雨の空は暗いほうがいい。白い曇り空は眩しくて苦手。雨降りの道が開けて、むこうに白い空が見えた。目を細めて暗がりの背中を振り返った。レンガの駐車場が一瞬でみずうみになる。それくらい強い雨が降った。窓のわきの川が白く煙ってはっとする。雨の日は押し込めるような鈍い雨雲が覆い尽くしてあたたかい雨が包み込む。赤い体内のような静寂と鼓動にたゆたう安穏を思う。