ぐっどないとみゅうじっく
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「生きることは悲しいよ、生きることはさわぎだよ」 『雨のバケツ』ボブ・ディラン
夜にふらっと、渋谷に行って 『アイデン&ティティ』(原作みうらじゅん、監督田口トモロヲ)を観る。 前から観たいとは思っていたけど、なかなか都合があわなかった。 映画が始まって10分くらい、スタジオのリハーサルを終えたメンバー達が 安居酒屋であ〜でもないこ〜でもないとロックを語るんだけど 思わずそれで泣いてしまった。 全然泣かせるシーンでもないのに胸がいっぱいになってしまった。 僕に今足りないもの、求めていたものはまさにそれだった。
これと言って新しい展開やストーリーはないけれど キャスティングもよかった。 結構、大物がチョイ役で出てるので それを見つけるのも面白い。 主人公中島役に銀杏BOYSの峯田和伸。 彼の音楽を決して好きにはなれないけれど 彼自身を好きになってしまいそうなほど、魅力的だった。 その彼女役が麻生久美子なんだけど これもはまり役。 演技が上手いって訳じゃないんだけど、声がいい。 こんな娘にあんな言葉掛けてもらえたらなぁ…なんて。 あとは謎のボブ・ディランに爆笑。
エンドロールを観ながら、こころが熱くなった。 すごく大事な忘れ物を届けてもらったような。 バンドをやったことがない人はバンドをやりたくなるだろう。 バンドをやったことがある人はまたバンドをやりたくなるだろう。 何かを形容する時、ロックかロックじゃないかでしか 決められない人に是非観て欲しい。
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