大失恋をして悲しみにくれ、思い立って手袋屋を開くことにする。手はじめにデパートの催事場に屋台のような店をオープン。まったく売れない。商品をよく見ると黒い良質な革の手袋に金の立派な刺繍で「神奈川」と大きく縦に入っている。自分でも、これは売れないだろうな、と思う。