冒険記録日誌
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| 2009年08月05日(水) |
地層階級王国2 幻のドラゴン伝説(高野富士雄/双葉文庫) |
引き続き地層階級王国の続編に挑戦。 第二巻は、前作の冒険で地上世界への道を開いた2人と一匹(主人公とヒロイン・チェルトと、雇われガイトだったのになぜかその後も一緒にいるねこまんまのポチ)が今度は地上世界で、復活した魔王サタンと再び戦うという話しです。 今回はなにか物足りない感じ。前作にあった戦争とか新世界を目指すとか第二次世界大戦時代っぽいテクノロジーとか、そういう独特の世界観が薄くなっています。かわりにチェルトは魔法を使えるようになり、まるで主人公は戦士、ポチは遊び人?の3人パーティで、地上の各町を探検してときおり出没する怪物と戦っては宝石を集めて武器を鍛え、最後に魔王を倒すという、ありきたりなファンタジーRPG風なゲームブックになってしまったようにみえるのですね。 ゲームとしては前作と同じく選択ミスか戦闘に負けることによる突然のバッドエンドを別にすれば、だいたい平穏に進む一本道ストーリーなので、特筆することはありません。このシリーズ独特のすごろくを使ったバトルシステムが面倒で、今回は戦闘は省略して遊んだので正確な難易度はわかりませんけど。 作品そのものはそれになりに仕上がっているので、駄作とまでは思わないけど、前作の魅力だった世界観を潰しているのはマイナスだなぁ。他のサイトで地層階級王国シリーズのファンの感想を読んでも、前作の方が評価が高いコメントが多かったのもうなずけます。ねこまんまのポチのとぼけっぷりがあいかわらずなのと、この巻でストーリー的には完結しているので少年魔術師インディのような未完のシリーズにならなかったことが救いでしょうか。 ちなみに本書の後書きによれば、テレホンアドベンチャーでも、地層階級王国の続編はあったようです。CDで聞いた前作のテレホンアドベンチャーはなかなかの出来だったので興味があるのですが、続編は商品CD化されてないと思われるので、聞くのは無理だろうな。今となっては幻のテレホンアドベンチャーです。
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