[ 天河砂粒-Diary? ]

2004年08月30日(月) 参戦報告・撤去連絡&【水饅頭観察日記】その7

8月が終わりますね。つまり、夏休みも終わるわけですね。
や、社会人の方々に夏休みは関係ないですし。
大学生の方は、まだしばらく夏休みという方もいらっしゃるので。
過ぎゆく8月を、特別に惜しむというのも変な話ですが。
私はこの時期、いつも思う。
「ああ、今年の夏もまた、何もしないままだったなぁ」と。
……生まれてこの方20年※。ちっとも成長しておりません。
※言うまでも無いですが。年齢は、サバ読みまくりです。

そんな今日この頃。
某ライトノベルの短編賞に『尖塔より愛を込めて』改稿版を投稿いたしました。
本当は、口の悪い手乗り妖精の話を書きたかったのですが。
いやはやまったく。どこまでも、成長のない私でございます。

それに伴いまして、負け犬お題作品『尖塔より愛を込めて』を、
サーバー上から撤去いたしました。
改稿したと言っても、87枚だった作品を70枚に減らしただけですので。
致し方ないお話でございます。
来年早々には、再度アップできると思いますので、
(それはつまり、選考落選。ということですが。笑)
読もうと思ってたのに! という、奇特な、かつ、ありがたい方が見えましたら、
誠に申し訳ありませんが、半年ほどお待ち頂きますようお願いいたします。

他には何か、ご連絡……。
あ! そうだ。
下のメールフォームから、メッセージをくださった皆様、
どうもありがとうございます! 励みになっております。
その割りに、反応が悪くて申し訳ありません。
まあ、更新停止中のサイトだしな。と、優しい心で見守っていただけると、
とってもとっても、申し訳ない気分になります。(ダメじゃないか)

さて。では、「続き読みたい人は押して!」とか、投票を催促しておいて、
余裕で半月も放置していた【水饅頭観察日記】をお届けいたします。
……色々と、ごめんなさい。


【水饅頭観察日記】その7

薄緑色の房の中で。それはまるで、孵化する直前の、魚の卵の様に。
水色の影が、ぐるりと回転する様子が、月明かりに透けて見えた。
歌声は、絶え間なく、その房の中から静かに響いてくる。
魅入られたように、息を潜めて見守る私の目の前で、
薄水色の影は何度かぐるぐると揺れるように回り、おとなしくなった。
歌声だけが、部屋の中に溶けるように響いている。
月明かりの下で、やがて、薄緑色の房がゆっくりと開き始める。
5片の萼にそって、切れ目が入り、はらり、はらりと、房が落ちる。
そして、その中から、透けるような薄水色の、小さな水饅頭が、
柔らかな歌声とともに、姿を現した。
月明かりに照らされて、ゆらゆらと光る。
すごい。本当に水饅頭だ。しかも、歌う水饅頭だよ。
待った甲斐があったね。これで200円は、断然安いよ。
どこか抜けた頭でそんな事を考えながら。
私は気が付いたら、出窓の前でぐっすり寝ていた。
朝、目が覚めたら、結局水饅頭はどこにもなくて。
実は夢オチだったりしたら嫌だなぁとか思いながら……。


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