今月ももりだくさん、おお振り感想です。
試合はじまらなかったー!でも不満はない、かなり充実した内容だったと思います。あえて難言うなら詰め込みすぎじゃねーのか…ってぐらい…いや、詰め込みすぎて読みにくいということではなくて、たぶんきっちり拾ってくれるだろうとは思うんだけど。
この作品の難点を強いて一つあげるとしたら、キャラの書き分けだと思うんですね。ひぐちさんは画力が低いというわけではなくて、むしろ表現は出来ているのに、表に見えてる部分がおっつかないような印象があって… 野球漫画ということで、どうしたってキャラ数は多い。熱心に話を追っている人間にとっては十分見分けられるくらいに書き分けは出来てますが、一見さんとか、キャラ追いしないでスッと読みたいタイプの人には時折判別に苦しむところがあるんじゃないかと思います。ネームで、場面転換の部分などかなり気を遣って描いてるのは良くわかるんですが。 特にハマちゃんは、見た目もっとわかりやすい特徴をつけても良かったんでは?と思います。まあ、今後出てくる時はあの応援団姿がメインでしょうから、見分けは付きますが。 視点がいくつも出来ると(西浦ナイン視点・相手チーム視点・応援団視点・マネジ視点・父母視点)それが移動した時にすぐにわからないと困りますよね。マネジ視点と父母視点は女性キャラだから差がすぐわかるけど、相手チーム視点との差はもっとはっきり付けた方がいいような気もする。キャラががっちりと描き分けられていれば、場面転換もわかりやすいんですが…
あと、顔もそうだけど体格が、どのキャラも同じように見えてしまうのはスポーツを題材にしている漫画としてはまずいのでは…。みんな小さいんですよね…西浦はみんな一年だし、花井がデッカいってのは一応わかるのであんまり気にならなかったんですが、今回桐青の子たちが揃ってるところを見て、ちょっとオイオイと思いました…ちっちゃすぎるでしょ、みんな! というかまあ、アレがひぐち絵だと言ってしまえばそれまでなんですが。 スタンドで桐青三人組が観戦してた時、この人たちも大きくないなあ(少なくともそう見える)と思ってたけど、今回の桐青の子たち集合場面見ると、むしろ準太なんかあの中ではデカい方なあたり(春観戦時から背が伸びたのかもしれないが笑)。79ページ最後の「はい!」のコマ、準太の後ろの子たちは一二年なのかもしれませんけど、実際試合に出るのはほとんど三年だと思うんだけどなあ。二年の準太とか一年で補欠に入ってる利央の方が、普通は珍しいわけで。
抽選会の時に栄口くんが他校の選手のことを「みんなデッカい」「花井だってタテはあるけど全然細い」ってゆってたでしょう。西浦はみんな一年みんな大きくなくて細い、でも…っていうのが話として面白いわけで、そりゃあこれから成長するにしたって、一年段階じゃまだみんな他と比べてちっちゃいはず。話の中でも「そうなってる」はずですよね。 例えば、桐青のメンツが西浦ナインを見て「あのチーム、みんな小さくて細っこいなあ」とかいう場面があったとしても、桐青の子たちを見たら、その台詞に説得力がないわけですよ。おまえらだってちっちぇえよ(笑)と思っちゃいます。 今までおお振りで出て来たキャラで、明らかに「大きい」、そう見える、そうとしか見えないキャラって織田(186センチ)くらいですよ。畠は実は179センチあるけど、あんまりそうは見えない… 花井は大きいんだけど、ギャグシーンになると縮んじゃうんだよね。ていうか、基本的に西浦ナインはギャグになると大きさが均一になる。花井は坊主頭だからまだ区別つきやすいですが。 他にナインの顔ぶれがいくらか出て来たところと言えば榛名のいる武蔵野がありますが、あそこの三年たちはそれまでサボり気味だった弱小高の子たちだから、小さく描かれていてもおかしくない。むしろ、やや体格良い感じで描かれている榛名と好対照です。 でも桐青は二軍があるぐらいの大きな野球部なんだし、ましてや去年は甲子園に行ったんだし、もうちょっとみんなタフそうに描いてもいいんじゃないかなと思うのです。すごく正直な眼差しで言えば、今回の桐青の場面で三年のレギュラーらしく見えたのって和サンだけです。他に三年いねえのか?と思ってしまう。 まあ、また桐青についてはあらためて書きますが、もしかしたらそれまでは弱くて、エースに準太を擁していきなり強くなったチームなのかもしれないけど。なんか、あの桐青の場面だけだと、「去年の優勝校」「二軍まである強豪校」って感じ、あんまりしないんですよね… 西浦から桐青への場面転換、もっと桐青のデカい設備とか校舎とかそういう遠景から入れるか、部員がたくさんいるとこ先に描くとか、最初にそういうの入れた方がそれっぽいと思うんですが。場面転換した一コマ目の和サンがものすげー温和な顔なのと相まって、桐青ってなんか、小さめの子がいっぱいいる、優しい主将がまとめるハートウォーミングだけど弱そっ…な学校みたい(笑)オレたち強くないけどチームワークは誰にも負けないゼ!みたいな(笑)むしろ、ブイブイ言わしてる主人公のチームが油断して負ける相手(そして主人公チームは初心にかえる)っぽい。あ、あと監督とかコーチの姿がないのもそれに拍車をかけている。 でも、監督やコーチのキャラが立ってるとか、部員が多いとか、設備が豪華とか、そういう部分はこれから出てくる別の高校が担ってくれるんかもしれない。じゃあ桐青の個性ってなんだよって話になるんですけど、これがデータもないしぜんぜんわっかんないんですよね〜(笑)振り出しに戻る。 以上の感想は私が桐青に人一倍っていうか人億倍くらい思い入れがあるからってだけかもしれませんが…
でもやっぱり、キャラクターの書き分けは、あのいきなり絵柄を変えろとか言ってるわけじゃなくて、もうちょっと、もうほんの少しわかりやすくした方がいいと思います。目が大きい絵柄なのでどうしても全体的に子どもっぽい顔立ちになっちゃうのはそれはしょうがないけど、ギャグ調のモブになった時に全員身長が同じサイズになっちゃうと、個体認識しづらくなるんだよね。花井はもう少し大きく、田島をもう少し小さく描いた方が基準がわかりやすくていいんじゃないかと… ひぐち絵はとても好きなので変えないでほしいんだけど、すこうし、わからない程度に何かを変えた方がいい気がする。
さて珍しく苦言を呈しましたが、いつものように感想、冒頭から順に。
マネジの花園!いいなあ!帽子かぶった女の子たちの群れ、かわいいー。今後チアとかも出てくるのかなあ。 千代ちゃんの本命は明かされないまま。ここは明らかにしなくてもいいような気もしますね。決まっちゃうとつまんないし。開会宣言アナウンスの女子がかわいいー。
入場前。春日部の双子、一番と二番なの!?バッテリーなんですか!双子バッテリー!トーン薄い方(涼)がキャッチで、濃い方(葵)が投手かー。帽子を間違えたヤンチャっぽい方が捕手で、頭良さそうな方が投手なんですね。 しかし、いくらなんでもそれで自分のユニフォームを確認する三橋…ってあまりにお花畑すぎやしないか。 春日部の二人の学年ははっきりしませんが、柴先輩がいるし二年なのかな。いくらなんでも一年ってことはあるまいよ。
オカンの前の花井はごく普通の男子だ!「イネー」「シラネー」って!あー、そうなんだー。カワイイなあ…やはり梓という名前はイヤなのか…妹ちゃんたちの名前が知りたい。 そして、花井は中学の時もキャプだったんですね。意外。いったい一巻冒頭の悪花井はなんだったんだろう…中学ん時も押し付けられて苦労して、高校入ったらオレは変わるぜ!とか意気込んでたのだろうか。それはそれでカワイイ。でも結局素に戻って西浦のオカン的役割におさまってるあたり。ちなみに西浦の親父はモモカンです。 父母会が作られるという流れになってよかったよかった。モモカン一人がバイトして金銭的負担があるってキツすぎるもんなあ。本人がよくても、周囲がね。気になってたので、解消されるようで安心しました。 私服モモカンの周囲の男の子たちが振り向いてるのがカワイイ。 三橋ママ、中学ん時一度も試合見たことなかったのか…今は観戦に来れてるし、仕事にも余裕が出来たのかな?
前回に引き続き出番の多いハマちゃん。やはり怪我持ちだったんですね。そして、「ケガレた過去」の詳細ものちのち明らかになるのでしょう。後輩の泉がああいう態度を取るのも、やっぱりそのバカが原因の何かが、呆れるような類いのものだからなんでしょうね…これは遠からず判明しそうなので、あまり予測はせず。ハマちゃんの友達の「キモ」がいいなあ…
ああそれにしても今回も判明しませんでしたよ桐青のデータハアハア。今回は阿部様の手になるデータまでもが登場するも三橋のアレさにこれっぽっちも情報は流れず。見せて見せてよその紙の束。ていうか阿部様の直筆の字を拝ませてください。モモカンと花井と三人で解析したデータ。たぶん千代ちゃんも横にいて「あのバッターはこうでした」「●●さんは膝が開くクセがあって」とか、字にはしきれなかった情報をみんなで拝聴したり。 阿部様の脳内フィルタを通過して打ち出された桐青データ、見たいです。阿部様のチェックポイントとか。ここは必ずテストに出るから覚えておかな。これは桐青だからというよりも、阿部だから。阿部ゆえに見たい。 もう阿部様直筆の字だってだけで萌え。そうそう、今月号とは何の関係もないんですけど、桐青萌えの合間に、脳のトレーニングとして阿部の弟はどんなか想像するという楽しい活動を行っておりました。そう、我らが阿部隆也さまには弟がおるのです(一巻カバー折り返し家族構成参照) 弟はクソ生意気だといいですね。情緒不安定気味な兄を殊の外ウザく思っているといい。兄はうちに帰ったら、三橋の凄さを熱く弟に語ったりしてしまうんじゃないか。サッカー派(*兄がウザいから)の弟心底ウンザリ。兄のことは兄ちゃんとか兄貴とかでなく,タカヤと呼んでるといいと思う。 ああ、阿部って素晴らしい。阿部の弟ってだけでこんなに萌え。そんなウザ兄でも、勝ち進んだら試合見に来てくれるといいな弟。すんげーダルそうに。
えー、感想に戻ります。 阿部と三橋はまだ蜜月っぽいが、これがもう一度くらい瓦解してほしい。桐青戦では雨が降るようだし、地固まってほしいものです。 …桐青戦、雨かあ… 今月号の伏線の張り具合だと、まあ普通の漫画なら桐青負けるわな…負けちゃうのかなあ…和サンがあんなこと言っちゃうのも不吉極まりないし(よほど昔一回戦負けしたのがトラウマになってんのか?)雨が降るのは番狂わせのしるし。冒頭で春日部の双子を出してるのも、今後対戦させるための布石じゃないかと勘繰ってしまう。抽選会だと春日部が何番引いたかはわからないんだよな…つまりぶつけようと思えばいつでもぶつけられる。
桐青語り…なんていうか語ることが多過ぎて、わたし上手く言えないわ。どうしていいか分からなかったわ。 和サンが準太に「特にこの一年はバッテリーで世話になった」と言ってますが、去年の甲子園はやっぱり準太が投げたんですかね?和サンはたぶんレギュラー捕手だと思うんだけど。一年でエースでしかも甲子園行っちゃうなんて、準太ってもしかしてかなり強い投手なんでしょうか。とにかくどんなチームなのかデータが原作になさすぎるよ桐青。準サンが右投ってことしかわからなかったよ桐青。西浦の打順が少し変わってますが、どういう作戦なのかなあ。 スタンドで武蔵野観戦時の桐青三人組、前にも書いたと思うけど、準太が割と榛名の球にノーリアクションなんですよね。和サンも話振らないし。これは捕手として自分ちの投手を他と比べてどうこう言ったりしない配慮なのかもしれないが。でもやっぱりどうしてだろうと不思議に思ってたんです。普通なら、学年同じだし、投手だし、何らかのリアクションあってもいいと思うんだけど、準太は榛名の球を認めているようではありますが、別にコメントはしてない…どちらかと言えば武蔵野チーム全体を見て「このチーム 夏…上がって来れんスかね?」とコメントしてます。 謎が多いよ準サン。そして今回はたくさん喋ってくれたよ準サン。準サンは和サンが来年とか先の話をするとドキっとしてるよね準サン。今月号は私が多くを語らずとも準サン。
(注*ユタさんは準→和前提です)いやあ、和サンはあれだね準太の気持ちに気付いてない説支持者だったユタさんですけど、今月号で「いや、気付いてる!」と確信したね!気付きつつも、自分から準太を卒業さそうとしてるね!準太それに激しく拒否反応示してますよ。「あさって投げるでしょ」の顔がマジすぎる。そんなにムキにならんでも。一見普通の先輩と後輩の会話の水面下で何かが進行している。ヒイイ。しかし和サンは次のページで更に引導渡してますしね。練習は最後ですからね。試合負けたら、問答無用でお別れです。終了です。準太ものすげー切ねー顔でドキっとかしてるし。シェチュネー!シェチュネーよ準サン!
いやあ私、以前は「桐青戦はじまったらなんだかんだ言っても西浦応援しちゃうんだろうな〜」なんつってたんですけど、ダメですね、もうもの凄い勢いで桐青応援するね。だって負けそうなんだもん。あのフリで、しかも雨でしょ。もう負けるしかねえってシチュエーションだよ。そりゃないよ。 でもね、桐青に負けてほしくない反面、負けたら今までずっと自分の気持ちを押し隠してきた(決めつけ)準太も、そのストレスというか勢いというかでもしかしたら告れるんじゃねーの?とかひっそり思っていたんですよ。勝ったら、そんでそのまま順調に勝ち上がって行ったりして、いいとこまで行って負けたりして、そうやって普通に終わったら、なんとなーく三年は引退して、もう練習来なくなって、でもOB会主催で駅前のプリンスホテルの大ホールで三年生送る会とかやって、予定調和で二人は離れていくことになるんでしょう。その流れがぶち壊されて、一年ばっかのチームに一回戦で負けたりしたら、うわあOB会盛り下がることこの上ねえ!桐青ナイン的にはアレだけど、準太にはもしかしたら、いいかもしれん。とか本気で考えているユタさんですよ! 今月号読んで、もう準太の中のいろんなものが臨界点寸前だと感じた!だってもう先がないんだもん。試合負けたら、それで和サンいなくなっちゃうもん。「ありがとう」とか言い出しちゃってるもん。和サンに思いっきり先手打たれちゃってるよ。
あれだよね、和サン的には準太に自分にとらわれていてほしくないんだよね。準太は実力のある投手だから、和サンから離れて独り立ちしても十分やっていけるんですよ(この辺微妙に選手としてのとそうでないのと混在している)。だからわざわざえらい気の早いお別れの言葉を思い出の詰まったブルペンで口にしちゃったりして…準太はそういう和サンの気持ちをわかっていつつも反駁せずにはいられないのですよ。まだだもん!と子どものように「あさって投げるでしょ」とか言っちゃったりしてよう。 この二人のどこが萌えって、準太の方は明らかに惚れてるんだけど和サンは明らかにそうじゃないとこなんですよね(断言)。で、今までは和サンはやさしいからもっとこう、気付いてないか、気付けば気付いたでどうしようかと思い悩んだりしたりするのかと思ってた。でも今月号読んで、和サンは非常にはっきりした人なんだなあと…この土壇場でもの凄いきっちり線を引いてきましたよ。アワワ。準太、見込みねーよ。ある意味振られたも同然。 泣いてすがってもダメそう。同情で付け入ることも出来なそうなくらい、完全にお断りって感じだった。 長い付き合いだし、一年バッテリーを組んで、甲子園にまで行った。お互い性格も知り尽くしていて、かわいい後輩で、投手としてはもちろん誰よりも準太を評価してるだろうけど、でもそれ以上のものはないのね。バッテリーとしての、チームメイトとしての絆が強いだけに、そうじゃない部分は残酷なくらいはっきりしている。準太が混同していても、和サンは混同することは一切ない。厳しい。そんな和サンが私は好きです。惚れ直しました。
順当に勝ちあがれば、まだまだ「あさって」はある。でも負けたらもう、ない。
そんなわけで、桐青には負けてほしくないが負けたらそれはそれでオイシい、とは考えている次第です。桐青去年甲子園行ったしさ。準太と利央には来年もあるしさ。 ていうか、負けたらやってくれる。準太は必ずやってくれる。そんな彼の強い意志を感じた今月号です。私、準太を今まで見損なっていたかもしれないわ。準太はやれば出来る子だよ!
今月号の和サンの有無を言わさぬ引導の渡し方を見るに、たぶん告ってもはっきり振られると思うけど頑張れ準太!当たって砕けろ!輝け!青・春!
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