| ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ |
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| 2002年06月12日(水) | ねえ、と空気が。 |
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ねえ、と空気が問苅テけた。わたしはさっと振り返った。空気は姿をくらまし、わたしはねえ、といったその空気を見失った。なんだかやわらかくつめたい、ココナツミルクプリンを食んだときのような気分になった。 わたしは泣いていた。空気が、何故泣くの、と言った。わたしは答えれずに、口をつぐんでしまった。空気がわたしを笑った。 「君は何になりたい?」 野田がひどく唐突にたずねた。 わたしは、空気になりたい。 その答えをきいた野田はわたしの手を握って、 「空気になっても僕は君をみわけられるよ」 と言った。そんなの嘘だ。 |
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