徒然なるままに…
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2004年05月16日(日) 連鎖。

私にとって大切な人が、昔飼っていたウサギの話をしてくれた。
(相手にとっても私が『大切な人』かどうかは知らないけど)
そのウサギは、名前を呼んだら傍に寄ってくるほど
その人にとても懐いていたらしくて。
でも、庭に放している時にイタチかネコに首を傷つけられて
治療の甲斐もなく、そのまま死んでしまった、と。
悲しくて、悲しくて、わんわん泣いて。
それから生き物は飼ってないらしいです。

私には無条件で愛せる存在なんて、今まで家族ぐらいしか
いなかったから、不謹慎だけど少し羨ましく思ってしまった。
たぶん、その人にとってウサギは家族同然だったんだろう。


祖父が亡くなった時、私は泣かなかった。
亡くなった直後はなんだかよくわからない不思議な気分だった。
でも、火葬して骨だけになってしまう前の最後の対面。
火葬してしまったら、もう二度と会えない。
そう思ったら、どうしようもなく悲しくなって泣きそうになった。
けれども私は泣かなかった。
今思えば、あの時は泣いておくべきだったんだ。
泣くべき時には、泣いておかなくちゃいけない。
そうしないと、ずっと昇華できないまま引きずり続ける。

そういえば。
祖父が亡くなって、病院から家に連れて帰った後
祖父を寝かせていた布団。
あの布団はあの後どうしたんだろう。
捨ててしまったのだろうか?
そうだとしたら、なんだか悲しい。


最近、その人の友達が交通事故で亡くなった。
あぁ、そうか。
だから彼は私にウサギの話をしてくれたのか。
新たな死に連鎖して、昔の死の記憶を思い出したのか。
今わかった。


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