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リンクフリー、辞めてもいい?(苦笑)
心の中にリンクを張ってください
(オレ、今いいこと言った)



2005年08月19日(金)

久々の更新。

酔っているので書くが、オレは人と人との関わり合いを、自分で言うのもなんだがすごく良く重視している。たとえばお金を借りたとする。元々の返済日に返せなかったとする。その場合は元の返済金に上乗せして必ず返す。そして、心から感謝を述べる。中には、そんなことよりも期日にしっかり返せと怒る人もいる。だがそれで許してくれないなら、もう付き合わない。そういう人選は密かに行っている。オレは周りにいる人を幸せにしたい。少しでも金や楽しい時間を提供したい。そう思っている。だから借りは必ず返す。心配するな。

こないだ、コンビニに置いてあるブラックジャックのペーパーバック?(というのだろうか)300円ほどの簡易版を読んだ。例のごとく大泣きした。誰も信じてくれないだろうが、オレは31歳になった今でも、感動するものであれば映画でも小説でも漫画でも音楽でもアニメでも泣く。感動するからだ。黒川ケンキチ宅で見せていただいた「ふたりのスピカ」というアニメのDVDは最高だった。

「ブラックジャック 希望に燃える若者編」というタイトルが付いているので、お近くのファミリーマートで見かけたら、是非とも手に取ってもらいたい。オレが声を上げて泣いてしまったのは「なんという舌 ABACUS WITHOUT ARMS」という巻である。これは何度読んでも泣きそうになる。今も正直泣きそうだ。

主人公・ソロバンの天才、村岡映児(小学校六年生)はサリドマイド障害児で短肢症。つまり生まれつき両手が無かった。しかしブラックジャックが事故で死んだ少年の腕を村岡少年につける手術に成功。3年間の辛いリハビリに耐えて、とうとう健常者とともに全国珠算コンクールの準優勝まで登り詰める。
「10分休憩ののち、優勝決定戦を行います」
休憩時間になると、村岡少年は観客席のブラックジャックの座る席へと走った。
「先生! 先生のおかげです!先生がこの腕をくださいました」
「馬鹿言え、その手は死んだ中井という少年の手だ 中井君に感謝したまえ」
「でも・・・その手を手術でつけてこんなに動くようにしてくださったのは先生です。おかげで全国珠算コンクールにまで出られるようになりました!!」
「よかった。まあ準優勝まで行けたんだから満足したまえ」
「きっと優勝して見せます!」
「村岡くん、それは無理だろう」
「ええっ」
「別の日に優勝戦があるなら別だが・・・たった十分ののちにもう一度やるのではダメだ」
 村岡少年は自分の手を見つめる。
「知っているだろう、その手は長い運動には耐えられない・・・」

続きは時間がある時書くかも。
もう遅いから最後に、オレがこのペーパーバックで一番感動した文章を載せておく。



 読者のみなさまへ

 この「ブラック・ジャック」のコミックスは、一九七三年より「週刊少年チャンピオン」に掲載された同名の作品から選んでまとめたものです。この作品の中には、日本をはじめ、アメリカやヨーロッパ、アジア、アフリカなど、世界中の様々な人々が登場しております。それら登場人物の一部には、いかにも未開発国当時の姿だったり、過去の時代の特徴を誇張していて、現状の状況とは大きな違いがあります。近年、このような描き方は一部の人々に対する人種差別につながるという指摘がなされております。こうした絵に不快感を覚え、侮辱されていると感じる人がいる以上、私達はその声に真剣に耳を傾けなければならないと思います。
 しかしながら、人々の特徴を誇張してパロディー化するということは、漫画のユーモアの最も重要な手法のひとつです。手塚作品ではそれが顕著で、多くの国の人たちがパロディー化の対象になっております。さらに、作者は人間に限らず、動植物の世界から想像の世界のものたちまでもユーモアたっぷりにキャラクター化しています。それは作者の自画像さえ例外ではなく、彼の鼻は実際よりも数倍大きく描かれています。
 作者は常に文明と非文明、先進国と発展途上国、支配者と被支配者、金持ちと賢者、健常者と障害者など、すべての憎悪と対立は、悪であるという信念を持ち続けた人で、物語の底には強い『人間愛』『生命の尊さ』が流れています。またこの作品に描かれています各々の病気に対する知識や認識、治療技術については、作者の執筆当時と医学・科学が長足の進歩を遂げた現状との違いを充分にご理解していただいたうえで、お読みいただければ幸いです。
 私たちが今あえてこの作品を刊行し続けるのは、作者がすでに故人で作品の改訂が不可能であることと、第三者が故人の作品に手を加えることは、著作権上の人格権上の問題もさることながら、これらの問題を考えていくうえでけして適切な処置とは思えないこと、加えて私たちには日本の文化遺産とも評価される作品を守っていく責務があると考えるからです。
 もとより私たちは地球上のあらゆる差別に反対し、差別がなくなるよう努めてまいります。それが出版に携わる者の責任であると考えます。読者の皆さまも、この手塚作品に接するのを機会に、様々な差別、医学に対する考えの、過去と現在の違いを把握され、事実を認識し、この問題への理解を深めてくださるようお願いいたします。

                                 手塚プロダクション/秋田書店



オレはブラックジャックは反則だと思う。あれは本当に手塚治虫という神の産物だと心から思う。
ブラックジャック以外に好きなのは「ミッドナイト」という手塚治虫版ナイトライダーinタクシーな話な。


ふみひこ |MAIL