千羽鶴
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風が吹く中 太陽に背を向けた。 紅い華に憧れて 紅い太陽を妬んだ。 小さな僕は いつも何かに憧れて。
ある日真実が僕を打ちのめす。 なれやしないって気が付いて 幻を吹き飛ばした。
紅い華に憧れた向日葵を ある日太陽が打ちのめす。 あざ笑う光の中で 同胞の流す血を見た。 腐敗していく彼等の血を啜りながら 紅を憎んだ。
変わりゆく向日葵。 染まりゆく向日葵。
ある日通りすがりの人が俺を打ちのめす。 優しく微笑みながら 俺を「太陽の花」と。 そう呼んだ。 その人は紅く美しい花の首を刈り 花瓶に刺して優しく愛でた。
消えた向日葵。 血の涙を流す。 優しく微笑みながら。
mocco
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