[ 天河砂粒-Diary? ]

2004年10月10日(日) 【水饅頭観察日記】その13と14

色々あって、観察日記をつけている心の余裕がなかったのです。
華屋地下栽培の水饅頭毒にやられて、パステルピンクの喋って働くマンドラゴラと三途の川でフォークダンスを踊っていたわけではありませんのでご安心ください。……念のため。
結果だけを言ってしまうならば、夏をともに過ごした水饅頭は、もう、いません。
今思えば、駆け抜けるような、楽しくも短い2ヶ月間でした。
ありがとう、水饅頭。さよなら、水饅頭。
感謝の気持ちを込めて、水饅頭観察日記を終わります。

……とか書いて終わったら、怒られる&悲しまれるんだろうなぁ(笑)
手を抜くなー! とか、三紀さん酷いっ とか、音声付きで想像できます。
水饅頭がいなくなってしまったのは事実ですが、いなくなるまでの記録が、
辛うじて手帳に残っているので、それをここにまとめようと思います。
少し長くなるかも知れませんが、おつき合いいただけると嬉しいです。

2004年09月10日(金)【水饅頭観察日記】その13

桃色水饅頭を飼っていらっしゃるというrinさんから頂いた、
「うちのコは氷と一緒にお皿にいるのがお気に入り。大きめのお皿だと凍る心配もないようです(笑)」
というメールのアドバイスをもとに、大きめのスープ皿に氷入りプールを作り、その中に、水饅頭を泳がせてみた。
お皿の縁を滑らせるようにして、水饅頭をプールの中に入れ、様子を見る。
ゆらゆら揺れ浮かびながら、しばらくは不思議そうに「きゅきゅ」と鳴いていた水饅頭だったが、やがてご機嫌に歌い出した。
良し。ミッションクリア。これで心おきなく、明日から出かけられる!
もんじゃを食べに行くのだ。……東京まで。しかも、泊まりがけで。
楽しく語って食べて飲んで帰ってきたら、待っていたのが水饅頭の腐乱死体。
なんてことになったら、夢見も悪すぎるってものだから、どうしようかと悩んでいたのだ。
冷蔵庫に入れていく。というのも考えたけれど、これは水饅頭であって水饅頭ではないから、耐熱温度の面で不安が大きい。
和菓子であるところの水饅頭は、要冷蔵だけれども。
例えば子猫やハムスターを、暑がっているからといって1日冷蔵庫に入れて置いたらどうなるだろう。……きっと、二度と戻ってこないだろうな。うん。
そんなわけで、お泊まり外出中に水饅頭をどうするかは、悩みの種であったので、この情報は多いに役に立ちました。感謝。ありがとう、rinさん。
と、心でお礼を述べながら、ご機嫌な水饅頭を眺める。
乳白色の陶器でできたスープ皿に、まるでシロップを思わせる透明な水と、溶けてきらきら光る大きな氷。そして、その中に浮かぶ、ぷるぷると艶やかな水色が揺れる水饅頭。
……うおお。スプーンですくって、食べてしまいたい!!
きっと、きっと、つるんとして、ぷるんとして、ひんやりとして、美味しいに違いない!!!
落ち着け私。深呼吸だ私。これは食べ物ではありません。
明日はもんじゃ、明日はもんじゃ。と、呪文のように唱えながら、
辛うじて、誘惑を堪えたのでありました。よくぞ耐えた、私。

2004年09月12日(日)【水饅頭観察日記】その14

土曜・日曜と、まるまる2日、しこたま遊んで帰ってきた。
豆電球だけつけていた部屋に入り、ごきげんな声で水饅頭に声をかける。
そこで異変に気づいた。水饅頭の歌声が聞こえない。
慌てて部屋を明るくして出窓まで駆け寄り、スープ皿をのぞき込む。
ゆらゆら漂う水饅頭に向かって声をかけながら、軽くスープ皿を指先でつつく。
水饅頭は、この上ないくらい不機嫌そうな低いトーンで、小さく「きゅっ」と鳴いた。
良かった! 生きてた。一安心だ。
「ただいま」ともう一度声をかける。
水饅頭は、短く「きぇ」と鳴いた。……きゅ。というか、きぇ。というか。
人間っぽく表現するならば、「けっ」って感じ。
うわぁ。水饅頭がふて腐れている!!
2日間、薄暗い部屋にほったらかしにしていたので、拗ねてしまったみたいだ。
これはこれで、ちょっと可愛いかも知れない。(外道)
わずかに心ときめかせながら指先でつんつんと突いてみたら、嫌そうに、小さくうにょんと横に滑って逃げられた。
水饅頭さん、かなりご機嫌斜め。
まあそれも致し方ないと思いながら、水を換え、新しい氷を入れてやり、
明日になったら機嫌も直っているだろうことを期待して、今日はもう寝ることにした。




2日分でこれだけかぁ。あと7日分、メモが残っているのですが。
一気に書いてしまうのもなんとなく躊躇われるので、
何日かに分けてアップしたいと思います。
もしかしたら、また、更新に日数が開いてしまうこともあるかもしれませんが。
よろしくおつき合いいただけると、ふるふる震えて喜びます。
……水饅頭が、ではなく、私が。

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