雨がしとしと土曜日。
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「ひとは誰しも心に『ちゃぶ台』をもっている」
誰の格言だったか、いや、誰かの格言なんかじゃあない。 …だって私が今思いついたんだもの。
私の心のなかには小さな「お茶の間」がある。 お茶の間にはちいさい私がすわっている。 そのちいさい私はふだんは静かに正座して、 穏やか〜な面持ちで日本茶なんかすすっているのだが、 時おり、吉田栄作ばりに「ウォーーーッ!」と叫んで、 心のちゃぶ台をひっくり返すのだった。
例えばどんな時? それは、バイト先のおじさんに「お疲れサマンサ!」と明るく言われた時。 そして、「今のどお?面白い?ねえ、面白い?これ使えるかなあ。」 としつこく聞かれた時。 そういう時はつまらなくても笑ってあげるのが大人のマナーというものだろう。たとえ嘘でも「最高です!」(釈迦、キリストに並んだというアノヒトの口調で)とか「おもしろい!今のグーですよ、グッ!」(親指を立てて)とか言うべきなのだろう。 しかし、私は正直者で世渡り下手、どうしてもそう言うことができなかったんだ。苦し紛れに私は「で、でも今の人って『サマンサ』とかわかりますかねぇ?」と言った。 すると、彼は「そういう冷静な分析はいいから、面白いか面白くないか、若い人の率直な意見を聞かせて!」と言ってきた。 「つまらない」ものを「おもしろい」と言う、簡単なことだがその時の私には非常に難しく、また、「彼を調子に乗せてはいけない」というよくわからない使命感と正義感にかられた私は「う…ん」と言ったまま固まってしまい、その場には気まずい空気が流れ。 長い沈黙から彼はようやく「おもしろくない」というニュアンスを感じ取ったらしく、異様に高いテンションでこう言った! 「そっか…うん、わかった!いいんだ、もう慣れてるし。どーせ俺はオチャラケ男さっ。」
ガッチャーン!
「おっはー!」(仕草つき)と言われて、ガチャーン。 「ヨロシクです!」と言われて、ガチャーン。 「がんばりやす」と言われて、ぁガチャーン。 心理学の授業で照れ半分の寸劇(ロールプレイングの実験、設定は二日酔いの亭主とそれを起こす母娘)を見て、ガチャーン。 あひゃあ、痒い! やるならとことん、 「忘れ物は〜〜〜、nothing」 (敬礼のポーズをしながら) *漫画『星の瞳のシルエット』より くらいやってくれ。 そうさ、そのくらいやらなくっちゃ。
ってもう! よくわかんない例え話。 よくわかんない例え話。 そして長杉。 結局、何が言いたかったのだろう私は? とりあえず、そうでなくても寒い季節なんだから、これ以上寒くするのはやめて?ってこと。かな。 もういい、もういい〜っ! 今、楽しいし。 何にもないけど。
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