この家には、たくさん…の写真がある…
でも この家には、私の写っている写真はない…はず…
電話台の下の引き出しが写真入れ… 昨日、父と姉が昔の写真を見ようとしたみたい…
そして気付いたみたい… 私の写っている写真がない事… 私が写っている写真があっても、 私だけ黒く塗りつぶされている事… 一人で写ってる写真は全部捨てた… 誰かと写ってる写真は黒く塗りつぶした…
姉には、昨日軽く聞かれた…私は適当に流した… 父は、今日問い詰めてきた…怒っていた… 私の返答が気にいらないのか、怒鳴りかけてたっけ…
もう何年前の話だろう…4年は経ってるんじゃないかな… 当時、自分の持ち物と一緒に捨てた… 写真も、パスポートも、大事にしていた物も全部… 捨ててしまった…もう必要ないと思ったから… そう…死ぬ前の身辺整理をしていた時に… 自分という人間の証拠・痕跡が少しでも少ないよう… 写真も持ち物も捨てた…少しでも消えるように… 本当は何もかも、他人の記憶も消したかった… でも出来ないから、出来る範囲で消した…
整理も終わって、誰もいない家で… 一人だけの家で…独りだけの家で… 死ぬ準備をした
輪っかに頭を通し、降りようとした時、 携帯にメールが届いた… メモリとメールの削除を忘れていた事を思い出した… 届いたメールに無難な返事を返して…もうお終い…
のはず・・・だった… のに…メールの最後に
死なないって約束、忘れないでね。 独りで死なないでね。 死ぬ時は一緒にいるから。
そんな内容だった… あと少しなのに…思いとどまってしまった… 遠くに住んでいて、私の状況もわからないのに… あの子は不安にでもなったのかな?… 結局…今もこうして生きてる…変われないまま…
家族はいつだって私を追い詰めるだけ… 家族は何一つ気付かなかった…気付いていない… 誰も何一つ気付かなかった…馬鹿みたい…(苦笑) いつだって…今までも、今も、これからも… そして、何をしても…家族からは言刃しか… 私の命を繋いだのは、血の繋がらない人…
言葉がいっぱい出てくるわ… 止まらなくなりそうだからここまで…(苦笑)
ただ一つ、本当の一番の馬鹿は… それでも「家族」というモノが欲しいと感じてる「僕」なんだ
本当…馬鹿みたい…
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