく、しっとり落ち着いたものが多いのだが、その中でひときわ異彩を放っているのが、藤沢周の「Coffee and Cigarettes 3のトム・ウェイツについて」(笑)。銀座というより表参道という感じだけれど、果たしてどんな物語なのだろうか。江國香織「カステラ」なんていうのも収められていて、なかなか面白そうな本だ。
 
 
 


2004年12月05日(日) 開通しました。

毎日、仕事場でFMを聴きながら仕事している。
ここ最近のヘビーローテーションはなんてったって彼奴だ、ボノボノだ。
つまりヴァーティゴ、U2の。ハロー、ハロォ。

それで、家へ帰ってテレビをつけると、うわっ、また出たよ。
こんどはボノボノおやじのシルエット付きで、カモン、カモォン。
つまり、アレです。iPodのコマーシャル。

このあいだの米国大統領選挙では、ブルース・スプリングスティーンやボンジョビがタッグを組んでケリー候補を応援したけれど駄目だった。
おやじロックの使い道としては政治より商売、iPodあたりが妥当なのだろうか。

で、昨日、秋葉原はラオックス、コンピュータ館へ出かけたら、うわー、またしてもカモンカモンだ、ヴァーティゴだ。しかもばかでかいモニターには例のCF、激しく踊る影の映像が、ばぁーんと。さすが電気街。
で、なにゆえ電気街へ出かけたのかというと、iBookに入れる無線LAN用のカードを買いに行ったのだ。

というわけで本日、やっと開通しましたインターネット。なにせまだダンボールだらけのわが家ですので、サクサクッとはいかないと思いますがメールをいただいたみなさまにはこれからお返事書かせていただきますので今しばらくお待ちを願います。アリガト&ヨロシク。

(それにしてもiBook、無線にしたら速い速い。チマリス大感心。)
 
 
 
 


レオナ |MAILHomePage