│←シンナーを吸う高校生 大麻や注射だとか→│
@もう、みんな、ばかみたい。
気持ちよくなって、凄く気持ちよくて、天にも昇る気持ちになるのは 確かだけれど。
道端にころがって、お葬式帰りの小学校の先生に助けてもらうなんて そんな生き恥を晒さないでよね。 友達がすっているのを横で見ていて、巻き添えを喰らった。 帰り道、目の前が真っ白になって、自転車が扱げなくなったのです。
折角開き始めた人生。 まだまだ半開きの人生だけれど、閉じてしまう事はしたくない。 この腕の力の許す限り、扉をこじ開けたいと願う。
昨日、偶然コンビニの前で逢った中学校のときの友達(以下Mor彼女)と、 今日遊んだ。 Mちゃんとは、小学校からの仲。 特に仲良くもなかったけれど、いつも何かする時はいっしょだった。 高校は違うけれど、 あたしは、Mちゃんの描く漫画や、小説や、話す事の真剣さが凄く好きだ。 髪の毛は染めていて、馬鹿っぽく見えがちだけど、実際頭がいい。 学校へ行かなくても、テストは断然他の子より よろしいのだ。
Mちゃんは、シンナーを吸っている。
うそっっ・・・・
声を漏らさずにいられなかった
しかしながら、懸命に努力して、その感嘆と凄まじい驚愕を肺に押し込み、いつもお得意のボケた調子で
「そうなんや〜」
と喋った。足の裏から、汗が大量に噴出したのを 自分は、心得た。
シンナー。 他に其のことを知っているのは、友達のYちゃんと、その彼氏だけだそう。 ホントにそれだけ? でも、信じることはできない。
その透明の液体は、ポ●リス●ットの500mlペットボトルに入っていた。 透明で、それこそ害のないように思えるが、一端ふたを開けてしまうと、 異臭が漂う。 その液体は、友達の売人(二人いる)から、なんと ¥3000で買い取るのだそう。 Mちゃんは、その液体をコンビニで買った25×35cmのポリ袋 (Mちゃん曰く「ニィゴォサンゴォ」)に入れて、 スゥハァすぅはぁ・・・っとすると気持ちいいのだそうだ。
自分は、リスカをやめろと言われても、 先生や両親や友達や、何度も何度も約束した けれど 結局 今も時々してしまう。 きっと、前よりは浅くなった。 でも、本気で死のう、とする日は来ないのだと想う。 今のあたしには。。
だから、彼女にあたしが 「そんなことやめろ」 とそのまま言葉をぶつけても、無理なのかもしれない。 でも 助けてあげたいのは、確かな気持ち。 リスカをしているあたしに 人の面倒を見る余裕さえないあたしに とやかく言われるのは厭だと想う。 むしろあたしおが言う権利や資格など、どこにもない。 しかしながら、判っているのだけど、自分以外の人が悩んで、 ぼろぼろになっていく姿を見たくはないのだ。 其れは単なる 自己満足だ 欲望を満たすためだ −−−−−−なんでも言ってくださって構いません。
哀しいだけ。愛しいだけ。
彼女は、自分より何倍も頭がいい。 彼女は、何でも、自分のしていることをわかっている。
なのに、 なのにどうして??
頭の悪い自分には、こんな事しか浮かばない。 何も語れない。 何も諭せない。 只、彼女の話に聞き入っているだけ。
あたしは、どうしたいの?
自分が、さっき、『でも、信じることはできない』と言った のは、 あたしがMのポリ袋を預かったにもかかわらず、 ペットボトルを持っていない と言い張った彼女を見たから。
悪いけど、あんたが、「コレで終わり」って言って、 ポリ袋に残った液体を すぅはぁすぅはぁしに、トイレに入っているとき、見ちゃったんだよ。 あんたの黒いカバンの中。 堂々と入ってたよね? 家に置いてあるって言ったよね? あたしがこんな性格だってことも知らないから、あんたは、昨日のあの時コンビ二で話しかけて来たんでしょ?
同情が欲しいのなら、構って欲しいのなら、 もっと、近道があるはずよ。 そうやって、遠まわしに同情を求めたりしないで。 直接交渉のほうが楽なはず。 あたしの悩み訊かれたって、あんたには反応しない。
あんたとあたしは似てるよね。 どこかで、あんたも此処に書いてるような事、想っているんじゃないかしら。 まぁ、それはそれでいいんじゃない。
不幸自慢をするなら、あたし以外の他の人にしたほうが無難。
Mは、所謂、見ため的に、教師たちの言う世間一般の列記とした 不良ムスメ。 髪は金髪、スカァトは短い、化粧は厚い、よくサボる、口が悪い・・・・・ 等等。
Mは、頻繁に、保健室に顔を出す。 保健室といえば、あなたもご存知のように、 心に病を持つ者や擦り傷をした者や捻挫をした者や 重症から軽症まで、色々な生徒が出入りする場所。 そのなかに、一際真面目そうな女の子(以下A)がいた。 Aは、学校に来るのが厭になりかけている。 対人恐怖症の気を持っている。新しいクラスにも馴染めないでいた。 お昼ごはんも、保健室で一人食べていたり。 ある日、保健室に頻繁に来るMと、Aは、ばったり逢う。 話しかけたのは、A。 はじめはぎこちなかった会話が、お互いの話をしているうちに 打ち解けあったそうだ。 Aは、Mちゃんの不良っぷりを見て、羨ましがっていた。 Aha,Mちゃんに、スカァトは折り曲げると短くなる ということを教えてもらった。 そうするとどうだろう、 Aは学校へ行くのが前の時とは全然違って、楽しくなった。笑顔が増えた。
Mちゃんは、人を、助けてあげられる。 透明な液体と共にいても、あたしは、そんなMちゃんが大好きだ。§2002年06月02日(日)§ |