Leonna's Anahori Journal
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2003年02月28日(金) 八重洲地下街の喫茶店

仕事のあと、いま一緒に仕事をしているクルミちゃん(仮名)と八重洲地下街にある喫茶店へ。

クルミちゃんはイラストレーターの卵で、漫画と英物ロックの好きな妙齢の女性だ。小洒落たカフェもいいけれど、昔ながらの喫茶店をみると入ってみたくなるというので、東京駅、八重洲地下街の私の好きなオヤジ喫茶へお誘いしたところ「そこ、行きましょう!」ということになった。

ところで、最初彼女に東京駅八重洲地下街、と話したら、目を輝かせながら「東京駅。あそこは宇宙とつながってるらしいですよ」と言われたのにはマイッタ。返す言葉がみつからなかった。(どうも、いとうせいこうか誰かがTVで言ってたらしいのだけど)

それでも気を取り直して「たしかにね。使われてない地下ホームがあったりするらしいから」と応戦。実際いつ行っても必ず工事やってるし、確かにどうなってるかワカラナイという気はするわな。うん。

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アロマという名の喫茶店で、私たちは二時間以上も話しこんでしまった。
私が「来週『アカルイミライ』を観に行く」と言ったら、クルミちゃん、「まえ新宿駅に貼ってあった浅野忠信のばかでかいポスター、盗んできて部屋に貼ってあるんですよ。すごいデカイですよ。壁一面ポスターですもん」とおっしゃる。
どうやらウォン・カーウァイがタケオキクチの広告を手がけたときのものらしい。

あきれたな。しかし、これってルイトモ、なのか?
「そういう犯罪行為にだけは誘わないでね。魔がさして参加しちゃったりするとあとで面倒だから」と、一応お願いしておいた。

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アロマは、広いし落ち着くしコーヒーも美味しい。ハムトーストなんか、美味しいばかりではなく、食べきれないくらいの量が出てくる。そして長居をしてもいやな顔をされない。いいよねこういう店は。なごめるわぁ。

それはそれとして。次は来月、新宿の『談話室 滝沢』を一緒に探訪することになっているってのはどういうことだ。(オヤジ喫茶探訪、シリーズ化か)
 


2003年02月26日(水) チャーリーさんの店

きのう。
夜、池袋で知り合いのバンドのライヴ。

仕事のあといったん渋谷へ出て時間を潰す。アフタヌーンティでゆっくりお茶を飲みながら読書。ここで『タイムクエイク』を読み終わって、ブックカバーを『猫だましい』にかけかえた。刻んだフルーツの上にアイスクリームと温かいワッフルののったお菓子が美味しかった。(このデザートの名前、何度食べても覚えられない)

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渋谷はいまさら言うのもはばかられるくらい変わってしまった。なつかしい場所、なつかしい店を訪ねて寂しい思いをすることもしょっちゅうだが、今日はそんな渋谷で「生き残り組」をみつけてうれしかった。

公園通りを上りきったあたりを左折してすぐの中華料理店、チャーリーハウス。以前よりレストラン風(まえはラーメン屋さんぽかった)になっていたけど看板の文字はそのまま。ここはもう二昔も以前、私が渋谷でアルバイトをしていた頃よくお昼を食べにきた場所。その当時は長身痩躯のハンサムなチャーリー三兄弟がカウンターの向こうで黙々とトンミン(中華ソバ)を作っていて、それを眺めながらよくご飯を食べたものだった。

きのう覗いてみたときには、カウンターの中には三兄弟ではなくて若夫婦みたいな二人がいて、お母さんみたいな女の人が料理を運んでいたけれど。経営が変わったわけではなくチャーリー一族の中での異動だと、パッと見た瞬間に思った(多分当たってる)。
甘いものを食べたばかりだったので入らずにきたけれど、次はぜひ、久しぶりにチャーリートンミンを食べてみたいと思う。

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チャーリーハウスのあと、ビームスモダンリビングへ。ここにもハンス・J・ウェグナーの椅子がある。きれいなファブリックを使ったウェグナーをためつすがめつ、合間にスリスリとさすってみたりしてから、ぶらぶら渋谷駅へ下って池袋へ移動した。

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Modsxのライヴ、とても楽しかった。このバンド、キーボードのオキくんがキーマンだ。私はさっそくファンになってしまいましたよ。来月も池袋でライヴがあります。興味のある方はリンク頁からWeb Modsxへ飛んで、チェックしてみてね。
 
 


2003年02月25日(火) トリノファン大暴れ

セリエA第22節。

トリノ×ミラン戦でトリノファンが防護用ガラスを破壊するなどして大暴れ。警官隊が駆けつけるもおさまらず、結局試合は後半18分で中断、そのまま終了となってしまった。

トリノはこの日ミランに前半だけで3失点。しかもトリノは前回の対決(昨年10月、第5節)でもミランに6−0で大敗を喫している。こういう経緯もあり、熱烈なトリノサポーター(ウルトラス)の鬱積した不満がとうとう爆発してしまった。「俺たちはカルチョを観に来てるんだ!SMショーを観に来てるんじゃねーぞ、コンニャロー!」てか。

後半が始まってからは、ずっと場内騒然。TVカメラはピッチ上のゲームを映しているけれど、解説者の声のうしろには観客席の野次やどよめき、防護壁を破壊するガンガン、バンバンという音、警察犬のワンワンという声が絶えず聞こえていた。

そして、ついにタン、ターン!という銃声らしき音。思わず「ホンカンさん(バカボンに出てくるお巡りさん)来てるのか?!」と色めきたったが、これがどうも警官隊の撃った催涙弾だったらしく、ミランGKのジーダが目を押さえながらベンチへ駆け込んで来る。この時点で試合は続行不可能と判断され、試合終了。試合結果はそのまま0−3(ピッポ、セードルフ、セードルフ)でミランということになった。

なおトリノはこの騒ぎのペナルティとして3〜4試合のホームスタジアム使用禁止を命じられると見られている。報道では、暴動を起こしたトリノサポーター3人が逮捕されたそうだ。

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今週はあとインテル×ピアチェンツァを観たのだが。こちらも順当にインテルが勝った。5分間で3点入れてたよ、インテル(バティ、ヴィエリ、ヴィエリ)。

ヴィエリはゴール数争いで一頭地抜け出した。バティはやっと出た、移籍後初ゴール。めでたいめでたい。これで優勝できたらもっとめでたいんだが、次節は天王山イタリアダービー。こういうときのユヴェントスはしぶといぞ。

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久々にいってみましょうか。

 今日の言われてみれば: レドンドは(凄く良い選手だけど)レフェリー顔
  
   




2003年02月23日(日) ブッシュの悪夢

「ブッシュがうなされるアシカの悪夢」ってのを考えました。
こんなん、どうでしょう?

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激務の疲れを癒すべく警護の人間(SS)を伴って酒を飲みに出かけたブッシュ大統領。いい気分で一杯引っかけてると近くに金髪のい〜いオンナがいる。ほろ酔い気分で「そこの彼女ぉ、」と声をかけた。すると「呼んだぁ?」と振り向いた金髪美女の顔が、アシカ。
 
  
要するに“のっぺらぼう”のアシカバージョン。もちろんこのあとは、SSもバーテンダーも他の客の顔もぜーんぶアシカになっているのだ。

こういう夢を、ぜひ見せてさしあげたい。



2003年02月21日(金) カルチョ、てんこ盛り

セリエA第21節の結果から。

キエーボ×インテル、2−1でキエーボ!インテルキラーといえばやっぱりキエーボなのだなあ。
チマリス、このキエーボのインテルに対する強さの秘密は、心がけにありとみた。まずキエーボの会長が大のインテリスタときている。それから監督のデルネッリさんも。でもってこれまでも二人揃って「インテルのようなチームと対戦できるのは大変光栄であり喜ばしいこと」なーんてことを言っている。今節の試合の前にはGKのルパテッリが「ヴィエリやバティストゥータのような選手と対戦できること自体が大きな悦びなんだ」と発言。精神面でのこういう謙虚さ、若々しさが良い結果を生んでいるのではないだろうか。(それとも一種のほめ殺しパワーなのか?)
なお、前節二試合の出場停止を言い渡されたバティストゥータ、裁定がくつがえりこの試合にスタメン出場。しかし一発レッドを食らったオカンに対するジャッジは覆らず、私は結局このオカン退場がインテルの敗北の原因につながったと思う。インテルは脇が大事なの、脇が。

パルマ×ユヴェントスは1−2でユヴェントス。こちらはキラーがキラーぶりを発揮できずに、パルマ、ホームで惜敗。
ナカータはずっと「こんなはずはない、このままでは終われない」と思い続けながら試合終了のホイッスルを聞いたのではないだろうか。しかもユーヴェの得点のうち1点はもとパルマFWのディバイオによるもの。悔しいよ、これは。
ディバイオは移籍してからすっかり顔つきが変わった。パルマ時代の“俺様”ぶりがプレーからも顔つきからも消えてしまった。デルピエロやトレゼゲ、ネドヴェドたちと一緒にプレーするってのはこういうことなんですね。

ミラン×ラツィオは2−2のドロー。この試合、とうとう途切れ途切れにしか観ることが出来なかったんだけれど、白熱した、凄く面白い試合だった(ようです)。
まずラツィオが前半に2点先取して、勝ったも同然の押せ押せムードに。ところが後半、ガットゥーゾに代わって入ったピッポ・インザギが大活躍。1ゴール、1アシストで同点に。コンディション、最高に良さそうでしたよピッポ!それにピッポに限らず後半の攻めをみたら、よくまあドローで済んだなと。とにかくもの凄い波状攻撃かましてました、ミラン。
結局2−2の引き分けではあったけれど、アンチェロッティ監督は選手達の健闘をほめたたたえたそうです。かたやラツィオにしてみれば“負けたも同然”の気分だったでしょうね。2点を先取しながら追いつかれたんですから。

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首位争い以外の試合も。

レッジーナ×コモ、4−1でレッジーナ。この試合は観ていないのですが。結果だけ見てもあきらかなのは、レッジーナ“大敗のあとは大爆発”の法則。三歩進んで二歩下がる作戦で降格圏脱出に挑戦中。

ローマ×ブレシア、0−0、スコアレスドロー。この試合も未見。
ですが、きくところによるとこの試合にはブレシアから今季ローマへ移籍して、連敗に怒ったローマファンにいきなりクルマを壊され、その後出場機会もほとんどないまま、冬の移籍シーズンにひっそりとまたブレシアへ戻っていったグアルディオラがスタメン出場したとか。(通称:壊され損のグアルディオラ)
あーあ。ここでローマに目にもの見せてやらなくて、どうするんだい、え、アンタ! ま、私がカッカしてもしようがないんですが(笑)

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欧州チャンピオンズリーグ、二次リーグの結果から。
イタリア勢はロコモティフ・モスクワに順当勝ちしたミラン以外は、みんな負けちゃったそうです。

特にバルセロナに3−0で負けたインテル。散々だったらしい。やっぱりエムレがいないとな…。
しかも、なんと。機能しないチームにブチ切れちゃったのか、レコバ君がバルセロナDFプジョルの顔面を踏んづけて今後CL三試合出場停止処分になったそうだ(んが〜!)

ユヴェントスは主力選手がみんなインフルエンザで倒れまして、マンUに2−1で負けてしまいました。リッピ監督は渋面で「イタリアには“泣く子と地頭とインフルエンザには勝てない”って有名なことわざがある」とコメントしたとか(冗談だよ)。

ローマ。バレンシアに0−1で負けちゃったローマ。しかもホームで負けちゃったローマ。もうコメントできない、私。
  
   


2003年02月19日(水) NO WAR

イラク攻撃準備のため湾岸地域にあるアメリカ海軍が、訓練されたアシカを使っているというニュースを聞いた。海中からの攻撃に備えてパトロールさせているのだという。

最初は真に受けていなかった。ナンチャッテニュースだと思っていたのだ。
ところがこの話、どうやら本当であるばかりか、アシカに加えてイルカも使ってるらしいのだ。

この世界はいったい何時から、ヴォネガットの小説世界を模倣し始めたのだろうか。こんなときキルゴア・トラウト氏(ヴォネガットの長篇に度々登場する小説家)だったら、必ずやこう叫ぶに違いない。
 
 
 チリンガ・リーン! このクソッタレ!
 
 
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先日から読んでいるヴォネガット、『タイムクエイク』のなかでキルゴア・トラウト氏はキッパリと、こう断言している。曰く、

「人生はクソの山だ」。

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フランスの女優、ジャンヌ・モローもごく最近のインタヴューで、日本の若い小説家相手にこう語っている。

「この世界はクソだらけなのよ、OK?」

そして、そのあとでこう続けた。

「誰もがうんざりしているわ。だから私は女優として、そこにさらにクソをつけくわえるような仕事をするつもりはないの」。
 
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再び『タイムクエイク』に戻る。ヴォネガット曰く。

十九世紀アメリカの作家マーク・トウェインは、娘が急死した直後のエッセイにこう書いた。「私は成人してからこのかた、解放された友人たちが復活することを一度たりとも願った事がない」。解放とは即ち死ぬこと。そして、急死した愛娘の復活をも望まなかったという。

七十代になったトウェインは、自分自身にも、ほかのあらゆる人間にとっても、人生はストレスの多すぎるものだと感じていたのだ。そして、そのことについてヴォネガットはこう書いている。

「トウェインは生きて第一次世界大戦を見ることがなかったのに、当時からそう感じていたのだ」

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このトウェインの話を読んで、私の頭の中に電球が点った。ハハーン。

ところかわって、こちらはニッポン。
地下鉄サリン事件、911(NYテロ)はもちろん、二十一世紀の世界を見ることなく1970年に自らこの世とおさらばした作家、三島由紀夫。その三島が死の少しまえに遺した有名な言葉に

「無機質な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るのであろう」

というのがある。これは彼が、戦後民主主義とそこから生ずる偽善について説いた言葉だそうだが、これって要するに

「とうとう日本も、じきクソの山になっちゃうらしいぞ。オレにはわかる、もう臭いはじめてるから」

…ってことだったんだね。
からっぽで、抜け目がない。たしかに。イラクと戦争したがってる乱暴者に対して、わがニッポン国の大将のとった行動、言った言葉を思い出してみれば、こりゃ正鵠を得ているとしか言いようがない。

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世界中で、かつてない規模で巻き起こった反戦行動。皮肉なことだが、これは911ニューヨークテロの生々しい記憶と結びついてのことだろう。
特権階級にない、つまり何か事が起こったら逃げ場を持たない善良な市民は、同じ立場にあって不幸にもNYで(またバリ島で)命を落とした多くの犠牲者の声なき声をこう聞く。

「こんなこと、人間が人間に対して行って良いはずがない!」

しかし、ある少数の邪悪な耳を持った人間は、続けてこういう声を聞くらしいのだ。

「…だから、あいつらにもこの苦しみを味わわせてやってくれ。打ちのめせ!」

持ってる耳も邪悪だが、特権に守られながら何とかして戦争に持ち込もうと画策する姿はさらに滑稽でたとえようもなく醜悪である。

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だから。私が、吹けば飛ぶようなこのHPのプロフィールに

 モットー: 面白くもなき世の中を面白く

などと書くのは、かっこつけでも、語呂合わせでもなんでもない。私だって、けっしてキレイでも正しくもない世の中でせめて機嫌良く最後まで遊び続けたいと思っているのだ。

でもな。もし本当に(ほんっとーに)イラクから正しい情報を得る手段が戦争しかないのだとしたら、私たちの人生はクソにも劣る、クソ以下のものになってしまう。
そうしたらもう、どんなに楽しい(寿命が尽きるまでの)暇つぶしを考えついたところでおっつかないではないか?

 
 
 
 
 チリンガ・リーン! チリンガ・リーン!


  
   


2003年02月18日(火) 母なるヴォネガット

金子光晴の自伝三部作を読み終えて、昨日からヴォネガットの『タイムクエイク』を読んでいる。

著者による前書き(ヘミングウェイをネタにしている)が最高におかしくて笑ってしまうのだが、私はこういうとき必ず、ヴォネガットが村上春樹に及ぼした影響の大きさを思ってしまう。母なる夜、母なるヴォネガット(父なると書くべきか)。

どこがどんなふうにと上手く説明出来ないのだけれど、村上春樹はこういうヴォネガットを読んで大いに励まされ、背中を押されながら初期の作品を書いたんじゃないだろうか。

このプロローグの部分は本当に傑作だしとても短いので、本屋に行ったついでに立ち読みなんかしてみると面白いと思います。
  
   


2003年02月16日(日) 一周忌終わる。

雨。激寒。横浜のお寺で母の一周忌の法要。
久しぶりに会ったいとこ(三十代、男、塾の先生)と、ビールを飲みながら子供の頃の思い出話に花が咲いた。

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マツダ・チャンピオンズカップ、鹿島アントラーズ×大連実徳は3−1でアントラーズが快勝。
1点目、秋田モモコがヘッドで先制。2点目はヤナギの打つと見せかけてのパスから小笠原が強烈なシュート。いいぞ、つなぎ沢。本領発揮。
この試合、前半修了までしか観られなかったが、あとで調べたら後半8分にフェルナンドが挨拶代わりのFKを決めて鹿島が勝っていた。

  
  


2003年02月14日(金) ラウール・ラウール・グティ

12日に行われたサッカーの国際親善試合の結果から。

イングランドが1−3でオーストラリアに負けちゃったそうだ。
フランスもチェコに0−2で負け。(さてはネドヴェドにやられたかな)
オランダは1−0でアルゼンチンに勝った。
イタリアはポルトガルに1−0で勝利。決めたのはコラーディでアシストはミッコリだそうな。

ハッとしたのはモロッコ×セネガル。1−0でモロッコの勝ち。緒戦に勝った瞬間はどんな顔してたんだろう、新任の監督さん(ムッシュ・トルシエ、先頃モロッコ代表監督に就任)。

しかし、なんといってもうっとりさせてくれるのは、スペイン×ドイツの試合結果。3−1でスペインが勝ったうえに、得点者がラウール・ラウール・グティ、だっていうんだから。字面だけで、もうウットリ(笑)
    


 


2003年02月13日(木) セリエA第20節

今節はインテルとユヴェントスが勝ってミランは負けた。その結果ポイントスタンディングではインテルが単独首位。ユーヴェとミランは同点で2位となった。

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まず、インテル。連勝して勢いにのるレッジーナを叩きのめして3−0で勝利。結果は無失点で圧勝だが、試合はけっこう荒れて、ヴィエリとエムレがケガで退場(途中交替)した。
…心配だなエムレ。だって“倒され役”の彼なしにインテルはここまで来られなかったし、これからも彼なしでいままでのように勝ち続けるのは難しいと思うから。
それと。ヴィエリが倒され負傷させられたことに、つい熱くなってしまったバティストゥータ。レッジーナDFフランチェスキーニに意図的に肘打ちを喰らわせたとして二試合の出場停止を言い渡されてしまった。バティ、つい、ローマ時代の気分で…?(←シャレだよシャレ)

ユヴェントスはエンポリに1−0。格下相手とはいえ、さすがに手堅い。

問題はペルージャに1−0で負けたミラン。うーん、たしかにピッポはいまいちだったけれど…。それにしても見事だったペルージャ、ミッコリのシュート(決勝打)。シェフチェンコのお株を奪われたって感じだった。

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首位争い以外の試合も少し。

コモ×パルマは結局2−2の引き分け。パルマGKのフレイ、PK2本止めたところまでは良かったんだけどなぁ。

ラツィオ×トリノも1−1、ドロー。シメサバ、じゃなかった、シメオネが二試合連続で得点するも、勝てないラツィオ。

モデナ×ローマも1−1で、ドロー3連チャン。でもこの試合はオンエア無かったんだよね。ブヒブヒ。

  
   


2003年02月12日(水) 豆乳療法

ドイツのハンブルガーへ移籍した高原フーマンチューが初ゴールをきめた。
それもオリバー・カーンの記録のかかったゴールを破って得点したというので話題になっている。

出たな、怪人。謎の東洋人パワーがドイツの地で炸裂か?
 
 
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この春の花粉症対策。

 甜茶。五分間くらい煮出して飲む。朝は時間がないので毎晩夕食後。

 アーモンド。マグネシウムとビタミンEが豊富で肌にも良い。一年ほど前から毎日少しずつ食べている。

 豆乳。自家製豆腐が作れる高濃度無調整豆乳。もともと豆腐用についてくるにがり(マグネシウム)が目的で買ったのだが、飲んでみたらとても美味しかった。しかも1本(500ml)にマグネシウムが183ミリグラムも含まれている。これはパンビタン3錠分のマグネシウムよりはるかに多い。さらにレシチン、サポニン、イソフラボンもたっぷりで身体によさそう。ただし一本、250円近くして少々お高いのが唯一の難点。

とまあ、こんな感じであれこれ試してみている。そのお陰かどうか、いまのところ私はまったく花粉アレルギーの症状なし。
でもこれ、単にまだ花粉の量が少ないだけで、本格的に飛び出したら即、グシュウグシュのかゆかゆになっちゃったりして(笑)。そういう“ぬかよろこび”だけは勘弁してもらいものです。


  
  


2003年02月11日(火) 季節はめぐる

2月も中旬に入って、けっこう春めいてきた。なのに、晴れて良い天気の日ほど気分が沈みがちになるのは一周忌が近いからだろう。母の亡くなった日も葬儀の日もよく晴れた、あたたかい日だった。

半年、一年と時間が経つにつれて悲しみは薄れていくものだと思っていたのに、春の陽気で“一年前のこと”を生々しく思い出すなんて思ってもみなかった。迂闊だった。

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きょう。

傘を持ってひとりで母のお墓参り。今年になってからまだお墓に参っていなかったので、降っても今日出かけようと決めていたのだ。

お掃除をしてフリージアとマーがッレとを花立てに挿す。いつものことだけれど、お墓に水をかけてお掃除をしていると、胸の中がスッキリとして元気が出てくる。お湯呑みに缶のミルクコーヒーを注いで供えたとき、「あらぁミルクコーヒー!ひさしぶりやぜぇ」という母の富山訛がどこからか聞こえてきた。

次の日曜日、お寺で一周忌をするけど、降っても晴れてももう静かな気持ちでいられるような気がする。




2003年02月10日(月) 猫だましい

先週、本好きの友人のHPを閲覧していて、ギャビン・ライアルが亡くなったことを知った。

私も大好きだった、ライアルの『深夜プラス1』。冒頭のシーンはパリ、黄昏時のカフェ、ドゥ・マゴ。最高に“小股の切れ上がった”、洒落た、そして手応えのあるミステリだった。

それで、そういや今は亡きコメディアンの内藤陳さんのやっていた酒場の名前が『深夜プラス1』だったな、なんてことを考えながら、ヨシそれでは追悼ギャビン・ライアルということで何かライアルの未読本でも買って読むか、と、仕事帰りに書店へ寄ったが、あいにく『本番台本』も『拳銃を持つヴィーナス』も『死者を鞭打て』も置いていなかった。残念。
で、手ぶらで帰るのもさびしいので、そこいらを物色して文庫本を3冊購入。

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1. カート・ヴォネガット『タイムクェィク』。あ、もう文庫本になってら、などと思いつつ。

2. パウロ・コエーリョ『アルケミスト』。これってもしかして、カスタネダの『イクストランへの旅』みたいなんじゃないのか?などと思いつつ。

3. 河合隼雄『猫だましい』。おっ、感想マンガ by 大島弓子が付いてるじゃないか、と思いつつ。

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『猫だましい』はユーミンの感想マンガもさることながら、最終章にコレットの『牝猫』を取り上げているところが素晴らしい。

この作品を取り上げるにあたり河合隼雄は、“コレットは二十世紀フランス文壇の女王と呼ばれた人で、そのような大家の描く猫の姿はさすがに興味深く、猫を素材とした文学のなかでも名作中の名作と言ってよい。本書の掉尾を飾るにふさわしいものである”と章のはじめで述べている。

うんうん、さすがにこのオジサンはわかっていると大いに気をよくした私。あとは私自身が件の『牝猫』を入手して読むだけか。(未読なんです)
   
   


2003年02月09日(日) 極楽犬

あたたかい。
テニスは、半袖シャツでなければ暑いくらいだった。

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テニスの帰り道、飼い主と一緒の散歩の途中で、土手の草むらに首をつっこんだまま微動だにしない犬がいた。うす茶色の中型犬だけれど、首から先が見えないので犬種は何かわからない。

それにしても熱心に、一体何の匂いを嗅いでいるのだろう。
土塊にこもった春のにおい。芽吹いたばかりのヨモギの新芽のにおい。
それとも、よその犬の残していったおしっこのニオイだろうか。

いずれにしても今、あの犬はヘヴンを体験しているのだ。きっと頭の中は人間には決して観ることの出来ない極楽の曼陀羅絵になっているのだろう。犬の嗅覚は人間の嗅覚の数万倍(数十万倍だったっけ?)なんてことを思い出しながら、クラクラするような思いで、離れた場所から極楽犬を眺めていた。

(しかし、ちっともせかしたり引っぱったりしないで、じっと犬のしたようにさせていたあの飼い主はエライな)
 
 



2003年02月08日(土) ディー・サイン

東京に、ハンス・J・ウェグナーの椅子ばかりぎょうさん集まっている場所のあることがわかった。場所は渋谷区西原。

ディー・サインというその店はデンマークのカールハンセン&サン社の日本法人で、約60年前の木造の倉庫をそのまま生かした店内にはウェグナーのデザインした椅子がズラリと並んでいるという(生唾ゴックン)。

京王新線の幡ヶ谷駅から歩いて行かれるそうだ。よぉく体調を整えて、こんど出かけてみよう(落ち着いて、落ち着いて)。


  
  


2003年02月05日(水) オセールは雪

ロベール・ピレス、まじカッコエェ〜!
アーセナル×フルハムでがつーんと2得点。それにしてもピレス様、駿足。顔だけ見たらそんなふうに見えないんですけどねえ。
特に2点目のゴールシーン、あの矢のような足の速さは一体何なの?ケガの手術前より速くなってるんじゃない?もしかしてあの手術に何か秘密が?(あるわけないだろう)

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夜。スカパーつけたら、一面の銀世界の中でサッカーしている人たちがいた。フランス、デビジョン1のオセール×ソショーの試合。
イタリアでも冬場、北の方の試合でゴール裏に解けずに凍った雪があったりするけれど、一面の銀世界というのは初めてみた。
加えて、降ってくる雪がキラキラキラキラ、ナイター照明に反射してほとんど非現実的な美しさ。

一瞬ジブリル・シセ(オセールFW)の髪と髭にも雪が積もっているのかと思ったけれど、あれは、もとから。
シセの風貌は年寄りなのか若者なのかもわからない、敢えて言うなら超人、みたいになってましたが(笑)。それも含めて、なんともファンタジックなフランスのサッカー風景でした。
 
   
    


2003年02月04日(火) セリエA第19節

ロマー!連敗脱出!(笑)

ローマ×ボローニャ、3−1でローマの勝ち。久しぶりに見ましたなぁ、カペッロさんの両手突き上げて思う存分わめき散らすさまを。この監督さんはチームの調子の良いとき(ないしは勝っているとき)の方がうるさく発破をかけるのです。負けると静かになる。それで、最悪の状態のときには、腕組みして薄ら笑いを浮かべておりますが、こういうときは試合終了後がコワイのだそうな(笑)。

ローマの得点者はモンテッラ、デルヴェッキオ、カッサーノ。カッサーノがあまりにも簡単にゴールを決めてしまったのが、カペッロさんとしてみればちょいと頭の痛いところではありますが、とにかく今年はじめての勝ち点3。ここはひとつ盛大にロマー!(歓喜の雄叫び)ということで。

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ロマー!以外の試合結果も。

ピアチェンツァ×ブレシア、1−4でブレシア快勝。老いたりとはいえさすがバッジォ。1ゴール1アシストで、その非凡な才能を見せつけてくれました。

ミラン×モデナ、2−1でミラン。モデナ善戦するも結局ミラン。しかし勝敗に関係無くきらびやかなミラン。交代で出てきた選手がリヴァウド、トマソン、ピルロだよ。替えても替えても、選手でるでる。

パルマ×ウディネーゼは3−2でパルマ。ナカータ待望の今季3得点目。しかしあのムトゥのラストパス、ほんと、よく出してくれたなぁ!ナカタもあれは決めないとね。じゃないとまたパス出してもらえなくなっちゃうもん(笑)。ムトゥの「出そうかな、持ってようかな」という逡巡が終始ヒシヒシ伝わってくる、とっても面白い試合でありました。

そのパルマからやってきたボナッツォーリがいい感じで活躍中のレッジーナ。ホームでペルージャに3−1とまたまた快勝。ここらで降格ラインからグンッと浮上したいところ。次節はインテル、今度こそトルドから点とるどー。(すんません)

個人的にうれしかったのはトリノ×インテル(0−2)のインテル2点目。レコバのパスからオカンが得点したシーンが、もう最高にハッピーでした。マニフィコ、レコバ!印象の派手さではバティストゥータだけど、レコバのああいうプレイ(超絶ドリブル、そうきたかパス)を見ちゃうと、バティが平凡な選手に見えてくるもんね。
がんばれインテル脇役軍団。(ルシアーノは来なかったけれど)レコバ、エムレ、オカン、カロン、コンセイソン。私、あなたたちの味方です。

さて、気の毒だったのはキエーボのデルネッリ監督。冬の移籍市場締め切り5分前にマラッツィーナをローマにかっさらわれた上に、この19節も試合終了間際に同点弾をくらって、キエーボ×ラツィオは1−1のドロー。
非情の同点弾をかました男は、その名をディエゴ・シメオネと申します。これには温厚なデルネッリさんも“ちきしょー、あのオヤジー!なにがシメオネだシメサバみたいな顔しやがって”と思ったのに違いないのでございます(レオナ読心術)。

さて、気の毒を通り越して心配なのはユヴェントスのデルピエロ。アタランタに1−1で引き分けたのも痛いですが、なんとこの試合で全治5週間のケガ。アッタ〜。3月にはチャンピオンズリーグも再開するっていうのに…。なお今後5週間のあいだにユーヴェと対戦するセリエAのチームは、エンポリ、パルマ、コモ、インテル、ウディネーゼの五つ。トレゼゲ、ネドヴェド、ディ・バイオで、どこまでしのげるか…?
 
  


2003年02月03日(月) 巌流島

おととい注文した『フランドル遊記 ヴェルレーヌ詩集』、山口の古書店から、もう届いた。早い。
コンディションも良く、装幀もなかなか洒落たきれいな本。表紙には金子光晴自らが描いたモンパルナスの絵が使われていた。

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このまえの土曜日、横浜の父の家へ行ったとき、ちょうどTVで『宮本武蔵』の再放送をやっていた。

それで、主演の市川新之介の顔が立派だとか、宮本武蔵って謎が多くてあちこちに“生誕の地”があるみたいねとか、とりとめのないことを話していたら、父が「そういえば俺は昔、巌流島へ行ったことがある」と言い出した。
驚いて「えっ、巌流島ってどこにあるの」と訊いたら「九州と山口県のあいだ。関門海峡のあたり」との答え。訪れたのは十代の終わり頃で、「お盆を伏せたような平らな小さな島で、岩も何にもないところだった」そうだ。

ふーん…。昔のチャンバラ少年にとっては、やはり武蔵、小次郎の対決の地というのは一度見てみたい場所だっただろうか。父にそうたずねると「うん、まあね」と答えて、ニヤニヤしていた。

今日は節分でもあるので、福豆くらいは食べようと思っていたのだが帰りにケーキを買ったら豆のことは忘れてしまった。
布団に入ってから頭の中で「鬼は外、福は内」とおまじまいのように繰り返してから寝た。
  
  


2003年02月02日(日) 椅子の誘惑

新しいテニスシューズはナイキのやつだ。
でもまだこなれてないので、スキーブーツみたいにかたい。
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テニスの後、輸入家具を扱っているインテリアショップで思う存分目の保養をした。実は私はこのところ北欧の家具に興味を持ち始めているのだが、一昨日の晩、出かけたついでに立ち寄った某家具店でみた家具があまりにもひどいので、すっかり嫌な気分になってしまっていたのだ。

別に輸入家具でなくても、国産だって良いものはたくさんあるし、特別高級なものでなくても値段に見合ったまっとうな商品だったら、私だってそんなにガックリきたりはしない。しかし一昨日見たのは、一見プチブル風を装ったまがい物ばかりで、色もデザインもどこかズッコケている(センスも悪いが、要するに人間工学を無視しているのだ)うえに結構な値段がついていた。

ソファもダイニングセットも総じてそんな感じだったのだが、なかに一脚、わざわざ“北欧風”と但し書きのついた一人掛けのソファがあり、北欧ブームにあやかろうというセコさも含めてその貧乏たらしさといったらなかった。腹立たしいやら情けないやらで、もう二度と来ないッと思いながら店を出るとき、うっすらと涙がにじんでいるのに気がついたのだが、どうやらそれは店内に充満したホルムアルデヒドの匂いによるものらしかった。

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そんな酷い思いをしたあとだけに、ウィンドーの中で下からのライトに照らされて浮かび上がるヤコブセンのスワンチェアーを見たときは、目を洗われる思いがした。

モーエンセンのスパニッシュチェアーの無骨なハンサムぶりを愛で、次にハンス・J・ウェグナーの椅子を一脚一脚見てまわる。最後にデコラティブチェアー(通称Yチェアー:ウェグナーの代表作)に腰をおろしたら、フゥと溜息が出た。お尻の下でしなっているペーパーコードの座面と、なめらかなオーク材の、オイル仕上げのフレーム。

椅子に興味を持ち始めた事は年齢と関係があると思う。身体に無理のかからない、楽で快適な座り心地の椅子にいつも座りたい。デザイン的な刺激や面白さよりも、座り心地優先。そう思ったときに、浮上してきたのがウェグナーをはじめとするデンマークのデザイナーたちの椅子だった。こういう生理的欲求に基づいた執着というのは強い。

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すっかり良い気分になっての帰り道、私は頭の中に、自分の理想のリビングダイニングを思い描いている。現在使っている丸座卓をリフォームしたテーブルにクロスをかけて、椅子はウェグナーのCH25だ。この椅子に座って食事をしながらサッカーを観る。中途半端なソファで場所を塞ぐより、食事もそのあとのサッカー観戦も、くつろげる一脚の椅子でした方がずっといい。

でも、ちょっと待てよ。私の理想のリビングダイニングには猫と犬が各一匹ずつ居ることになっているのだ。CH25は座面も背もペーパーコード張りだから、猫の恰好の爪とぎにされてしまうのではないのだろうか。それに子犬がウェグナーの脚をかじったりしたらどうしよう…
いまだ持っていない椅子、居もしない子犬や子猫に一喜一憂するのが、どうしてこんなに楽しいのだろうか。
 


2003年02月01日(土) 『フランドル遊記』、その後。

このまえジャーナルに書いた金子光晴の『フランドル遊記・ヴェルレーヌ詩集』、bk1で検索してみたがやはり出てこなかった。

そのかわり、息子の森乾(もり・けん)という人が書いた『父・金子光晴伝』という本があることがわかったので、そちらを注文してみた。
プロの物書きではない息子の書いた父親および家族の話というのが、当たればプロの作家が取材して書いたもの以上に面白いということは森類(もり・るい。鴎外の次男)の『鴎外の子供たち』という“当たり本”を読んだ経験から解っている。

この乾という息子さん、三年前に七十五歳で亡くなったそうだが、私がいま読んでいる『どくろ杯』には可愛らしいいたいけな幼児として登場している。
たとえば、夜逃げのようにして住処を転々とする両親につれられて引っ越した先で、近所の主婦が昼寝しているその枕元に裸足で上がり込んだエピソード。きちんと正座して「お客様ですよ」と呼びかけると、びっくりして目をさました主婦に「お客さまですよ。お菓子をください」と言って催促したそうだ。寝込みを襲われたおかみさんは、尋ね尋ね家までつれてきたとき、それでも「ほんとうに可愛い」と、愛らしくてならないといった口上だったという。

金子の息子なのに森という名字なのは母の森美千代の姓を名乗っていたのだろう。

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ところが。

夜、外出先から帰って、Easy Seekで検索してみたら、あったのだ。たった一件、『フランドル遊記・ヴェルレーヌ詩集』を在庫している古書店が。
コンディションは普通で2千円だという。結局これも買うことにして、即購入を申し込んだ。山口県の古本屋さんだった。思い立ってEasy Seekにアクセスしてからわずか十数分間の出来事だった。



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