ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ |
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2007年03月24日(土) | かんたんなはなしさ |
ピアスをはずしたら少し 血が出た 痛いとは まったく思わなかった いつからか 血も 日常の一部になった あんなに怖かったのに 「大人になるってこわいね」 君はいつか云った いや、正確には思い出せない 君が誰なのか スプラッタもホラーもいまだに怖いし 擦り傷ぐらいで涙が出るのに 耳たぶから出る液体は あたしには涙よりもうすい あたしの書くものは 唯一無二ではないらしい 彼女はあたしの足あととぴったり同じ靴を見たことがある らしいよ 驕り高ぶるのは簡単だね ね、でもほら、ね 楽だよね、ほら、ね じゃあ、血で書いてみようか と思ったりする この耳たぶからしとりしとりと落ちる血で きれいな和紙に書いてみようか 「あたしはひとりだ」 って |
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