森岡万貴 徒然記 (黒いブログ)
INDEX|previous|next
ビブラフォン、なんて人口の少ない楽器をメインに活動していると、度々遭遇する質問に、「いいよねぇ、やっぱりヴァイブはミルト・ジャクソンだよね?ね?」と言うのがあります。かなり頻繁に。 ビブラフォンと言えばジャズ!と連想される方が多いらしく、勿論ジャズは大好きですが、私はジャズヴァイバーではないし「うぁ、またか。」といささか辟易してしまいます。
ミルト・ジャクソン→ジャズ→ビブラフォン、と飛んで来て下さった方には大変申し訳ないのですが、私はミルト・ジャクソンに憧れまくってヴァイブを弾いているのではないのです。彼が素晴らしいのは、それはもう分かり切った事ですが、私の音楽はまた別の方向を模索しているのです。どうしてもどちらか選べ、と言われたならば、ミルト・ジャクソンよりもゲイリー・バートンが好きです。でもこれは、単純に好みの問題です。日本酒よりブランデーが好き、と言うのと同じで、日本酒それ自体または日本酒愛好家の方にはなんの罪もありません。私はゲイリー・バートンを目指している訳でもなく、そんな事を言いだしたら、ゲイリー・バートンよりチック・コリアの方が断然好きです。しかしクドいようですが、バートン氏にはなんの落ち度もありません。このまま書き続けると、果てしなくなるので、好きな音楽家については追々お話します。
そもそも、日本人って、「〜〜みたい。」とか「〜〜に似ている。」「〜〜のヴァイブ・バージョンだね。」と言う具合に、あらかじめ存在を確認済みの物を基準にカテゴライズしないと不安になっちゃう方が多い様に感じます。私は、誰かのマネをしているのではないし、誰もやっていない事をやりたい。なので最近は、こんなような事を、なるべく正直に答える様にしています。
私は感性に頼って生きているので、そんな広い意味で好きな人は、ミッシェル・クワン選手です。久々に泣きました。ソルトレイク。長野五輪の時から応援していましたが、やっぱり彼女は素敵なアーティストだと思います。アートの世界だと感じました。
絵も好きです。全部直感で観ます。鳥肌立ちまくる時があり、そんな展覧会に行った時は、とても幸せになります。(最近終わった、某M展には、ちょっと怒りましたね。)
文章。鳥肌が立ったものは、スケジュール帳にメモっておきます。
自然の風景には、しょっちゅう鳥肌が立ちますが、写真は撮りません。その時その瞬間、目で見た感覚を信じます。そんな風景は、絶対忘れないし、たいがい曲が出来ます。ライブ中は、そこにフィードバックしながら歌っています。
私は感覚人間なんですねぇ。 好きな物は好き。好きな人は好き。鳥肌が判断します。だから、ミルト・ジャクソンに憧れていなくても、堪忍してください。
|