コハルビヨリ
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電車に乗ったきみが車掌さんの目を盗んで、ホームにいるわたしに手招き。
お別れのキス。 そんなのするキャラじゃないのに。
きみは私と過ごしてじぶんが変わったって言う。 具体的に何が変わったかは教えてくれなかったけど。 私を受け止める範囲みたいなのが広がったらしい。
おいしいごはんと聞いたことのなかった音楽、 自転車に二人乗りしてお買い物いったり ひたすら歩いて図書館に行ったり。 視点が違うきみとデートしてるとなんだか冒険してる気分になる。
別れが近づくほど楽しくなってきて。 きみは私の扱い方をちゃんとわかってきて、 よくあたまをぽんぽんってしてくれた。
でもきみは恋人にはならない。 いまのままでいられるなら肩書きはどうでもいいけど。 でもきっといつかそれを不安に思うときが来るんだろうな。 不安になるまえに落ち着いてるわけでもないんだけど。
まーいっか(いいのか)。 この距離も悪くない。
また会えるかな。 今度はどこでデートしよっか?
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