青春の思ひで。

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2005年07月03日(日) 赤と黒。

一日たりとも考えない日はないよ。
もうずっと会ってないよ。会ってくれないよ。
きっと話もしてくれないよ。

決まって吐き気を催す場面がある。
夜の、家までの帰り道。道路の横。
黒いタクシーが通ると気持ち悪くなるんだ。

もう真夏のように暑いのに。

真っ赤なロングコートを思い出すんだ。
真っ赤なロングコートを着た、あたし。

家の横のコンビニが。
暗闇の中に光っているのを見るたびに。


冬のような春の夜の、赤いロングコートの、場末のホステスのようだと形容された女と、黒くてちっとも硬派じゃないスーツを着たホストのような男が見える。


後輩は「気にしてないけど、本質的なところは気にしてるよ」と言う。
でも、きっと気にしていないのだろう。些細なことだと思っているのだろう。あたしも、気にしていないと思っているのだろう。
あたしは「気にしてないどころか、気に病まない瞬間などない」という言葉を飲み込んだ。
春が早く終わればいいと思った。
まだ春が終わっていない。
思えば今年の始まりの日から、ずっととらわれている。半年も。


天上旋律 |前略プロフィールゲストブック永久少女天然色夢絵巻kitchen & closetMAIL

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