えがにき
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隣に人が座らない程度の座席の込み方。快適に観ることができた。
「?あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 と声を出す女の人が長々と映し出される。 なんじゃこりゃ?どうしよう?と観ているこちらが困ってしまうような冒頭の映像。 のどに手を突っ込んで発声練習しているらしいけれども、なんか変。 その後とりあえずストーリーは普通?(でも無いのだが)に展開されたので少々ほっとして観る。
生まれの性別は男性だが中身は女性であり、女性化を試みようやく手術を目前にした主人公。 17年をへて自分に息子がいる事を知る。なんだかんだで身元を隠しながら親子二人の大陸横断の旅。
年を取ったおばはんだな、としか感じられなかった彼女が次第にチャーミングに魅力的に見えてきた。とても不思議であった。
愛情を知らずに生きて来た息子が次第に変化してゆくのも感慨深い。と、このような事を書くときれいごとを言っている様なばつの悪さというか感触の悪さと言うかがあるのだが、決してきれいごとではなく、そうでないからこそ純粋に感じるのかもしれない。
人と人とのコミュニケーション。親子のつながり。正直な生き方。家族の絆。不仲。争い。愛情という名の傲慢。理想の姿でなくありのままを見て受けれる事。いろんな事を感じさせられる。 最後はそれでいいのかと少々疑問にも感じたが、あれが彼女なんだろう。
夜風が秋を感じさせる中、繁華街をぬけて無言で家路についた(一人だから無言で当然であるのだが)
どうしても気になったので、今回無理に我を通して劇場に足を運んだ。映画評も広告も予告編すら観る事無く決めたが、やはり当たりであった。このような映画が観られるから私は映画館に通う。
トランスアメリカ http://www.transamerica-movie.jp/
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