夢袋。
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2011年10月16日(日) 動物写真家

北ヨーロッパのはずれの町に着く、30人乗りくらいの船。

ここから先は進めないので、海を歩いて陸に上ってくれないかとのこと。

船には世界的に有名な動物写真家が乗っており、

そんなことは苦にもならない、といった感じで、

畳一畳くらいの大きなトランクを両手にひとつずつもって、

腰まで海水につかって歩いて行く。

なんとなく、その大柄な写真家のあとをついてゆくと

陸についてすぐにトランクを開けた。

トランクの真ん中には長い木がいっぽんくくりつけられており

そこから8つの鎖がのびて、8匹の見たことのない動物がつながれていた。

トランクふたつ分で、16匹。

何となくテンにも似ているような動物。

船が揺れたせいか、半分ちかく、死んでいた。

じっと見ていると、写真家は、

「ぼくは最近写真家になったと思われているけど

この動物たちは、少年時代にずっと入院していたころ、

僕がつくった生き物たちなんだよ」と言った。

このひとの撮る写真に写る動物は、たしかに見たことのない、

知らない動物ばかりだったのを思いだした。


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