メモリーズ
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2002年03月20日(水) 生 死 正 違

今迄少しずつ増えたモノは
そう簡単には片付かなくて
少しずつ
少しずつ




本日部屋の掃除を少々した。
あんま片付いてねぇ…(汗)
庭に出て日光浴。

家には猫が三匹。
ふと見るとそのうちの2匹が鳥を咥えてた。
とっさに走って口から鳥を奪い取る。
必死に鳥を奪われまいとする猫と
必死に鳥を助けようとする俺。
そして辛うじて生きてた。
スズメだ。
二匹のスズメの片方は、俺の手から飛んで行った。
もう片方のスズメはひん死の状態。
首が切れてて、それでも生きてて。
籠に着ていた服とティッシュとスズメを入れて寝かせた。
横たわっていたが、生きてる。
……そして苦しんでる…。

俺が中途半端に手を出したが為に
その鳥は今生きてる。でも、苦しんでる。
苦しまずに逝かせてやるべきだったのだろうか。
でも俺はとっさに猫から奪い取ってしまった。

猫の本能 自然界の掟 弱肉強食

今俺は一つの命を目の前にしている。
でもこれはスズメだ。沢山いる。
…数の問題じゃない。一つの命だ。
でもスズメを動物病院に連れて行くなんて馬鹿げてる。
…そういう問題じゃない。一つの命だ。
でも俺は生きていく中で沢山の命を犠牲にして生きてる。
なのに何故この鳥は生かそうとする。
…でも俺が奪ってしまった。そして俺が苦しめてる。それは事実で…
そしてその命も俺次第なのかもしれない。
でも結局俺は動物病院には連れて行かなかった。
それが俺のしたこと。俺が動かなかったという事。

…今思えは猫から奪い取る事自体きっと間違ってた…。
とっさに助けてしまい、悩んだ…。
沢山自分に問いながら考える。
猫は俺ら人間に飼われていて、餌をもらい食い物には困って無い。
それなのに食べる為に殺すのでは無く
遊びの為に命を殺すのか?
…遊びじゃない。本能だ。
奇麗事並べたって俺だって沢山の命を殺してる。
食べ物だって本当に必要な量以上に取ってる。
沢山の命が、人間の身体に摂取され、その命の糧となり生きる。
しかし実際賞味期限やら何やらでゴミとして捨てられる命もある。
ブロイラーの鳥は日を一度見るだけで殺され整肉され店頭に並ぶ。
そして人間が買わなければ、捨てられてゴミとなる。
…人間という存在。人間が作り出したシステム。
そして俺が、俺ら人間が生きて行く中でのシステム。
………………………………

こんな事を考えてるその時もスズメは苦しんでる。
生きたいと叫びながら苦しんでる…。

俺は結局、救えるかもしれない術を持ちながら、世間、常識、知識、これらに侵されていて、結局考えるだけ。
結局こんな事を考えながら時間は過ぎた。




…スズメは起き上がっていた。
結局俺は何もせず、スズメは自分の力で立ち上がっていた。
その時スズメがどういう状態で、その傷がどういうものなのかも知らずに、立ち上がったスズメを見て喜ぶ。
生きてる。生きてゆける。と。

そして安心した俺は普通の生活を送り、そして眠りに着いた。


mocco