青春の思ひで。
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少し前のこと。
鬱になったので、 「こんなあたしが誰かと付き合うなんて無理なのよ」 などと喚いてしまいました。
そうしたら、愛人さん(仮称)に苦笑された挙句に言われてしまいました。
「Jと言ってることがまるで一緒」
Jさんはバイト先の先輩にして、大学の先輩でもあり、愛人さん(仮称)の幼馴染にして、目下あたしの最大の恋敵。 男だけど。 あたしと愛人さん(仮称)の関係を知らないJさんは常にあたしの恋路を阻むかのように邪魔をしてくる。 一番さんよりも強敵。
愛人さん(仮称)は言った。 「鬱はJの面倒を見てるから慣れてる」って。
だから、首締めの告白をした。
赤い革紐や、ピンクのリボンで力の限りに自分の首を締めた話。 今年に入って3回。
これで、ひくなら遅かれ早かれだ、と思った。
「でも、俺と付き合ってからはしてないんでしょ?」
「……1回だけした」
「いつ?」
「7月の初め。引きこもってた頃」
「何で?」
「……さぁ?寂しかったからかなぁ……」
「……旅行中にやらないでね」
「わかったよ。帰ってからやるから」
「……あのさぁ、俺の存在の意味ってあるの?」
「意味?」
「俺がいても寂しくて、そんなことしちゃうの?」
「…………だって、寂しいんだもん」
「何でよ」
だって、寂しいんだもん。 どうしていいかわからないんだもん。 あたしだけがどんどん暴走していって止まらないんだもん。 怖いんだもん。 怖くて、何も聞けない。何も言えない。 機嫌を損ねたら、切り捨てられてしまうって思ったら。
「君」は確かにあたしの横にいる。 でも、いないも同然だ。
だって、卑屈になってしまう。 あたしは一番さんには勝てない。
それからあたしが何を喋ったかはよく覚えてないんだけど。 愛人さん(仮称)は言った。
「あのね、言ってなかった俺が悪かったけどね」
あのコよりも、瞳冴のことを思ってるよ。
混乱した。 あたしは「二番」だ。 ずっとずっとそう思ってきた。 「二番」がいいんだと思っていた、あたしには。 あたしには、「二番目」の立場がぴったりなんだ。 そう、あたしは「一番」になれない人間。 恋愛ごとじゃなくても、あたしは「二番」でいるほうが物事がうまくまわっていたんだ。
でも、もう一番さんはいない。 あたしは「二番」じゃない。
じゃぁ、あたしは…………。
「ひょっとして、ひとりで妄想して、ひとりで落ち込んで、鬱になって……自滅してた?」
「いや、俺が言わなきゃわからないんだから仕方ないでしょ。ごめん」
愛人さん(仮称)が「愛人」じゃなくなった瞬間。
3ヶ月目にしてようやくスタートできたような気がする。
あたしは、やっとあなたを欲しがってもいいんだね。
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