「亡国のイージス」上下巻読み終わりました。 頻出する軍事用語の9割はすっ飛ばしました。 うーん、以下は個人的な感想ですが、結構辛い評価なので読みたい人だけ反転させて下さい。 あ、でも原作のいい点を先に書いておきましょう。 「うらかぜ」撃沈の際の艦内の様子がちゃんと描かれていたこと。 「せとしお」制圧部隊まで死んだために、宮津学校の連中が怖気づく過程が強引ではなかったこと。 あと、やはり取材力ですね。
原作愛読者の評価とは逆に、私は映画の方が出来がいいんじゃないかと思います。 というのは、この分厚さのほとんどが「事情説明」で、「筋」の進みは極端に遅く、映画くらいの時間で十分なんではないかと思いました。まあでも欲しいとしたら+10分くらいかな? むしろ、軍事オタクでない受け手にとっては、画面でぱっと映るだけで話が進んでいく方がわかりやすい。 それに、やたらとキャラの心理描写がされてしまうせいで、誰も彼も中途半端であまり愉快ではありません。言い訳がましいです。 映画ではその辺、役者の芝居に任せていたのでまだマシだったかなと。 宮津さんにしても仙石にしても如月にしてもヨンファにしても、やたらと言い訳がましいし感情的すぎる。というよりも、これは描き方の問題でしょう。説明過多はキャラの魅力を殺ぎます。 スケールの割にせせこましいというか、どいつもこいつも凡人ばっかりやなあ、と思ってしまうのはそのためでしょう。 あと、これは本当に好みですが、仙石が事件後も海自にとどまっている方が断然かっこいいです。奥さんが死んでいるという設定もいい。頼子さんの別居したい理由ってなんか、ワガママじゃないか?と思うのは私だけでしょうか。今ひとつ説得力がないです。いっそ何も言わずに「疲れました」で飛び出す方が自然。 それに、いちいち家族の絆を持ち出さないと戦えない、というのが一番「日本人」な部分じゃないかと思うんですよね。実際はともかくとしても、どうしてこう、もっと「理念」(高度な抽象的思考に支えられた)で動く人、そしてそれが揺るがない人がいないのか、作品としては物足りないです。渥美にしても、ちょっと人命にこだわりすぎではないでしょうか。 イヤ、別にいいんですがなんつーのかなあ。勝手にコドモさらってきて工作員教育して一生飼い殺しにしている、というのはある意味生殺与奪まで引き受ける覚悟ですることじゃないのかと。「死なせたくない」で工作員なんか育てられるのかな? あの中じゃ梶本総理が一番賢そうに見えたんですが。 結局大半のキャラの行動の動機が、私怨か自己承認欲求でしかない、というのがどうにもこうにも・・・。「俺の艦で勝手なことはさせない!」「俺の部下を死なせない!」で終始一貫している真田仙石の方がずっと素敵だなーと私的には。 ついでに、仙石が如月を好きすぎるのもちょっと(笑) 銀座の中心で愛を叫ぶってどうよ?
で、手遊びに行仙を書いたので、読みたい方はどうぞ。 「J」のつく早瀬のサイトの英字(大文字)3字の後のスラッシュに、「雪だるま」の英訳(半角英字小文字7字).htmを打ち込んで下さい。
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