区のケーブルテレビで「区民参加オペラ」なるものを放送をしていた。歌詞はイタリア語(多分)なのでよくわからないが、たまに入るテロップによるとどうやら悲恋ものらしく、恋人がいながら不本意にも嫌いな男と結婚せねばならなくなったヒロインの話らしい。 区民参加オペラとはいえ、メインキャストは本職のオペラ歌手のようだ。それがわかるのは何故かといえば、バックにいるアンサンブルの面々が明らかに「区民」という顔ばかりだからである。衣装はオペラらしく豪華な盛装なのだが、近所の八百屋のおばちゃんが着飾っただけというその印象は一言で言えば「今いくよ・くるよ」である。また、燕尾服を着て虚ろな目で直立不動している松の木みたいなおっちゃんもおり、役者オーラを放ちながら熱唱するメインキャストがアップになると自然その背後にいる彼らもアップになる訳で、おかしいやら何やら。悲恋ものなのに笑えてしょーがない。 とりわけ、恋敵役は長身の耽美系イケメンで、小デブの本命恋人より断然カッコよく、いくら声域で役が決まるとはいえこれはないだろう、悲恋の説得力ねえよと思っていたところへ、そのイケメンが流し目でソロを歌う背後に今いくよが! 芝居っ気たっぷりにイケメンが歌えば歌うほど、その背後の今いくよが気になって仕方ないという具合。 違う意味で悲劇ではある。 で、ストーリーはさっぱりわからないものの、イヤイヤな結婚式に恋人が乱入してきて、剣に手をかけ恋敵と決闘か?!とワクワクさせたところで、いきなりヒロインと恋人と恋敵が合唱を始め、事態がうやむやのうちに次の場面に。 ・・・オペラって・・・。 確かに歌を聴いてるだけでも娯楽になるけど(当たり前だが上手いので)、本当にこれでいいのかオペラって。 しかしまあ、一応アンサンブルとしてちゃんと(ときどき歌詞が飛んでるのか口が動いてない人もいたが)歌っていた区民の皆様に拍手。笑いをありがとう。
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