「人間」菅井優児
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明け方、隣のベッドが慌しい。ちらりと覗くとベッドの端に何か筒のようなものがぶら下がっている。 何だろうと思ったが、眠いので寝る。
朝起きて気付いたのだが、事故で足を骨折したらしい。昨夜見た筒は牽引用の錘だった。
朝食を済ませ、ブラブラダラダラ。
売店にて本を購入後、本日午後の検査に向けて点滴。
10時より絶飲食のため、腹をすかせながら「新・愛の嵐」を観て気を紛らす。
14時頃、看護婦に呼ばれベッドごと運ばれる。
何か壁のようなものに横たわる。壁が傾き床になる。 体を海老のように曲げてくれと言われてOK牧場。しかしあんまり曲がらん。 背中に消毒液をつけられる。冷たい。 そしてあまり心地好くない針の刺激の後、造影剤注入。 給食に出てくるマーガリンがズビビビと背中に入り込んでくる感じ。 色々な体勢を要求され、それをしぶしぶOK牧場の果て、疲れ切ってKO牧場。
検査終了。ベッドという名の棺に横たわり、部屋に戻る。
その後、すぐ眠りに落ち、足の痛みで目が覚めて、薬を飲んではまた眠る。
夢と現実の境界線があいまいなまま、一日が終わる。
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