│←あたしって幸せ?→│
@今こうやって日記を書いている。
自分の思うことや感じた事を 文字にして、表現できる。 素直じゃないけれど、頭に浮かんだことを其の侭 キーを打つ。 自分の痕跡を、此処に残せる。 それってとても、幸せなこと。
あたしは幸せ。
先生への想いも、はっきりしている。
小さいけれど、この爪に、あたしの好きなオレンジ色のマニキュアを塗れる。 それって、とても幸せなこと。 入院しているひいおばあちゃんは、息をするのも精一杯。 おばあの前で泣いてしまう。 おばあにとって、今、何が幸せなのか、考えてもみない。 「もう、殺して欲しい。」 「しにたいよぉ。」 を繰り返す。 でも あたしとお母さんは、 「また元気になって、うちの家で、いっしょにご飯食べようなあ。早く元気になりやぁ。」 と、いかにも無責任な言葉を、発する。 そうでも言い続けなければ、明日まで生きていてくれるか、わからないから。 おばあは、入院しているので、真っ白い天井をいつも見上げて生活している。 天井ばかり見ていると、ますます老化が進んで、頭の中まで真っ白になるんじゃないか?と不安になりますが、 あたしらがお見舞いに行くことで、刺激を与えられたらいいなあと想います。 そして、少しでも刺激になればと思い、何でもいいから、喋りかけます。 水やお茶などは、肺に入って誤嚥を起こすといけないので、ゼリー状のものをあげます。 「おいしい」 おばあは、そう言って口をもぐもぐ。 おばあの病室は、個室ではなく、六人部屋です。 他の人のにおいや、テレビを見る音や、うめき声が聴こえます。 更に時々、ピーーーっと心停止か何か判らないけれど、変な音が聴こえてきます。 あたしの家は、お金がないので、ICUではなく、そのような病室にしか、おばあをいさせてあげることはできません。 だからこそ、おばあにお迎えが来るときは、病院なんてもっての外、死なせたくはないのです。 みんなの笑顔の中で、死なせてあげたいのです。
生意気で、ほんとうに、すみません。
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