日々、美しくあれ〜一日一萌〜

　

　


長かった月が終わり、明日から神のいない月が始まる - 2002年09月30日(月)

「おとうさん、どうしてあしたから“おとうさんがいないつき”になるの？」
「ああ、それはね、昔お父さんたちは、毎年その月になると出雲というところに行かなくてはならなかったんだ」
「ふーん。なんで？」
「なんでだろうな。それが決まりごとだったからな」
「“きまりごと”てフシギだね」
「そうだな」
「イマはいかなくていいの？」
「その“決まりごと”を作った人たちと仲が悪くなってしまったから行く必要がなくなったんだよ」
「なかわるくなっちゃったの？ケンカしたらちゃんと“なかなおり”しなくちゃだめだよってセンセイいってたよ」
「はは。お前はちゃんと先生のいうこと聞いてるんだな」
「うん。ぼくね、あしたからおとうさんがいなくなるってきいてどうしようっておもってたの」
「お父さんはお前を置いてどっかに行っちゃったりしないぞ」
「ずっといっしょだよ」
「ずっと一緒だ」
「やくそくだよ」
「ああ、約束だ・・」

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