早瀬の呟き日記

2012年07月05日(木) 「格好いい国家権力」

鴻上さんという人はまだ怪しげな左翼集団がバリバリ構内に陣取っていたときの大学生で、私なんかも祖父母が戦争経験してたり、どちらかというと左寄りのメンタリティで思春期を過ごしてきたので、「国家権力がいかに簡単に個人(私)をつぶしてしまうか」を真っ先に考えるのですが、若い人が鴻上さんの芝居を見て「機動隊が弱すぎる。格好いい国家権力が見たい」って呟いてるのに驚きました。

機動隊と衝突して、女子学生が死んだあの事件を知ってるのだろうか。
知らないのだろうなきっと。

それは、いつかあなたを押しつぶすかもしれない「カッコよさ」だよ。

このへんは、生まれた時代が違うからといえばそれまでですが、もう一度日本にファシズム時代がやってきても仕方ないような気がしました。

何故歴史は繰り返すのか?

それは、若い世代が年寄の経験すべてを拒絶していく限り続くでしょう。
第一次大戦のときも、第二次大戦の時も同じでした。
1930年代のドイツでは、親の世代を否定した若者が、ナチスに心酔しました。
「お父さんはわかってない、古い、ナチスは新しい、素晴らしい」

歴史からは、人間について多くのことが学べるのに。そのはずなのに、過ちの歴史が繰り返すのだとしたら。

私たちは一体何のためにいるのだろう、と思います。


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琳 [MAIL]