妄想穴倉生活
ヒナコ



 一体なんの罰なんだか

昨日のことです。
私は怒涛のスケジュールを乗り切るため、
この1ヶ月というもの不眠不休で働いていました。
その山場のラストにあたる仕事をようやく終え
原稿を持ってバイクに跨りました。
新幹線便に原稿を乗せるためです。
私はちょっと浮かれていました。
これを出してしまえば史上最悪のビックウェーブは去る。
漫画三本とノベルズ1冊とエッセイ一本。これを1ヶ月で。
絶対出来ないと思っていたのに。
落とさずにすんだ…!!!
落とさないなんて当り前のことだけど
ホントにやばい、もう無理と何度も思ったから。
私は見事乗りきった!私偉い!私結構頑張った!
サーファーさながらスケジュールをジェーンなどと呼び
今年のジェーンは手ごわいぜ…。などと呟いてみたり。
ひとつふたつと波を越え波に乗り
「ジョニー!あんたスゲーよ」そんなセリフに
真っ白な歯でVサイン。きらり。そんな気分。

寝不足と浮かれ気分でラララ。確かにそうでした。
とにかく早く原稿を出してしまいたかったのです。
交差点で私は直進しました。
特にスピードは出ていなかったと思います。
その車は左折してきました。
気付いた時、既にブレーキは間に合わないタイミングだったんです…


そうです、私ははねられました…!!


飛んだ、というほどではありませんでした。
転がった、が正しいでしょう。
それでも全身と、頭を打ちつけて
しばらくは立ち上がれませんでした。
まず思ったことは「やべえ!間に合わねえ!!」です。
ただでさえ、もう随分〆切を猶予していただいていました。
10:30までにこれ(原稿)を出さなければ
午前の便には間に合わない!
ドライバーさんの
「大丈夫か?大丈夫か?」の声が聞こえます。
救急車と警察のサイレンも聞こえてきました。
冗談じゃない!体は元気だ!
転がっただけなのでオオゴトにしないでくれ!
それより私を解放してくれ!
このまま駅へ向かわせてくれええぇぇぇ!!
私は立ち上がって元気なのをアピールしつつ
そんなことを叫んだと思いますが、
周囲の大人達(って私も充分に大人なんだが)は許してくれず
おまけに動揺して
原付のメット入れるところにキー入れて閉めちゃうし
救急車の乗務員の人にレスキュー(キーを)してもらったりして
もうどうしたもんだか…

しかし結局なんかだんだん体がおかしくなってきたので
観念して救急車へ。
とにかく出版社に連絡。午後の便で勘弁してもらう。自宅で私が戻ってくるのを待っててくれたアシさん達にも連絡…
終わったら皆でご馳走を食べに行く約束で
楽しみに(特に私が)してたのに…
ごめんねごめんね。凄まじく恥ずかしく情けなかった。
友人アシさんのほうが慌てて病院まで来てくれて、
手続きや事故車(原付)の回収など
すべて手を打ってくれました。
本当に有難う…!!お世話になりました。

その後、怪しい箇所を全てレントゲン撮ってもらいました。
修羅場明けで相当こ汚い格好だったので
それも凄まじく恥ずかしく(涙)
あちこち裂傷などはあったのですが一番酷かったのが右膝で
あれよあれよという間に
どんどん腫れてきてまさに倍々ゲーム。
これ、なんか産まれるんちゃうか…などと
心でわが膝につっこんでみたり。
こりゃー皿のひとつもやっちゃったかなーと思いましたが
幸い骨にはどこも異常はありませんでした。
交差点でどちらもスピードが
あまり出ていなかったのが良かったんですかね。
最終的にケガは、一番ひどいのが右膝。あと右肘の打撲と裂傷。
左脹脛に裂傷。首をちょっとひねったのとあちこち小さく打撲。
昨日は右膝が腫れすぎてて
ちょっと曲げるだけでも激痛が走って
松葉杖ついても1m歩くのがやっとでしたが
今日は腫れも多少引いて、
こうしてネットできるくらいは回復しました。
とりあえず、右手と原稿が無事だったので良かった!

ジェーン(スケジュール)が一段落して、
ようやくちょっと遊びに行ける!と喜んだ矢先に
引きこもりに逆戻りです。ぐふん。
どっちにしろ明日からまた仕事なんですけどね…フフ…

いっそのことあのまま…!!…いや、言うまい…

2003年06月05日(木)
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