青春の思ひで。
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一日たりとも考えない日はないよ。 もうずっと会ってないよ。会ってくれないよ。 きっと話もしてくれないよ。
決まって吐き気を催す場面がある。 夜の、家までの帰り道。道路の横。 黒いタクシーが通ると気持ち悪くなるんだ。
もう真夏のように暑いのに。
真っ赤なロングコートを思い出すんだ。 真っ赤なロングコートを着た、あたし。
家の横のコンビニが。 暗闇の中に光っているのを見るたびに。
冬のような春の夜の、赤いロングコートの、場末のホステスのようだと形容された女と、黒くてちっとも硬派じゃないスーツを着たホストのような男が見える。
後輩は「気にしてないけど、本質的なところは気にしてるよ」と言う。 でも、きっと気にしていないのだろう。些細なことだと思っているのだろう。あたしも、気にしていないと思っているのだろう。 あたしは「気にしてないどころか、気に病まない瞬間などない」という言葉を飲み込んだ。 春が早く終わればいいと思った。 まだ春が終わっていない。 思えば今年の始まりの日から、ずっととらわれている。半年も。
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