ねえ、聞いて。君の為に詩を詠い始めたんだよ。君に届く事がないとわかっていながら、ただ夢中で詠うの。僕にはもうそうすることでしか、君に伝えられる術が無いから。今日はとてもいい天気だったよ。暖かくて、陽だまりの中で思わず頬が緩んだ。そんな、柔らかな春の日。桜も咲き始めて、街がピンク色に染まり始めてる。一番美しい季節。叶うことなら、君と一緒に桜色の風の中を歩きたかった。ずっと吹いていて欲しい。暖かな、桜色の風。