Juliet's Diary
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ご存知だと、思いますが、2/24・25 札幌に、行ってまいりました。 実は、この出張。自分にとっては、とても、大きな意味が、ありました。
1年以上前から、計画されていた、当社のオフコン・プログラム変更。 実は、わたしは、当初、会議にすら、参加させて、もらえませんでした。 最初は、入社7年とはいえ、業務課に移ってから、2年。 未熟な故に、参加できないのだと、解釈していました。
しかし、8ヶ月前の、たっくん入社で、それが、違うことが、わかりました。 彼は、入社と同時に、会議に参加していました。 たっくんは、PCのプロフェッショナルでは、ありますが、 オフコンに、関しては、まったくの、素人です。
”もう、すっごい、眠かったです。わかんなくて”
彼は、男性だから、参加できて、わたしは、女性であるから、参加できない。 男女差別の激しい、我社らしい、理由でも、ありました。
そして、半年前。プログラムの本格変更、3週間前。 じゅりさんにも、覚えてほしいから、と、よくやく、会議に呼ばれました。
しかし。
内容を見て、驚きました。 これでは、営業部が、対応しにくいと、自分には、経験上、わかるのです。 (けっこう、イイ線、いってたのですがね) すぐに、部長に告げると、プログラマー業者の方も、龍兄も、 部長も、慌てていました。不思議な顔を、していたのは、たっくんくらいです。
時間がない。そして、最終権限をもつ、部長も多忙で、時間がない。 何度かの、会議を経て、わたしの、営業部での経験が、必要だ、と、 龍兄も、部長も、プログラマーの方も、わかってくれたようです。
”じゃ、最後は、じゅりさんが、決めていいから” そう、部長は、言い残して、別の仕事に、向かってしまいました。 まさか、ここで、急遽変更になるとは、思っていなかったのでしょう。
”じゅりさんが、いいと、思うなら、それで、いいから” 部長の言葉は、主任である、龍兄には、どう、聞こえたでしょうか? 今でも、ちょっと、心苦しいことでも、あります。
そして、プログラム変更前に、各拠点へ、説明の旅。 これも、もともと、龍兄と、ふたりきりの、部署ですから、 ”じゅりさんにも、行ってもらわなきゃね”なんて、言っていたのに、 いつのまにか、入社2ヶ月のたっくんが、行くことになっていました。
まだ、トンチンカンの、たっくんに、内容を教え、 先生役、生徒役の、説明の、シュミレーションまで、してあげながら、 なぜ、自分が、行けないのか、不満で、仕方がありませんでした。 龍兄も、営業部の内情は、わかりませんから、 営業部用の説明は、わたしが、補足しなければ、いけなかったのです。
”狭山に、行かせて下さい”
本社のセンターとして、埼玉にある、当社最大の、機材センター。 一拠点くらいは、説明に、行かなければ、 自分も、覚えられないと、思ったからです。 さすがに、泊まりでもないし、関東内ですから、それは、OKが出ました。
龍兄、たっくんが、信じられない、強行軍で、全国を回る。 どれくらい、信じられないか、というと、たっくんは、 初日、羽田→札幌→福岡。2日目 九州2拠点。3日目、広島。4日目、四国。 それも、各拠点は、中心地から、とんでもなく、離れているのです。
”メシ、食うヒマも、ないんですよ!”
日本を、一日で、縦断以上し、既に、福岡で、ギブしそうになる、たっくん。 彼は、飛行機の乗り方すら、しらない人でした。 (ま、初日の計画を、立てたのは、わたし、なんですが。アクマでした)
その間、自分は、お留守番です。ものすごく、くやしかったです。 しかし、くやしがっている、ヒマはない。 説明の途中、各拠点で、質問が出たり、わからなくなった、龍兄やたっくんから、 ひっきりなしに、電話が、入ってきます。
”じゅりさんが、全部、わかっていてください”
龍兄の指示で、全て、わたしが調べ、ふたりに、通達。 その連絡係は、確かに、わたしが、いちばん、適任でした。
”じゅりさん。今回は、ほんとうに、助かりました” 査定の面接時、龍兄から。 ”じゅりさんの、お陰で、よく、理解できました” 帰ってきて、へろへろの、たっくんから。キミも、あの短期間で、よく覚えたよ。
そして向かえた、本格的施行の3月を、前に、 再度、業務課員巡業の旅、の、指令が、部長から、飛んできました。 もう一度、各拠点で、直接、説明し、データからは、わかりにくい箇所を、 業務課員の目で、直接、確認し、問題点などを、再度、確認するためです。 もちろん、この半年で、更に、変更になったプログラムも、再説明です。
”じゅりさんも、行ってみたら?” たっくんが、二人きりの残業時、そう、言いました。
”龍兄、いる? たっくん、いる? いない? じゃ、じゅりさん、でも、わかるかな?”
事情をしらない、各拠点の人は、 わたしのことを、ハナから、わからない人、と、決め付けます。 説明にも、行くことも、できない人。女だから、わからないだろう。
どれほど、わたしが、くやしい思いを、しているか。 それを、たっくんは、わかっていたのです。
”じゅりさんが、説明すれば、いいじゃん” 電話で、質問がくると、最後まで、たっくんに、説明させる、わたしに。 じゅりさんが、答えれば、みんな、わかってくれるよ、と。
でも、そうすると、今度は、たっくんが、地方の人に、信用されなくなる。 だから、一旦、電話を切らせ、わたしが説明し、それを、たっくんが、伝える。 とんちんかんの彼が、説明する、相手の質問は、ほんとうに、雲をつかむよう。
でも、時間がかかっても、絶対に、たっくんに。 そのせいか、彼の信用度も、また、知識も、短期間で、飛躍的に、のびました。
”札幌に、行ってみませんか?” 近畿地方は、関西人の、龍兄の担当。 それより南は、交通機関の関係上、連泊の、旅。たっくんの、担当です。 そして、唯一、本社より北の、札幌営業所も、たっくんの、担当です。
”でも、部長が、OKしないと、思うよ” もう、入社8年、会社の事情は、骨の髄まで、わかっています。
しかし、たっくんは、ソレでは、終わらなかった。
”部長には、ボクから、話してみますから” 龍兄からの、突然の言葉に、驚きました。 たっくんから、龍兄に、わたしの、札幌行きの提案が、あったとの事です。 そして、龍兄は、部長のOKを、もらってきてくれました。
”今、羽田に、到着しました” 札幌からの帰り、会社に電話を入れ、残業中のたっくんに。 龍兄は、その日は、京都に、行っていました。
”ありがとね” ”なにがですか?” ふん。28のクセして、照れてんじゃ、ないよ。 キミがスキだと、龍兄も、大好きだと、興奮して話していた、 ”白い恋人”を、お土産に、買ってきたよ。
絶対に、失敗するワケには、いかない。 女性社員の、地方出張は、我社、始まって以来の、こと。
”ウチの会社も、変わったね〜”
かなりの人に、そう、言われました。 お恥ずかしい話ですが、ウチは、本当に、差別の激しい、職場です。
絶対、雪ですべって、ケガをしては、いけない。 寝坊しては、いけない。飛行機に、乗り遅れても、いけない。(当たり前)
絶対、絶対、失敗しては、いけない。 提案してくれた、たっくん、龍兄。 許可をくれた、部長に、迷惑をかけては、いけない。 それから、後に、出張が、あるかもしれない、他の女性社員に、 ハタ迷惑な、前例を、つくっては、いけない。
ほんとうに、くだらない、とても、小さなことですが、 それでも、自分には、とても、大事な、出張でした。
無事、終わらせることが、できて、よかった。
白い恋人に、ガッツポーズをつくる、たっくんを、見て。 彼は、明日、静岡です。 龍兄は、明日まで、大阪で、金曜は、入れ替わりで、わたしが、狭山。 会うのは、来週の月曜ですが、はやく、会いたいです。
小さな、小さな、くだらないこと。 でも、わたしには、仲間の気持ちが、うれしかった。 この、札幌出張は、自分にとって、とても大事な、思い出と、なるでしょう。
しかしですね、この出張。 札幌に、1泊、しているのですが、扱いとしては、日帰り出張です。
”朝の3時起き、じゃないと、時間、ないんだよ!”
冬の札幌、という関係上、帰りの飛行機を、早めに設定。 5時半、新千歳発の飛行機。 そうすると、朝を、早くするしか、方法が、ない。 空港から、営業所まで、片道、2時間、かかるしさ!
”じゃ、前日、泊まっちゃえば?”
たっくんの、提案に、ピカーン! 急いで、名古屋出張中の、龍兄に、許可をとり、 そのまま、チャイナ出張中の、部長にまで、電話連絡。
しかしながら、札幌は、日帰り扱い。 半年前の、たっくんなんか、そのまま、福岡、行っているしね。 なので、宿泊手当ては、ナシ。まぁ、そこは、覚悟の上、だけどね。
そして、24日。行ってきます、と、本社を出たのは、10時半。 2時間以上かけて、狭山第4センターへ。 昼メシは、時間がなくて、食べながらの、説明です。
説明後、息つく間もなく、羽田へ直行。これも、2時間くらい。 急いで、羽田で、夕食をすませ、そのまま札幌へ。 9時到着では、空港内のレストランが、閉店していることを、知っていたのです。
”ハラへったよ〜・・・” すますまを、見て、吾郎ちゃんの、番組を見ながら。 唯一の食料は、機内でもらった、ANAのアメ、数個。
そして、翌朝。朝食は、どこかで、買おうと、思ったら、 空港内のお店は、すべて、9時から。 仕方なく、営業所最寄の駅周辺で、買おうとしたら、街中は、10時から。
”なんでも、いいから、食わせてください”
むかえに来てくれた、営業所の人に。 最寄駅から、さらに、車で、雪の中を、進む、進む。 そして、唯一、開いていた、街道沿いの、お店は!
”あぁ、中居さんが、天使に、見える!”
それは、24時間営業の、吉野家の牛丼。 朝から、牛丼か? ですが、すきっ腹ですから。なんでも、おっけーです。
またまた、説明をしながら、吉牛を、がっつく。 説明は、お昼休みに、ずれこんだが、また、送って行くのが、面倒だから、と、 ぶっとおしで、説明し、終わってから、昼食へ。 食後、そのまま、ラーメン屋から、最寄駅へ、直行。なんて、あわただしい。
そして、家に着いたのは、ボク生き、30分前。 もう、見る気など、起きないほどに、ぐったり、でした。
これだけ、ハードなことを、たっくんや、龍兄は、ぶっとおしで、数日。 それも、出張手当は、一日、1000円。交通費、実費。(泣)
でも、やっぱり、行ってよかったです。 札幌は、初めて、でしたし、営業所の人にも、会うことが、できた。 就業時間中の、業務課員の説明、なんて、ジャマでしかないのに、 こころよく、むかえいれてくれた。ありがたかったです。
そして、もうひとつ、すてきな出会いが、ありました。 吾郎様FANの、こずえさん。当方のSPサイト、登録者の方でも、あります。
たった、1時間程度の、時間。 それでも、当方の、業務優先の、不確かな約束にも、こころよく、 札幌まで、出てきて、くださいました。
ほんとうに、少ない時間。 物足りないほどに、でも、話は、とめどなく。 あっという間の、時間でした。
”札幌にいるのが、実感できない。 このまま、夜まで、いっしょに、話をしたいくらい。 じゃ、また、今度、とか、言って、終電で帰る、そんな感じ”
自分としては、とても、うれしく、そして、楽しい時間でしたが、 ほんとうに、短時間で、申し訳なく、思っていました。
”せっかく、来てくれたのに、こずえさんには、物足りなかったな?”
わざわざ、空港まで、来てくれた、こずえさんに、 少しだけ、自分は、不安な気持ちを、持っていました。
けれども。
”じゃ、ここで” 空港前で、別れの言葉を、告げようとした、その時。
”ほんとうに、ありがとうございました。また、お会いしましょう” そう言って、こずえさんは、すっと、手を差し出し、握手を、してくれました。
”あぁ、ムリをしてでも、会って、ほんとうに、よかった!” 心の底から、そう、思いました。
時間がない。それは、言い訳だと、アタマでは、わかっていました。 だからこそ、ムリをしてでも、時間を、つくった。 不確かな、約束しか、できない自分に、イライラも、した。
”でも、でも、ほんとうに、会って、よかった!”
そう、実感できた、その、握手。
”札幌に来たら、また。東京に来たら、ぜひ”
すまっぷさんから、また、ひとつ、すてきな、出会いを、頂きました。 そして、ムリをしてでも、会った方がいい、と、事前に、思ったのも、 それも、やはり、すまっぷさんの、影響だと、思います。 昔のわたしなら、”時間がない”で、おわっていたかも、しれません。
こずえさんとは、当方の小説についてや、つよしくん、吾郎様の話で、 時間が足りないほどに、おしゃべり、致しました。
この続きは、ぜひ、また。
ほんとうに、わざわざ、ありがとうございました。 待ち合わせの場所にすら、たどり着けなかった、わたしですが、 でも、ほんとうに、会えて、お話できて、うれしかったです。
2003/02/25 雪ふる、札幌にて。
とても、大事な、忘れられない日に、なりました。
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