八尋 幸雄の日記

2002年09月27日(金)    報告

今日はうれしい報告がありました。
プロゴルフアーの原口日出樹さんからのご報告ですが。先日関東の試合で
優勝されたとのことです。ただ単に優勝と言う言葉だけではありません。
おもえば・・・3年前にここに治療に来られたときは、手首が動かない
状態でした。・・・というのは、手首が動かないことで整形外科に尋ねら
れ手術をされたのです。手術によってよけいに動きが悪くなり、ここに
治療に来られていた方が連れてこられたのです。そのときの原口さんは顔
に元気がなくかなり精神的にも疲れてあった状態でした。

早速、治療にとりかかったところ、手首どころか体全体が疲労の固まりと
いうか骨盤の状態も良くありませんでした。治療時間はおよそ一時間はか
かりますがその時間中、原口さんはかなり治療の痛みに悲鳴を?あげてい
ました。ここの治療は症状によるところの原因を探して治療するところで
す。例えば肩こりで来院される方ですが、肩こりも症状でありますが原因
とは違うところにあるのです。ですから、結果(症状)を触ってもなんの
解決にもならないのです。腰痛もそうですね。そんなことなど、原口さん
を治療することにおいて痛みを感じておられますが、これは悪いところは
「硬化」しているのでそこを施術することで痛みを感じているのです。
治療経過は順調に行っていましたが、その途中原口さんの知り合いも来ら
れまして、2〜3度痛いと言っては快方に向かわれていましたことで・・
・「なんで僕はまだ治療の時の痛みが消えないのですか」と、何度叫ばれ
た?でしょうか?人には体の状態はそれぞれ違うのですから一言では言え
ないものがあります。そんなある日・・原口さんは静かに治療を受けてい
るではありませんか。私は「あれ?原口さん?今日は静かですね?」と尋
ねたら、「痛くないです」と。。。私は「とうとうやりましたね!」と、
うれしくなりました。原口さんは、すかさず・・「今日で21回目です」
。。と。佐賀県の武雄から・・・・長い距離を、私を信じて。。。。

道中、いくつかの試合も出場されてありました・・・が、ほとんど予選落
ちでした。初めて治療に来られたのは3年前の6月でしたか。その年の
9月にはKBCオーガスタの出場も決まっていたのでしたから、原口さん
はもちろん出場する気でおられたようです。が・・・体の状態はゴルフが
できる状態ではありませんでした。私は無理とわかっていましたが、原口
さんの気持ちを理解していましたから、なんとか出場させてあげたい一心
でした。練習もしないといけませんから、8月には手首が完璧とまではい
きませんがクラブを振れるところまではいけるように・・と。原口さんも
がんばったお陰で練習もできるようになり、なんとかオーガスタには出場
されました。・・・が、結果はしれたこと。

原口さんは言われました。「来年からは、体の手入れとウエイト練習、
全てを作り変えるようがんばります」と。私は思いましたが、もし原口
さんがオーガスタに出場できなかったら、かなり悔やまれたことであり、
このような言葉はでなかったかもしれないと。。
それからが、原口さんの「試練の道」の始まりでした。
予選落ちで途中帰りが何度あったことでしょう。ひたすらに、治療・・
練習と一心不乱でした。それが、このように優勝の日が訪れたのです。
「努力」の言葉のなにものでもないでしょう。
スポーツというものは本当に「自分との戦い」だということも私も
元競輪選手のかたわら、感慨深く思い知らされました。
また、スポーツとは美しく輝いているように見えますが、裏では相当な
練習、練磨があるのですね。
原口さん本当におめでとうございます。今後のさらなるご活躍をお祈り
致します。

ここに来てあるスポーツの選手はたくさんおられます。全てを紹介する
ことはかなりの時間を要します。それはひとつひとつひも解くように
紹介させて頂きます。人間のドラマ・・・・美しいですね。



    篠栗治療院 院長より


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八尋 幸雄