【ネタバレあり。】 - 2006年12月18日(月) 空気が丸ごと入れ替わったような、そんな寒さ。 えー、昨日は腰痛の為ベッドの住人であることを余儀なく されていたわけで。 「硫黄島からの手紙」のインプレをようやくやりますよ。 観たのは土曜日のレイトショーだったのになー。 以下ネタバレっぽく進行するので注意 戦車のことは忘れろ!(それは星条旗の方) ということで硫黄島シリーズ第二弾。 先行公開された「父親達の星条旗」がアメリカ側の視点で 描いた硫黄島であったのと対照的に、今度は日本側の 視点で描いたのが今作。 サクッと感想を言わせていただければ「秀作」ですな。 戦争というモノに対するメッセージ性、映画としての娯楽性、 その時代を現代に蘇らせる再現性。それぞれのバランスが ほどよく取れているので、予備知識ゼロの人でも大丈夫だし ミリオタ的に観ても耐えうる再現性と娯楽性がある。 細かいところに突っ込みどころがあるにはある。 栗林中将着任の際、前戦でもある硫黄島に勲章を ジャラジャラ着けて来たり、日本では弾丸の入手が 困難な45口径のガバメントをわざわざ持参したり、 まぁ色々と言いたいことはある。 だが、映画的に見れば勲章で一番偉い人間が 誰か一目瞭然だし、その後いきなり軽装&徒歩で 島内視察を行う等の「将軍らしからぬ」ギャップを表現 する上でも登場時はそうした方がイイと判断したのだろう。 ガバメントに関してはエピソードを挟み込んで栗林中将が 米国通であることを強調する象徴でもあるから良いのだろう。 ガバメントは米国を象徴するような銃だし。 将校に拳銃支給が無く、各々が自腹で護身用拳銃を購入して いた当時の日本軍の規約に照らしてみても所持することには 無理がない話だと思うし。 日本軍の表現も問題のないレベル。 知らない人が観ると「え?日本軍ってこんなに武器を持ってたの?」と ビックリするほどまともに描写している。38式でバンザイ突撃だけ しているイメージしかないからねぇ・・・。この辺は優秀であります。 噴進砲まで登場したときは感動した! マニアな見方をすると装備品の身に付け方や年代に少々難があるらしいが 自分は特に違和感を感じなかったから、まぁ問題ないレベルかと。 よくある戦場における暴行などの非人道的な描写は日米ともに差し込まれ、 どっちが悪とかそういう見方ではなく人間性が失われる戦場の異常性を 訴える方向なのでまぁ、これもいいかと。 概ね良、という評価なんですが、内容的にどうにも突き抜けた感じが薄い。 淡々と物語が進むのは良いんですが、テンポまで同じ感じがしてきて 「5日で陥落という目論見を1ヵ月以上引き伸ばした!」という感じは あまり感じられなかった。ズルズルーっと敗れました、みたいな印象。 まぁ確かに現実も最終的にはジリ貧で敗れたんですが。 時系列的な解説を加えてドキュメントっぽくしても良かったかもねぇ。 硫黄島の地形と両軍の布陣と進行ルートとか、観客に情報を伝えたほうが 戦争モノは分かりやすいだろうし。 スピルバーグのプライベートライアンではさりげなく地名などの情報や 隊列や戦術の説明を差し込んだりしてる。この辺を見習ってほしいかなと。 しかし、日本を題材とした戦争映画でこれほどのクオリティを有しているのは 稀であることは確実。観て損は無い出来である事は保障しますよ、えぇ。 個人的にはもう一回くらい観直してみたいなぁとか思ってます。 ちなみに一番涙腺が緩んだのはバロン西の連れてきた馬が死んだシーン。 相変わらず動物ネタが弱点だのぅ・・・w ...
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