│←死に物狂いに数えきれない赤い夢を紡げば→│
吐きだこが右手に4つ出来ています。 私はとても見苦しいから。ネイルアートして ぴかぴか綺麗になった爪を以ても,ただ目立つのは吐きだこです。 大金を費やしてネイルアートをしてもらっても意味が無いのかもしれない。 けれども,気分が違うというのは大した自己満足で,私は気分が変われば それで良いのじゃないかと思ってしまう。
手首を染めた赤い夢は,なんだか綺麗だった。 でも爪に血が入るとおかあさんにみつかるから少し躊躇います。 おとうさんに左腕を握られてひっくり返されて見られるので少し躊躇います。 私はゆっくりと目を閉じて,夢よ覚めてほしいと願いました。
「神様,あと,一本だけ・・・」
あと一回切ったらやめよう。幾度もその想いが交差して。 いつでも止められるんだとそう思っていたけど,結局 何回やってもやめられないままで。後一回だけだから。そしたら終わるから。 うん。後一回。もうリストカットやめる。だから,だから。 今日だけは,いいよね。馬鹿な私に ブスリ。人間ってそんなことができる唯一の動物なんじゃないか。 私のある友人のように他人の気持ちになって手首を切ることも何か 突き動かされるものがあったからではないのか。 人間の感情移入の能力は恐いほどのものがあって。時に哀しく時に愛しくて。 こういう感情を抱ける時,大嫌いな動物だけど人間として生まれて 良かったなと想える。
ひからびた子猫を,ふと座りこんだ老婆が掌の愛で包みこむ。 そんな幻影を夜の道路上で観た。 お空はやるせない悲しみ色をしていて。
そうだ。わたしは死にたいんじゃない。 自分を傷付けたいんだ。§2004年04月03日(土)§ |