酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2007年03月15日(木) 『禁じられた楽園』 恩田陸

 文庫化されたので再読しました。いやぁ、面白かった。やっぱり恩田陸はスペシャルに好きだー(叫)! 3年前に刊行された時よりも数倍楽しんで読めたことはラッキーだったなと思います。何故、数倍も楽しめてしまったのか。それはこの物語の舞台やベースである熊野や神様についてスゴク興味が深くなり、地道に学習しているから。これってそういう素地がある人にはたまらないんじゃないのかしらん。邪悪なヒーロー烏山響一は恩田陸のほかの小説でちょこっと登場してかなりインパクトの強かった人です。なので彼を物語の軸に持ってこられた時にはヤッターと嬉しかったものです。悪の魅力、負の魅力。そういうものも確かに存在しますから・・・。前に読んだ時にはラストの展開に多少疑問があったのですケレドモ、今回はすんなり胸に落ちました。やはり神様について考えていたことが大きかったようです。あ、別に宗教にはまるとかではなく、神社とか神域とかそういう日本古来の場所への興味だったのですね。はい。ただ3年前と同じく、最強キャラが実はアノヒトであることは驚きとともにそうあるべきだなぁと思えます。これは時間を置いてまた読むとまた受けとる感じが違いそうな気がします。文庫化されたこともあって超オススメでーすv

 さあ、新しい恐怖を語れ。

『禁じられた楽園』 2007.3.15. 恩田陸 徳間文庫



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